朝凪のアクアノーツ
ブランド名 fizz ジャンル 真夏のワクワクドタバタ
学園恋愛アドベンチャー
発売日 2008.04.25 定価 \9,240
パッケージ 紙製パッケージ(167x231x40mm) マニュアル B5用紙2つ折り
DISC容量 GAME DISC : 2.07GB(DVD-ROM)
Aquamarine : CD-DA=239.3MB、CD-DA4トラック
原画 闇野ケンジ水月悠 シナリオ 雪村戌、小野楽園
音楽 34曲、Manack、maru、
藤田淳平(Elements Garden)
あり(2曲、OP・ED)、榊原ゆい
音声 あり、榊原ゆい、安玖深音、青山ゆかり、木村あやか、羽高なる金松由花
楠鈴音、島田友樹、原田友貴、渋谷ひめ櫻井ありす逢川奈々、こんつ
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 80箇所+クイックセーブ8箇所 CG枚数 104枚
おまけ CG鑑賞、音楽鑑賞、回想、おまけ
対象属性 学園物、純愛、ドタバタ、ラブコメ、赤髪、アホ毛、浴衣、先輩、銀髪、ストレートロング、
黒髪、リボン、後輩、巫女さん、巫女装束、ツインテール、和服、着物、眼鏡っ娘、
ツンデレ、浴衣、スクール水着
1プレイ時間 10〜12時間 お奨め度 6

レビュー
概要
平凡な学園生活を送っていた主人公だが、ある日、クラスメイトの朝凪深緒の
正体が人魚であることを知ってしまう。そして、人魚であることがばれないよう
ボディーガードをしてくれと頼まれる。かくして深緒に振り回されるドタバタな
毎日が始まる……という、真夏のワクワクドタバタ学園恋愛アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

朝凪深緒(あさなぎみお)。(CV:榊原ゆい)
主人公のクラスメイト。無愛想で取っつきにくいため、クラスからは浮いた存在。
何故かビーチサンダルを履いている。学園の規則を破りまくりのアウトロー。
正体は人魚で、水に濡れると人魚の姿に戻ってしまう。我が儘で強引な女の子。
コーラス部所属。ちなみに、パンツははいてない。

小鳥遊美幸(たかなしみゆき)。(CV:安玖深音)
一年後輩の女の子。コーラス部に所属し、美緒とは仲良し。主人公とお弁当を
試食する約束をしており、いつも弁当を持ってくる。料理の腕は微妙で、たまに
壊滅的な料理が出来上がる。控えめで大人しい女の子。歌は抜群に上手い。

メリー。(CV:金松由花)
主人公のクラスメイト。勉強が不得意で、クラスでの地位は最下層。
本名はメリエル・リビングストンらしいが、誰からも呼ばれない。
おっとりほんわかした雰囲気の女の子。弓道部所属。

慧本友里子(えもとゆりこ)。(CV:青山ゆかり)
主人公の双子の姉。弓道部のエース。明るく元気で強気で頑固な女の子。
料理の出来ない母さんの尻ぬぐい的に、家事全般を取り仕切っている。

慧本向日葵(えもとひまわり)。(CV:羽高なる)
主人公の母親。子供をべたべたに甘やかす。むしろ子供依存症。
家事はほとんど出来ない、筋金入りのずぼら。通称・ヒマ母さん。

白玉かなか(しらたまかなか)。(CV:木村あやか)
町で出会った不思議な少女。夏にも関わらず和服に和傘という出で立ちで
過ごす。物静かだが、ぶっきらぼうで遠慮のない物言いをする。結構毒舌。
結構好奇心旺盛な不思議少女。甘い物が大好き。

絵の方は柔らかいタッチのほんわかした可愛らしい絵柄。原画家さんは2人
いますが、そんなに絵柄の差は大きくなく、違和感はありませんでした。
CGは明るめの発色で丁寧に処理されており、見栄えもいいと思います。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。会話に合わせてコロコロ切り替わり、
パターンも多く、見ていて楽しいです。

キャラクターは自己主張の強いキャラ揃い。自分勝手で我が儘放題なキャラが
多いため、ちょっと人によっては馴染みづらいかもですね。
ただ、それほど嫌な感じはしませんでしたけど。
あと、サブキャラがなかなかいい味を出していて良かったです。
というか、メリーが可愛すぎます。そして、可哀想すぎます(^^;

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。

音楽はほのぼのゆったりとした曲が多め。ただ、全体的にクリアな音……と
いうか、尖った音が多くて、一部キンキン響いて耳障りな曲があったりと、
ちょっとBGMとしては自己主張が強すぎるように感じました。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はスピード感のある爽やかな歌で、とても聴き心地がいいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点は特になし。

エンディングも歌あり。出だしは静かで切ない感じですが、その後は力強さも
ある、余韻の残るいい歌だと思います。ただ、ちょっと歌い方にクセがあって
聞きづらい感じもしましたけど。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作はそこそこ高速です。

セーブ箇所は80箇所+クイックセーブ8箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とメッセージの一部が保存されます。
数としては、選択肢は結構多いんですが、これだけあればなんとかなるかな、と。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「慧本亜樹(えもとあき)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が美緒の秘密を知り、ボディガードを命じられるところから
始まります。美緒と共に行動しつつ、学園生活を送っていくという感じ。

前半から中盤にかけては、明るく楽しいドタバタストーリーが繰り広げられます。
個性豊かなキャラクター達の掛け合いはとても楽しく、ポンポン進む感じです。

後半は各ヒロインが抱えた問題や、人魚伝説なんかを絡めた、ややシリアスな
ストーリーが展開します。
結構ドロドロしたキツい展開もあったりするのですが、主人公が基本的に軽く
楽観的な思考なので、それほど重くならないというか、緊迫感に欠ける印象も
あります。

ラストはちょっと切なく、でも心温まるような終わり方が多め。
ただ、いろんな事を投げっぱなしにしている印象もありますが。

ストーリーは基本的にヒロイン主導で動きます。最初からして、ボディガードを
命じられるところから始まりますし、他にも無理矢理付き合わされたり、委員会に
参加させられたりと、ただ流されるままに話が展開していくような感じで、やや
主体性がなく、感情移入しづらいように感じました。基本的に主人公は軽くて
お気楽な感じですし。

H度は並。各ヒロインとも複数回(4〜5回)用意されています。尺の方はや短め。
描写もややあっさりめです。ただ、キャラによってはやたら濃かったりも
しますけど。
内容的には、純愛系のシーンがほとんどですが、シチュエーションは様々で、
いろんなところで事に及びます。
特徴としては、やたら水に濡れるシーンが多いこと。和服エッチと濡れ透けが
売りになっているわけですが、ちょっと強引な気も。
あと、Hシーンが後半に固まってくるのですが、おかげでイベントがぶつ切れに
なり、せっかくのお話に集中しづらかった気がします。もう少し回数自体は
減らしてもいいと思うんですが……。その分、内容を充実させてくれれば。

テキストは誤字等はあまり目に付かず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは6月30日の月曜日から始まります。
ゲーム期間はシナリオによって違いますが、だいたい1ヶ月強。
前半は1日ずつ進みますが、後半になると飛ぶようになり、日付の経過も描写
されなくなります。

ワンプレイは10〜12時間。結構長く感じました。全体の7割ぐらいは共通部で、
一部のシナリオはかなり共通部分が多くなっているため、2周目以降はスキップを
使えばかなり短縮出来ますが、それでも結構ボリュームはあるため、コンプリート
するにはなかなか時間がかかるかと思います。

難易度は並。基本的に狙ったキャラ寄りの選択肢をしていればいいのですが、
選択肢1つでルートが決まってしまう事もあるため、ちょっと注意は必要です。
総評
お奨め度ですが、ドタバタラブコメ学園純愛ストーリーが好きな人にお奨め。
人魚というアクセントはありますが、基本的には普通の純愛物です。
キャラクターはとても活き活きしていますし、会話も楽しくていいのですが、
ちょっと各キャラの我が強いため、人によっては馴染みづらいかも知れません。

また、人魚伝説が話の中心にはあるのですが、シナリオによってはほとんど
活かされておらず、ややインパクトに欠ける印象がありました。
そして、結構長い割りには印象に残るシーンが少なく、ちょっと薄いように
感じました。もう少し不要なところは端折って、ぴしっとまとめて欲しい
ところです。お弁当の試食のシーンとか、何度も何度も延々と描かなくて
いいと思います……。おかげで、共通部分はかなりだらだらとした、退屈な
印象があります。
逆に、ラストの描写は、もう少し丁寧にして欲しかったというか、端折りすぎ
だと思うのですが。たぶん、これが印象が弱くなっている原因かと。
個別ルートに入るとストーリー自体はかなり面白くなるだけに残念です。

全体的にそこそこ良くまとまっていて、いいお話もあるのですが、ややイン
パクトに欠ける、無難にまとまった作品だと感じました。
大外しはしないけど、大当たりもない、プレイ時間の割には印象に残り辛い
ように思います。
もう少し、人魚関係の部分を前面に押し出すとか、これといった売りになる
部分が欲しかったように思います。

でもまあ、手堅い作品だと思いますので、雰囲気が気に入った人はどうぞ。

最後に。珠美エンドきぼー。←無理です


よーするに、任侠と書いて人魚と読みたいんですか?(笑)
いや、別に任侠あんまり関係ないですけど……。

メリーエンドやヒマ母さんエンドがあったのはちょっとびっくりしました(笑)
# あれをエンドと言っていいのかはともかく(^^;
その勢いで、松木エンドや竹内エンド、果ては珠美エンドも……(笑)



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