ナツユメナギサ | |||
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ブランド名 | SAGA PLANETS | ジャンル | 真夏の真・純愛アドベンチャー |
発売日 | 2009.07.31 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(236x163x35mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 2.47GB(DVD-ROM) | ||
原画 | ほんたにかなえ、せせなやう、 小桜りょう、有末つかさ |
シナリオ | 新島夕、木之本みけ、若瀬諒、 なたけ、藤井リルケ、姫ノ木あく |
音楽 | 24曲、藤宮圭、メビウスワン | 歌 | あり(2曲、OP・ED)、KOTOKO、月子 |
音声 | あり、佐本二厘、植原なぎさ、青山ゆかり、田中美智、美月、 成瀬未亜、涼森ちさと、春乃伊吹、民安ともえ |
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インタフェース | フルキーボードサポート | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 100箇所 | CG枚数 | 95枚 |
おまけ | CG MODE、MEMORY MODE、MUSIC MODE | ||
対象属性 | 純愛、学園物、眼鏡っ娘、白衣、女医、銀髪、ヘアバンド、ボクっ娘、ピンク髪、浴衣、 お嬢様、ウェイトレス、猫耳、金髪、アホ毛、オーバーニーソックス、先輩、ショートカット、 メイド、エプロンドレス、黒髪、ストレートロング |
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1プレイ時間 | 6〜7時間 | お奨め度 | 6 |
レビュー |
概要 |
浜辺に流れ着いたところを助けられた主人公は、過去の記憶を失っていた。 そんな主人公はある日、謎の女の子から学園に来ない女の子達を探して欲しいと 依頼される。特にやることもなかった主人公は、女の子達を探し回る。そして、 女の子達を見つけ、みんなで『素潜り部』を立ち上げる。妖精が舞、ペンギンが 街を歩く常夏の島で、主人公は、どんな自分を見つけていくのか……という、 真夏の真・純愛アドベンチャー。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 大河内夢(おおこうちゆめ)。(CV:民安ともえ) 学園の保健医で、記憶を失って身寄りのない主人公の保護者。 アバウトで不真面目でやさぐれた女性。 老樹真樹(ろうぎまき)。(CV:田中美智) 学園に来ず、フィールドワークで研究を行っている。成績はとてもいい。 クールでさっぱりした女性。 遠野はるか(とおのはるか)。(CV:美月) お金持ちのお嬢様。身体が弱く、学園には来ず、浜辺の教会で療養している。 世間知らずでちょっとずれている。 美浜羊(みはまひつじ)。(CV:植原なぎさ) 学校には来ず、カフェでバイトをしている女の子。明るく元気いっぱいで、 主人公に一目惚れし、それ以来つきまとう。頭に猫を乗せている。料理が得意。 青山つかさ(あおやまつかさ)。(CV:青山ゆかり) 生徒会長。真面目で面倒見もいい先輩。しかし、言うことを聞かない人には ハイキックを一閃する。 山口夕実(やまぐちゆうみ)。(CV:涼森ちさと) 生徒会役員。好奇心旺盛のロリっ子先輩。妄想たくましく、主人公に余計な アドバイスをたびたびしてくれる。 アリア。(CV:春乃伊吹) はるか付きのメイド。クールで無愛想。はるかに悪影響を及ぼしそうな人に 対しては冷たく無愛想に接する。 絵の方は柔らかいタッチの可愛らしい絵柄。原画家さんは複数いますが、 それほど大きな差はないため、特に気になることはありませんでした。 CGは明るく発色のいい色使いで、よく映えます。 立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。表情豊かでアクションも大きく、 会話に合わせてコロコロ切り替わるので、感情移入し易いです。 キャラクターは個性豊かな面々揃い。一癖も二癖もあるキャラクターが多く、 会話の内容も突飛なものが多く楽しいです。 妖精王萌え(笑) 音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。 真樹がたまに若干訛って聞こえることがありましたが、特に問題はないかと。 音楽はほのぼのした雰囲気のゆったりした曲が多め。のどかで温かい雰囲気で 作品を包んでくれます。 ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。 歌はアップテンポでスピード感のある歌。とても爽やかで心地よい歌声で、作品の 雰囲気とも合ってますし、聴きやすくていいですね。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。それほどアニメーションして いるわけではありませんが、アップテンポな曲に合わせて動いたり切り替わったり するのは、なかなか見応えがありました。 エンディングも歌あり。静かでゆったりとした曲で、綺麗なメロディラインと 伸びのあるボーカルが、とても心地よいです。余韻をしっかりと楽しめる、 いいエンディングだと思います。 |
システム |
インタフェースはマウスカーソルのキーボードエミュレーションによるフルキー ボードサポート。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 通常のメッセージ送りもホイールで可能です。 音声の再生速度を早くする、時短再生機能も用意されています。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作は比較的軽快。スキップ動作も高速です。 前の選択肢に戻ることも可能です。 セーブ箇所は100箇所。セーブ/ロードは随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、ゲーム内日付と、誰のイベントかを示すアイ コンが保存されます。 数としては、選択肢の数が少なく、効果もわかりやすいため、これだけあれば 充分でしょう。 システムはマップ移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー。 マップには誰がどこにいるのか表示されていて、誰に逢いに行くのかを選ぶ ようなタイプですので、空振りすることはありません。 また、条件を満たすと新たなシナリオが読めるようになる、シナリオ追加型の システムになっています。 ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。 主人公の名前は「郡山渚(こおりやまなぎさ)」固定です。……が、主人公は この名前を気に入って折らず、あまり人に呼ばせないため、「先輩」「ゴンベエ」 「ドザエモン」などと呼ばれます。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公が謎の少女から人捜しを頼まれるところから始まります。 学園に来ない女の子達を探し出し、素潜り部を作って活動していくうちに、 過去の記憶が甦っていく……という感じ。 前半は女の子達を見つけ出し、学園生活を楽しんでいきます。 明るく楽しくコミカルな展開で、いたるところにギャグやパロディがちりばめ られていて、なかなか楽しいです。 # 「朝ご飯にする? 朝食にする? それとも、あ・さ・げ?」……一緒だ(笑) 後半は、主人公の記憶や、女の子の抱えている問題なんかを絡めつつ、やや シリアスに進みます。シナリオによっては、結構重い展開になります。 ラストはちょっと切ない、どこか重苦しい、手放しでハッピーエンドとは 呼べないような終わり方が結構あります。 まずプレイしていて気になったのは、かなり特殊な設定や舞台にも関わらず、 ほとんど説明もなしに始まること。 年中夏だったり、平然とペンギンが街を歩いていたり、当たり前のように 妖精が飛んでたり、主人公も記憶を失っていたり、そんな状態で始まるにも 関わらず、それが当然であるかのように進むので、面食らいました。 まあ、それが作品の狙いでもあるんでしょうけど、もう少し、何らかの説明が あってもいいんじゃないかなー、と思いました。 # 何の説明もなく、いきなり同じ日が2回来たら、バグかと思いますよ(^^; また、パッケージやタイトル絵にデカデカと出ているキャラが、かなり後半に ならないと出てこなかったり、ちょっと情報の出し方が気になりました。 そして、整合性も気になりました。ロボットを親に黙ってこっそり持ってきた というイベントの直後に、「実は親に内緒で持ってきたんだ」と告白されたり、 「高すぎて変えない」と言われた直後に、また「予算に問題がある」と言われ たり、いくらなんでも物忘れ激しすぎると思います。 他にも、随所で情報の食い違いが見受けられました。 H度は並。各ヒロインとも複数回(3〜4回)用意されており、尺の方はそこそこ 長め、描写もそれなりです。キャラによって若干差がありますが。 内容的には、純愛系のラブラブHがほとんど。気持ちを確かめ合うような感じの、 会話多めのHシーンが展開されます。 ただし、初めての時から平然と2回戦に突入したりもします。 テキストは誤字等は特に気になりませんでしたが、前述の通り、各所での食い 違いが気になりました。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは11月24日(火)から始まります。 ゲーム期間は約1ヶ月。基本的に1日ずつ進みますが、後半は何日か飛んだり しますし、特に気にする必要もありません。 ワンプレイは6〜7時間。テンポ良くサクサク進むので、長さはあまり感じません でした。全体の1/3がプロローグ、1/3が共通部という感じなので、2周目以降は スキップを使えば短縮は可能です。ただし、共通部と言っても、選んだキャラの イベントが展開されるため、ほとんどスキップは効かず、条件を満たすとシナ リオが追加されるため、実際にはあまり短縮は出来ません。 難易度は並。基本的に狙ったキャラに会い続けていればいいですが、条件を 満たさないと新たなシナリオは見られませんし、複数の条件を満たして初めて 見られるエンディングなんかもありますので、コンプリートするのはちょっと 大変かも知れません。 |
総評 |
お奨め度ですが、ちょっと不思議な純愛ストーリーが好きな人にお奨め。 主人公が記憶を失っていたり、舞台設定が特殊だったりと、一風変わった ストーリーが楽しめます。 また、キャラクターが可愛らしく、第一印象はほのぼのとした雰囲気ですが、 根底に流れるストーリーは結構重くシリアスで、そのギャップがメリハリに なっていて、飽きることなく最後までプレイ出来ると思います。 ただ、手放しでハッピーエンドと言えない終わり方が多く、明確にバッド エンドと思えるようなものがあったり、後半かなり重苦しい展開になる事も あるため、見た目通りの明るく楽しい作品を期待する人には、ちょっと辛い かも知れません。 また、特殊な舞台や設定が説明もなしに展開されたり、突然重苦しい話が 展開されたりと、やや感情移入しづらく、人を選ぶ作品だと思います。 さらに、個別ルートに入ると、他のキャラクターが全く出てこなくなったり、 ヒロイン同士の絡みがほとんどなかったりと、せっかくの魅力的なキャラ クターをいまひとつ活かせていないような気がします。 そして、整合性や情報の食い違いが見受けられたりと、ややまとまりもなく 勿体ない気がします。 ほのぼのした見た目とは裏腹に、結構ヘビーな内容のため、気軽にプレイ しづらい作品ですが、キャラクターは可愛らしいですし、前半から中盤に かけては明るく楽しい展開が楽しめますし、テンポも良くサクサク進むので プレイストレスは低いと思います。 一風変わった純愛ストーリーがプレイしたい人は是非どうぞ。 ただし、可愛らしくハッピーなエンディングだけを期待はしないこと。 最後に。「なーご」「なーご」「あしたの?」「なーじゃ」……そんな鳴き方を する猫はいねぇ(笑) 夕実エンドとか音々エンドは……?(T_T) # ノンポリエンドも(笑) |