私は私のまま、誰にでも変われる | |||
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ブランド名 | 匠 | ジャンル | 純エロ・ギャグ&ナゾだらけ旅行ADV |
発売日 | 2008.02.29 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(182x260x40mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 1.65GB(DVD-ROM) 初回特典サウンドトラック&ボイスCD : CD-DA=437.0MB、CD-DA23トラック |
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原画 | 神藤みけこ | シナリオ | 友坂ひそか |
音楽 | 26曲 | 歌 | あり(7曲、OP・ED・挿入歌)、 KAKO、中原涼 |
音声 | あり、安玖深音、柚木かなめ、まきいづみ、一色ヒカル、青山ゆかり、金松由花 | ||
インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 50箇所 | CG枚数 | 121枚 |
おまけ | CG鑑賞、シーン鑑賞、BGM鑑賞 | ||
対象属性 | ドタバタ、コメディ、純愛、オカルト、幼なじみ、ピンク髪、金髪、女教師、紫髪、アイドル、 巨乳、リボン、天然娘、銀髪、眼鏡っ娘、帽子、ツインテール、ポニーテール、着物、和服 |
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1プレイ時間 | 7〜8時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
主人公達は、修学旅行で京都にやってきた。そこで、「鬼の滴」という媚薬を 手に入れた主人公。様々な不思議な出来事が起こる中、主人公はどんな 体験をするのか……という、純エロ・ギャグ&ナゾだらけ旅行ADV。 むしろ、このジャンルが謎だらけなんですけど。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 夏目ともこ(なつめともこ)。(CV:安玖深音) 主人公の幼なじみで、いつも主人公にくっついて行動している。主人公に従順。 主人公依存症。主人公の前では明るく活発だが、他では控えめで恥ずかしがり屋。 他人を自分に憑依させるという変心能力を持つ。 伊ノ崎ケイ(いのさきけい)。(CV:柚木かなめ) 主人公のクラスメイトで、ともこと大の仲良し。いつも3人でつるんでいる。 明るく元気で活発で遊び好き。主に性的な意味で。 瀬名玲子(せなれいこ)。(CV:一色ヒカル) 主人公のクラスの副担任。基本的に真面目でしっかり者だが優しく理解がある ため生徒達から好かれている。結婚しても、その人気は衰えない。 桃山まり(ももやままり)。(CV:まきいづみ) 修学旅行で主人公達のバスを担当するバスガイド。おっとりほんわか天然娘。 巨乳の持ち主だが、押しに弱く、ガードが甘い。 咲河りふる(さくかわりふる)。(CV:金松由花) 主人公達と同じ学園に通う、売れっ子TVタレント。ほとんど学園には顔を出した ことはない。顔もスタイルも性格もいい、完璧な女の子。 五城百合花(ごじょうゆりか)。(CV:青山ゆかり) 旅館の裏山で出会った女の子。陰陽師の本家の血筋で、京都を騒がしている 誘拐犯を追っている。気が強く、ちょっと近寄りがたい女の子。 絵の方は可愛らしく活き活きした絵柄。……なのですが、イベント絵と立ち絵で ちょっと差が激しかったり、イベント絵でもシーンによってちょっと雰囲気が 違ったり、やや安定性に欠けるのは気になりました。 CGは明るく発色のいい色遣いで処理されていますが、やや粗いというかチープな 雰囲気に思えてしまうのはもったいないかも。 立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。ポーズ変化のパターンはそれほど 多くないですが、表情変化は多彩です。 キャラクターは個性豊か……というか、みんなとんでもない設定を持っている キャラ揃いで、ストーリーもそれにあわせたとんでもストーリーが展開されます。 音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も文句なし。 立ち絵すらないサブキャラにまで力を入れた、豪華なキャスティングです。 音楽は琴などを使った雅な感じの曲が多め。舞台が京都ということで、その 雰囲気が良く出ていると思います。他にも、静かな曲や激しい曲、コミカルな 曲など、シーンに合わせて多彩な曲が用意されています。 ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。 歌は落ち着いた雰囲気の曲。スローテンポというわけではないのですが、 ゆったりとした雰囲気のある曲ですね。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。独特な構図の絵が多く、 なんだかちょっと見づらい気もします。というか、なんだか意味のわから ない絵も結構あるような……。 ちなみに、タイトルメニューの裏でも別の歌が流れるのですが、こちらは 明るく爽やかで伸びのある歌で、むしろこっちの方がオープニングに 相応しいような気がします(^^; |
システム |
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー ボードで可能ですが、それ以外の操作はできないようです。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快、スキップ動作もそこそこ高速です。 セーブ箇所は50箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像と何日目か、そして自由記述の コメントが保存されます。 数としては、選択肢の数がそこそこあって、イベントの分岐も多いので、 ちょっと足りないかもですね。倍ぐらいは欲しいかも。 システムは選択肢決定型のアドベンチャー。 条件を満たすと選択肢が増える、シナリオ追加型のシステムになっています。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は「相羽健太郎(あいばけんたろう)」固定です。 なお、このゲームはWindows Vistaには対応していないようで、WIndows XPでも 管理者権限でないとインストールできないようなので注意。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公達が修学旅行で京都にやってくるところから始まります。 厳密には初日の前半は奈良なんですが、あんまり意味はないのでさらっと 流して問題なしです。 前半は、修学旅行の中で、いろんな女の子とふれあっていくという展開。 個性豊かなキャラクター達との会話は楽しく、ギャグやパロディも満載の コミカルな展開が楽しめます。 # 「オレのターン! ジョーカーを犠牲に、墓場からダイヤのクイーンを特殊 # 召喚!」……いや、それ、もはやばば抜きじゃないし(^^; 後半は、各ヒロインの抱えた問題を解決するかのように見せかけた展開。 ……いや、実際は、それにつけ込んでHするだけのように思えましたし(^^; 主人公は、「鬼の滴」という飲ませるとどんな女の子でも気持ちよくHに なれるという媚薬を手に入れ、これを使って気になる女の子を手に入れて いくという感じです。まあ、無理矢理な感じはありませんし、そんなに ドロドロした感じではありませんけど。 ただ、シナリオによっては、ホラーチックな展開があったり、サスペンスに なったり、伝奇物だったり、ひたすらおバカだったりと、全く違った展開に なります。 ラストは、各個別のエンドはまあ普通なんですけど、最後の最後は、まさか そう来たかという驚きの展開でした。 それまでの話、全部台無しにされたような気もしましたが、この仕掛けは ちょっとびっくりしました。 まずプレイしていて気になったのは、主人公の言動。 シナリオによって全然言動が異なり、どうにも感情移入しづらかったです。 ともこは変心能力を持っているわけですが、主人公の方がナチュラルに 変心しているような気がします(^^; そして、何よりシナリオの奇抜さ。ヒロイン毎に全く違った方向性のストーリーが 展開するのですが、それだけでなく、シーンの繋がりや、設定の使い方や、 ギャグやパロディのはさみ方まで、何から何までひたすら奇抜。 もはや人智を越えた奇天烈ストーリーが展開されます。理解不能。 そんな出鱈目なストーリーを、最後の最後で無理矢理にまとめきってしまうのは むしろ脱帽しました。 H度は高め。各ヒロインとも複数回(2〜6回)用意されており、尺の方はやや短め。 描写ゎ比較的濃いめです。 内容的には、一見純愛っぽいものが多いんですが、「鬼の滴」を使ったものは 言ってしまえばまやかしの純愛なので(笑) ある意味、寝取りチックなものが結構あったりします。 あと、彼氏持ちとか、旦那持ちまでいるのですが、何故かみんな初めてという のは、きっと気にしてはいけないのでしょう。 テキストは誤字等はそれほど気にならず、テンポも良くて読みやすいテキスト だとは思うのですが、前述の通りストーリーが出鱈目なので、読みやすいかと 言われれば全力でNOです。常にプレイヤーの頭の上に「???」が飛んでます。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲーム期間は4日間。期間は短いですが、1日にいろんなイベントが盛り込まれて いるため、結構長いです。もちろん、1日ずつプレイしていきます。 ワンプレイは7〜8時間。それほど長いわけではないと思うのですが、プレイ後の 疲労感はなかなか凄かったです。 難易度はやや高め。基本的に狙ったキャラよりの選択肢を選べばいいのですが、 1つ選択肢を間違えるとクリアできなかったり、そもそもキャラ自体出て来ない こともあったりと、結構シビアです。 また、れこんぷりーとしようと思うと、脇道にそれたりしないといけないため、 結構大変だと思います。 |
総評 |
お奨め度ですが、意味不明破天荒奇天烈怒髪天ストーリーが好きな人にお奨め。 ホント、何がやりたいのか全然わかりません。シナリオによって全く雰囲気が 違い、とにかくいろんな物をいっぱい詰め込みました、という感じ。 ある意味盛りだくさんでお得とも言えるのですが、それが何の脈絡も繋がりもなく 唐突に展開されるので、とてもついていけませんでした。 ただ、最後のシナリオは、そういったぐだぐだ感を吹っ飛ばすような展開で、 今まで謎だったことを綺麗に解決してくれて、そこでやっと「そうだったのか」 と思えるという、まあ謎解き物としては典型的なパターン。 よくもまあ、これだけ出鱈目なストーリーをまとめたな、という感じです。 システムは使いづらいですし、絵はややバラツキがありますし、展開もめちゃ くちゃで、いいのはキャストぐらいと言う、普通に考えたらかなり評価が低く なるはずの作品ですが、逆にここまでやられたらむしろ気持ちよく感じてしまう という、不思議な魅力を持っています。 突っ込みどころが満載すぎて、逆にどこから突っ込んでいいのかわからず、 そのうち無理矢理まとめられてしまうという、ある意味力のある作品だと 思います。 面白いか面白くないかで言うなら「くだらない」なんですが(笑)、それでも 何故か楽しめてしまう不思議な作品でした。 めちゃめちゃ人を選ぶと思いますし、好みにあったとしても内容はほとんど 理解できないと思いますけど(^^;、ある意味突き抜けた貴重な作品だと思い ますので、興味を引かれた方は是非どうぞ。騙されたと思って。間違いなく 騙されますけど。 ちなみに、プレイするときは、必ず最後までプレイしましょう。そうでないと ただのクソゲーだと思います(笑) お奨め度は、2をつけようか8をつけようか悩んだんですが(極端すぎ)、 こんなゲームを作ろうと思ったこと、そしてこの状態で発売にGOを出した ことに敬意を表して、5としました。苦情は一切受け付けません(笑) 最後に。ホント、何がやりたかったんだろ(^^; これだけレビューは書きやすいけど評価のしづらい作品は初めてかも(^^; 以下、致命的なネタバレが含まれますので、これからプレイしようと思い人は ご注意を。 夢オチかよ!(笑) いや、まあ、それはいいとして。←いいんだ(^^; まさか、全ての発端となる過去の回想が、フェイクだと思いませんでした(^^; これはある意味新しい……。 まるで、殺人事件の犯人が、今まで一度も登場していなかった人だったかの ような衝撃ですよ! ←それ絶対推理出来ねぇし(笑) |