プリンセスラバー!
ブランド名 Ricotta ジャンル 恋愛ADV
発売日 2008.06.27 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(264x190x31mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 3.24GB(DVD-ROM)
ORIGINAL MAXI SINGLE : CD-DA=205.8MB、CD-DA6トラック
原画 こもりけい シナリオ 尾之上咲太
音楽 28曲、MSJ、景家淳、鈴木マサキ、
田辺トシノ、野中"まさ"雄一、
chokix、ms-jacky
あり(3曲、OP・ED・挿入歌)、
橋本みゆき、jina
音声 あり、風音、楠鈴音、佐本二厘、木村あやか、
いちごみるく、五行なずな、遠野そよぎ、桜川未央、十七条良房、巌蝉秋、
比留間京之介、滝沢アツヤ、結城聞、越雪光、河乃音々、柚李、香澄りょう、P助
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 97枚
おまけ ALBUM、MEMORY、MUSIC
対象属性 学園物、純愛、メイドさん、エプロンドレス、ボブカット、ご主人様、お姫様、銀髪、
ストレートロング、ガーターベルト、ストッキング、金髪、お嬢様、ツインテール、
オーバーニーソックス、紫髪、リボン、緑髪
1プレイ時間 6〜7時間 お奨め度 7

レビュー
概要
事故で両親を失い、ひとりぼっちになった主人公。そんな主人公の前に、
祖父を名乗る人物が現れ、主人公を家へと招いた。その人物は、日本有数の
大金持ちであり権力者だった。突如始まったセレブな生活。名門校に通い、
セレブな人達に囲まれる日々。果たして主人公にはどんな未来が待ち受けて
いるのか……という、恋愛アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

藤倉優(ふじくらゆう)。(CV:木村あやか)
主人公の身の回りの世話をするメイド。祖父にも信頼されている優秀な女性。
おとなしく控えめで、一歩引いた応対をする。学園では同じクラス。

シャルロット=ヘイゼルリンク。(CV:風音)
ヘイゼルリンク公国第一王女であるお姫様。明るくきさくで呑気でマイペース。
楽天家で天真爛漫。主人公のことを気に入っており、いつも寄ってくる。

鳳条院聖華(ほうじょういんせいか)。(CV:佐本二厘)
ファッションデザイナーとして活躍する有名人。学園の中でも選ばれた人しか
所属できない社交部の代表をやっている。気が強く、負けず嫌い。
主人公のことを何故か目の敵にしている。

マリア・ファン・ホッセン。(CV:桜川未央)
シルヴィアの妹。明るく無邪気で天真爛漫。好奇心旺盛で、主人公にも興味を
持つ。主人公のことを「お兄ちゃん」と呼び慕う。

シルヴィア=ファン・ホッセン。(CV:楠鈴音)
フィルミッシュ公国の貴族。真面目で実直、ぶっきらぼう。しかし思いやりの
ある優しい娘。

竹園エリカ(たけぞのえりか)。(CV:五行なずな)
聖華の取り巻きの1人。気が強く、主人公のことを毛嫌いしている。

金子綾乃(かねこあやの)。(CV:遠野そよぎ)
聖華の取り巻きの1人。主人公とはクラスメイト。主人公のことは敵視して
おり、ちくちくと毒舌を吐く。

絵の方はすっきりとした可愛らしい絵柄。凛々しく格好いい雰囲気があり、
作品とぴったりマッチしていると思います。
CGは明るめの発色で綺麗に丁寧に処理されており、見栄えもいいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロと切り
替わり、コミカルな表情もあって楽しいです。シャルのぼへーっとした表情
なんかは見ていて和めます(^^)
あと、たまにデフォルメ絵が使われるのですが、これはちょっと違和感がある
というか、浮いている気がします。

キャラクターは気が強いお嬢様が多め。優以外はみんなお嬢様のため、我が
強く、自分勝手で好き放題です。
無邪気で可愛らしいマリアが心のオアシスです(笑)

音声はキャラクターとのマッチングはそこそこ。演技の方もさほど問題はなし。
ただ、聖華の声は、普段はいいんですが、怒鳴ったり張ったりする時の声が
若干浮いている気がしました。
逆にシルヴィは、凛とした雰囲気がとてもよく出ていて、ばっちりハマって
いてすごく良かったです。
あと、「新参者」を「しんざんしゃ」と読んだり、ちょっと音声のチェックが
甘いかな? という気はしました。

音楽はゆったりとした落ち着いた曲が多め。深みと広がりのある曲が多く、
荘厳……とまではいきませんが、雰囲気のある曲が多いです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポでノリのいいビートの効いた曲。スピード感があって聴いて
いて気持ちいいです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。特筆すべき点は特になし

エンディングも歌あり。ミディアムテンポの聴きやすい曲で、ちょっと切なさの
漂う感じです。

挿入歌も用意されています。静かで切ない、心に染み入ってくるような歌。
使いどころもなかなか良く、作品を盛り上げてくれます。まあ、作中ではあまり
じっくりは聴けないんですが。曲単体ではこれが一番好きかも。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はそこそこ軽快。CPU利用率は高めです。
スキップ動作はやや遅め。描画で待たされるような感じです。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、が保存されます。
数としては、選択肢はそれほど多くなく、これだけあれば充分かと。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「有馬哲平(ありまてっぺい)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が有馬家にやってくるところから始まります。日本有数の
大金持ちの息子となり、日本屈指の名門校に通うことになり、とまどいながら
毎日を過ごしていく……という感じ。

前半は主人公がセレブな生活に戸惑いつつ、社交部に入るため努力していく
ところが描かれます。個性的で我の強いキャラクターに囲まれ、翻弄されつつ、
なんとか馴染もうと頑張る感じです。

後半は、ヒロインとの距離が近くなり、立ちはだかる問題に直面していくと
いう感じ。お約束ですが、身分の違い、立場の違い、家の問題などが絡んで
きて、ややシリアスな展開にもなったりします。

最後はおおかたすっきり綺麗にまとめてくれます。一部、手放しでハッピーと
言っていいのかどうか微妙なものもありますが、まあ本人達が幸せならそれで
いいのでしょう。

プレイしていてまず感じたのがテンポの良さ。だらだらと日常を描かず、
必要なところだけをきっちり描くような感じで、とてもテンポ良く、サクサク
話が進んでいきます。
極力無駄な部分をそぎ落として必要な部分だけを残したような印象です。
そのため、中だるみなく、最後まで一気にプレイすることが出来ました。
ただ、一切の遊びがなく、全て必要なシーンという感じですので、プレイして
いて息を吐く暇がないので、ちょっと疲れますけど。
また、展開が早いので、ともすれば置いて行かれますし、重要なイベントも
結構あっさりと終わっちゃうので、人によっては物足りなさを感じるかも。

H度は高め。各ヒロインとも複数回(6〜7回)用意されており、尺の方は結構
長め。描写も比較的濃いめです。2回戦も用意されていたりします。
内容的には基本的に純愛系の、気持ちを確かめ合うようなものが多いのですが、
やることはしっかりやっていて、純愛物にしてはかなり頑張っていると思います。
それほど変わったシーンはありませんが。

テキストは誤字等はほとんど気になりませんが、『、』『。』『」』が行頭に
来ることが多く、ちょっと気になりました。また、セレブを意識したのか、
普段日常ではあまり使わないような言い回しなんかが目立ち、読み方が
おかしいこともちらほらあって、ちょっとちぐはぐな印象も受けました。
他にも「〜でしたのだから」とか、言葉遣いも怪しいことが多々ありました。
プレイ時間・難易度
ゲームは11月6日(月)から始まります。
ゲーム期間は2ヶ月弱+α。イベントのある日だけをプレイするような感じで、
日付はポンポン飛んでいきます。

ワンプレイは6〜7時間。テンポ良くサクサク進むため、全く時間を感じない
ほどでした。結構早い段階で個別ルートに入るので、2周目以降スキップを
使用しても、そんなに大幅な短縮は出来ません。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラ寄りの選択をしていればOKですし、
重要な選択肢は2つ3つ程度だと思います。
総評
お奨め度ですが、お嬢様とのちょっと変わった恋愛を楽しみたい人にお奨め。
お姫様やお嬢様との恋愛と聞いて、まず想像する身分の問題とか家の問題が
しっかりストーリーに絡んで来て、思い描いていた通りのストーリーが展開
する感じですので、安心してプレイは出来ると思います。
とは言っても、シリアスなストーリーになったりはするので、ハラハラしたり
先が気になったりというのはしっかり味わえます。

主人公は元一般人で、周りはトップクラスのセレブということで、馴染めず
わたわたしたり、なんとか頑張るところが見られて微笑ましいです。
主人公もあまりヘコんだりうじうじしたりしませんし、周りの人も基本的に
あまり嫌な感じのしないお嬢様なので(憎まれ口を言われたり、あからさまに
嫌悪されたりはしますが(笑))、プレイしやすかったです。

そして、無駄な部分を徹底的にそぎ落として、重要なイベントだけを繋いだ
感じですので、非常に密度が高く、テンポも良く進むのですが、ちょっと
描写不足、駆け足な印象を受けるかも知れません。
# 私はこういう無駄のない、密度の高い作品は好きなのですが。

ストーリーは言ってしまえばお約束の、これといった飛び抜けた点はないと
思いますし、それほどお嬢様お嬢様したキャラはいないので、いまひとつ
セレブな学園生活という感じはしないのですが、お話はうまくまとまって
いると思いますし、だらだらしないのでプレイしやすく、クオリティは高い
作品だと思います。もう少し言葉遣いや読み方をしっかり統一してくれれば
もっと良かったと思えるのが残念です。

奇をてらった展開はほとんどなく、思ったとおりの展開をするので安心して
プレイ出来ますし、キャラクターはみんな魅力的で活き活きとしていて、
テンポ良くサクサクストレスなくプレイ出来ると思いますので、雰囲気が
気に入った人は是非どうぞ。

最後に。姫ゴム? ←ラバー違い
# というか、お姫様なのって1人しかいないような(^^;


マリアエンドきぼー。←言うと思った人多数(笑)



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