アンバランス〜彼女の心は奪えない? | |||
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ブランド名 | WINTERS | ジャンル | 催眠系AVG |
発売日 | 2007.04.27 | 定価 | \9,240 |
パッケージ | 紙製パッケージ(163x230x39mm) | マニュアル | A4用紙2つ折り |
DISC容量 | 517.6MB(DVD-ROM) | ||
原画 | 葵羽鳥 | シナリオ | 平井次郎 |
音楽 | 10曲、桃野コメット、MK☆TWINCLE | 歌 | あり(1曲、主題歌)、工藤マミ |
音声 | あり、白井綾乃、紫苑みやび、喜多見千里、中瀬ひな、新世有希乃 | ||
インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 30箇所+クイックセーブ1箇所 | CG枚数 | 70枚 |
おまけ | CG、イベント、BGM | ||
対象属性 | 催眠、学園物、黒髪、ストレートロング、リボン、ボブカット、オーバーニーソックス、 女教師、体操着、ブルマ、ポニーテール、アホ毛、スクール水着、お下げ |
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1プレイ時間 | 約2時間 | お奨め度 | 4 |
レビュー |
概要 |
生まれてこの方、女性と縁がなく、自分に自信が無くて印象の薄い主人公。 しかし、このままではダメだと思い、ある日、勇気を持ってクラスメイトに ラブレターを出すも、結果は失敗。そんなとき、製薬会社を経営する従姉から プレゼントが届く。それは、異性に飲ませると思うがままに惹き寄せることが 出来るという媚薬だった。この媚薬を使い女性経験を積み、普通の男になろう とする主人公。果たして主人公の運命は……という、催眠系AVG。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 滝流紅(たきながれくれない)。(CV:白井綾乃) 主人公のクラスメイト。学園で1・2を争う美少女。主人公にもたまに話しかけて くれ、主人公も思いを募らせ、ラブレターを出す。基本的には明るくハキハキ した女の子。 紫瑠鵜子(むらさきるうこ)。(CV:新世有希乃) 主人公のクラスメイト。洋菓子部所属。男嫌いで、男性に対しては冷たく接する。 羊雲夏女(ひつじぐもなつめ)。(CV:喜多見千里) 主人公のクラスの担任。マイペースでやややる気に欠ける教師。 向風焔(むかいかぜほむら)。(CV:紫苑みやび) 主人公のクラスメイトで、柔道部所属。さっぱりした性格。 青蔦道未(あおつたみちみ)。(CV:中瀬ひな) 主人公のクラスメイト。学校で飼っている兎の世話をしている優しい子。 やや大人しくて控えめ。本が好き。 絵の方はすっきりとして可愛らしい絵柄。すっきりしていながらも色気もあって とても魅力的だと思います。 CGはややべったりとした感じで、シーンによってちょっとバラツキもあり、やや 勿体ない気がします。 立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。変化のパターンはそれほど 多くはありませんが、会話に合わせて変化するので、感情移入はしやすいかと。 キャラクターは基本的にさっぱりしたちょっと強気のキャラが多め。 特にみんな主人公に対しては好き放題言ってきますので、印象としてはみんな 似たような感じに思えるかも。 音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も特に問題なし。 音楽は独特の雰囲気を持った曲ばかりで、作品の雰囲気を不思議な感じに 包んでいます。 ゲームを起動すると、タイトルメニューの裏で歌が流れます。 歌は独特の曲に乗せた、雰囲気的には可愛らしい歌。曲が非常に不思議な 雰囲気の曲で、非常に印象的で、頭に残ります。 |
システム |
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声は自動再生されます。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快。ただし、CPU利用率は高いです。 スキップ動作はそこそこ高速。 セーブ箇所は30箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、自由記述のコメントが保存されます。 数としては、選択肢の数はそれほど多くないですが、さすがにちょっと足りない 気もします。もう少し欲しいところですね。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。 条件を満たすと新たなシナリオがプレイできるようになる、シナリオ追加型の システムになっています。というか、クリア順制御がかかっているだけですね。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は可変です。主人公の名前はみんなに覚えられていませんので、 名前で呼ばれることはありません(笑) |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公が滝流紅に告白するところから始まります。告白に失敗し、 落胆した主人公は、従姉に貰った薬の力を借りて、男としての自信を取り戻し、 普通の男になろうと決意する、出だしからして何か間違ってる、トンデモな ストーリーが展開します。 前半は、女の子になんとか媚薬を飲ませるため、従姉に貰った「豆カメラ」と いう小さなカメラを使って、身辺調査をしたり弱みを握ったりします。 ……いくら小さいとはいえ、まわりをぶんぶん飛び回っていたら、普通気付く 気がするんですけど(^^; 後半は、媚薬を飲ませ、思うがままにHなことをしまくる展開。 それ以上でも以下でもない、非常にシンプルなストーリーです。 ラストはあっけなく、あっさり終わります。余韻も何もあったもんじゃないです(^^; まず特筆すべきは、主人公のキャラクター。自分に自信がなく、うじうじとして 後ろ向きな、ネガティブキャンペーン全開な男で、言動も非常に独特で、プレイ していて非常に気持ち悪かったです(^^; また、媚薬の効果は1年と言われているのに、「今日にも切れるんじゃないか」 とか「もしかして効いていないのでは」とか、ずっとうじうじうじうじしてるので、 プレイしていてイライラします。どうあがいても感情移入は出来ませんでした……。 # いや、まあ、実際、1年と保たずに効果切れてたりするんですけど(^^; そして、前半で豆カメラを使って弱みを握ったり決定的瞬間を見たりするの ですが……そんなの関係なしに媚薬飲ませちゃうので、いったい何のために 苦労したのかさっぱりわかりません(^^; てか、最初からそうやって飲ませろよ! って感じです。 H度は並。各ヒロインとも複数回用意されています。尺は短めで、描写の方も 比較的あっさりです。ただし、キスの描写だけは異常に濃厚です。 内容的には、媚薬の力で主人公のやることには逆らわず、なすがままにされる というシーンが多く、後半は自分から率先して誘ってきたりと、どのキャラも だいたい同じような流れになっています。 まあ、キャラによって場所やシチュエーションが違うので、それほど幅は狭く 感じませんけど、似たようなシーンが多いという印象です。 あと、処女率は非常に低いので、そのあたりが気になる方はご注意を。 テキストは誤字等は気にならないのですが、文体が独特で、かなり人を選ぶと 思います。 # 「俺は今、彼女に向けて右手を差し出している」……いや、どう見ても左手 # なんですが(^^; |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は不明。一応1日ずつプレイしている……と思うんですが、それすら よくわかりません(^^; ワンプレイは約2時間。かなりあっさり終わります。また、2周目以降はスキップを 使えば前半部分がかなり省略できるので、半分近くまで短縮できます。 なので、コンプリートにもそれほど時間はかからないかと。 難易度はやや高め。選択肢を1つ間違えただけでバッドエンドに直行したり、 最後の最後でクリアできなくなったりと、結構いやらしい作りになっています。 また、どの選択肢で間違えたのかもわかりづらいので、何度か繰り返しプレイ することになるでしょう。 でもまあ、1周が短い上に、選択肢の数もそれほど多くはないので、しらみつぶしに やってもそれほど手間ではないかと。 |
総評 |
お奨め度ですが、独特の雰囲気を持った一風変わった催眠Hストーリーが好きな 人にお奨め。 どこをとっても独特な雰囲気なので、激しく人を選ぶと思いますが、ツボにハマれば かなり楽しめるかと思います。 キャラクターも可愛らしいですし、主人公のことを別に好きでもないのに、何故か 身体を許してしまうという葛藤も描かれていたりと、なかなか面白いです。 ただ、惜しむらくはかなりボリュームが薄く、あっという間に終わってしまって、 さらにラストもあっけないため、どうにも消化不良な印象が強いです。 せめて、最後をもう少し綺麗に締めてくれれば……と思うのですが。 とにもかくにも独特な雰囲気を纏った作品で、興味本位でプレイすると痛い目に 遭いかねないですが、他では見られないような展開は興味深く、普通のゲームに 飽きた人にはいいかもしれません。 間違っても万民にお奨めできる作品ではないですが、非常にマニアックでコアで ピンポイントな作品ですので、チャレンジ精神溢れる人は是非どうぞ。 ライトゲーマーにはお奨めできません(笑) 最後に。豆カメラ、技術は凄いけどコンセプト間違えすぎ(笑) ちなみに、主人公の従姉で、媚薬・アンバランスを送ったり、豆カメラを作った いわば元凶たるキャラの風蓮美深ですが、これ、「KISS×300 こんな世界」の キャラクターですね。プレイしていればにやりと出来るかも。 いや、どう見ても犯罪スレスレ……というか、アウトな代物だと思いますが(笑) |