Princess Party
ブランド名 CIRCUS ジャンル 学園お嬢様ドタバタラブコメディ
発売日 2009.03.27 定価 \6,800
パッケージ 紙製パッケージ(150x215x34mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 1.99GB(DVD-ROM)、シリアルコード認証
原画 鷹乃ゆき、立羽 シナリオ まり、は〜ふりある、保桜、
玖保田桂吾、神夜優
音楽 26曲、電気(電気式華憐音楽集団)、
ぼいど(イオシス)、Aki-zo(CAS)、
キャサリン、the Aina & the Corey
Cy-Rim rev.
あり(6曲、OP・ED・挿入歌)、
あゆ+みる+るぅ+ゆかいななかまたち、
Duca、華憐、デートコース、
加瀬愛奈、Cy-Rim rev.
音声 あり、神咲宙、渚美麗、五行なずな、佐々留美子、榊るな、姫川あいり
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 54箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 76枚
おまけ CG鑑賞、シナリオ回想、BGM鑑賞
対象属性 学園物、純愛、ラブコメ、ドタバタ、お嬢様、女教師、金髪、ツインテール、ストッキング、
ツンデレ、銀髪、メイド、エプロンドレス、お団子頭、リボン、オーバーニーソックス、
ウェイトレス、幼馴染み、ストレートロング、触角、天然娘
1プレイ時間 7〜8時間 お奨め度 6

レビュー
概要
主人公が転入した学園は、伝統のある学園だった。しかし、超お嬢様の綾香が
転校してくる際、プレゼントと称して校舎を破壊し、新たな校舎を建ててしまう。
さらに、『青春禁止令』を発令し、生徒会長の座を奪い取る。果たして主人公の
学園生活はどうなってしまうのか……という、学園お嬢様ドタバタラブコメディ。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

霜山椿(つもやまつばき)。(CV:榊るな)
主人公のクラスを担当する現国教師。背が低く、親しみやすい雰囲気のため、
生徒から友達のように接される。お酒が大好きで飲んではやさぐれている。

鬼咲ゆかり(おにさきゆかり)。(CV:渚美麗)
学園の生徒会長で、鬼咲組の一人娘。真面目で厳しいが、みんなのことをよく
考えている有能な生徒会長。いつもメイドを従え、紅茶をたしなんでいる。

坂上沙夜(さかがみさや)。(CV:佐々留美子)
ゆかりに仕えるメイド。抜群の身体能力と戦闘力を誇る。いつもゆかりの事を
第一に考える。クールで控えめ。

白鳳院綾香(はくおういんあやか)。(CV:神咲宙)
主人公の後から学園に転校してきた女の子。転校のお祝いに、新しい校舎を
プレゼントするほどの超お嬢様。我が儘で自分勝手。
本名、山田ヨネ。……白鳳院はどこいった?

朝宮夏奈(あさみやかな)。(CV:姫川あいり)
船上レストラン『ロイヤルセイル』のウェイトレス。街で見かけた主人公を
見初め、アルバイトにスカウトする。やたらテンションが高く、いつも元気
いっぱいの女の子。

厳島絵梨(いつくしまえり)。(CV:五行なずな)
主人公の幼馴染み。主人公と同じ学園に転校していたが、学園に辿り着けずに
1年留年した。おっとりのほほんマイペースの天然娘。

絵の方は柔らかい雰囲気のすっきりした可愛らしい絵柄。とても活き活きして
いて、魅力的だと思います。原画家さんは2人いますが、絵柄にそれほど大きな
差はないため、特に違和感はありませんでした。
CGは明るく発色のいい色使いで、丁寧に処理されていていいですね。
立ち絵はポーズ変化、表情変化共にあり。アクションは大きく、コミカルな
表情もあり、見ていて楽しいです。

キャラクターは個性豊かというか、アクが強いキャラクター揃い。
みんな好き勝手し放題のため、ドタバタな雰囲気が醸し出されています。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
ただ、音楽や効果音に比べて、音声の録音レベルがやや低めのため、音量を
しっかり調節しないとちょっと聞き取りにくいかも。

音楽はゆったりほのぼのした曲が多め。明るく穏やかな雰囲気を醸し出して
くれます。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌は早口言葉のようなラップから、アップテンポでノリのいい歌へと繋がる、
騒がしく、忙しない歌。ドタバタな感じが作品の雰囲気と良く合っていると思い
ます。
絵の方はキャラクター紹介、シーン紹介的なものですが、曲に合わせてめまぐる
しく切り替わるため、落ち着いてゆっくりは見られません。

エンディングも歌あり。ポップで明るく、とても勢いのある曲で、ラストの
雰囲気を盛り上げてくれますが、なんだかまだまだこれから始まりそうな
感じがします。

そして、各シナリオにそれぞれ挿入歌が用意されています。様々なタイプの
曲が用意されていますが、使いどころはよく考えられていますし、シーンにも
合っていると思います。特に、ゆかりシナリオの挿入歌はやたら格好良くて
みょーに好きです。使いどころも渋いですね。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定、一部
メニュー操作などはキーボードで可能です。クイックセーブやオートモードなど、
細かいメニューはキーボードで実行出来ないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。スキップ動作はそこそこ高速です。
ただ、メニューを開いた時など、システムボイスが終わるまで待たされるため、
レスポンスはかなり悪いです。

セーブ箇所は54箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーンタイトルが保存されます。
数としては、選択肢が片手で数えられる程度しかないため、これだけあれば
充分かと思います。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

初回起動時に、パスワードの入力を求められます。そして、毎回起動時に
ディスクチェックが入るため、ディスクレス起動も不可。
バックグラウンドでの動作も不可です。ちょっと不便ですね。
主人公の名前は「荒川祐司(あらかわゆうじ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が転入した学園に、綾香が転入してきて、青春禁止令を発令
するところから始まります。綾香やゆかりに振り回されながら、ドタバタな
毎日を過ごしていく……という感じ。

まず冒頭、何やらやたらシリアスな演出があるんですが、画面は見づらいわ、
文字は読みづらいわ、見ていて目が疲れる演出で、ちょっと参りました。
冒頭がそんなだったため、どうなることかと思いましたが、内容はおバカな
ドタバタストーリーでした。

前半は綾香やゆかりに振り回されつつ、毎日を過ごしていてコミカルな展開。
個性豊かなキャラクターが繰り広げるドタバタストーリーは、見ていて楽しい
です。ただ、何かにつけて禁止禁止言う綾香はちょっとウザかったです。

後半はヒロインとの距離が近づき、それによって青春禁止令を破ることに
なるため、どうするか……という感じ。雰囲気は変わらずドタバタですが、
若干シリアスな部分も入ってきます。

ラストはややご都合主義ですが、すっきり綺麗に終わってくれるので、プレイ
後の気分は爽快です。

まずプレイしていて感じたのは、キャラクターの言動の一貫の無さ。
ゲームは章立てて進むんですが、章によってキャラクターの性格が違ってる
ような気がするぐらい。特に主人公は、めまぐるしく言動が変わっていて、
もはや成長とかそういうレベルを超えているように思いました。

そして、各章の最後には次の話の次回予告があるんですが、内容がもはや
意味不明です。まあ、面白いからいいんですけど。

H度はやや低め。各ヒロインとも複数回(2〜3回)用意されていますが、尺の方は
やや短め、描写も比較的ライトです。
内容的には純愛系のほのぼのHが主ですが、気の強いヒロインが多いためか、
女の子主導のシーンも見受けられます。

テキストは誤字等はあまり気にならず、テンポのいい読みやすいテキストだとは
思いますが、前述の通り、キャラクターの言動等にやや統一感がないため、
ちょっと気になりました。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。気持ちいいぐらいサクサク日が経過していくため、気にする
必要はありません。

ワンプレイは7〜8時間。テンポも良く、プレイしやすい長さだと思いました。
全体の6〜7割ぐらいは共通部のため、2周目以降はスキップを使えばかなり
短縮は可能です。
パッケージには「総プレイ時間24〜やめるの禁止」とありますが、スキップを
使えばもう少し短縮出来るかと思います。

難易度は低め。選択肢が片手で数えられるほど、しかもほぼ1つ2つの選択肢で
分岐するような感じなので、悩むことはないでしょう。
総評
お奨め度ですが、ドタバタ学園ラブコメが好きな人にお奨め。
個性豊かなお嬢様達が織り成す破天荒なストーリーはなかなか面白く、一風
変わった学園純愛ストーリーになっています。

ただ、キャラクターが個性的すぎるため、ちょっと人を選ぶかも知れません。
特に、自分勝手で、自分の都合だけで様々な禁止令を発令していく綾香は、
人によっては受け付けないかも知れません。
他のキャラも、やたらテンションが高く、プレイしていて疲れるかも。

そして、システムも不親切で使いづらく、レスポンスもあまり良くなくて、
ややプレイストレスが高いかも知れません。
また、設定も展開もかなり駆け足で強引で、ちょっと人を選ぶかも知れません。

しかし、定価は安めに設定されており、その割にはボリュームはフルプライスの
作品と遜色なく、コストパフォーマンスはなかなかいいと思います。
キャラクターや雰囲気が気に入った人はどうぞ。

最後に。「私、祐司のヘリコプターになりたい」……どんな告白だよ(笑)
# テールローターがついてないからアンチトルクになっちゃうよね(笑)


夏奈&椿エンドきぼー(T_T)



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