Tiara | |||
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ブランド名 | Symphony | ジャンル | お姫様とまふまふ恋愛AVG |
発売日 | 2009.07.31 | 定価 | \8,800 |
パッケージ | 紙製パッケージ(224x154x49mm) | マニュアル | A5ブックタイプ |
DISC容量 | 1.92GB(DVD-ROM)、StarForce ORIGINAL SOUND TRACK : CD-DA=427.8MB、CD-DA18トラック |
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原画 | 西脇ゆぅり、酒月ほまれ、鳩池ななめ、 立見ねおん、まよ吉、猫野おせろ |
シナリオ | 烏龍ぱんだ、イ也 |
音楽 | 18曲、菊田裕樹 | 歌 | あり(2曲、OP&挿入歌・ED)、KAKO |
音声 | あり、神村ひな、まきいづみ、民安ともえ、遠野そよぎ、成瀬未亜、榊原ゆい、 芽々、吉川華生、間宮琴、理多、緒田マリ |
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インタフェース | ややキーボード操作可 | 描画 | Window・フルスクリーン両対応、 800x600 |
セーブ箇所 | 90箇所+クイックセーブ5箇所 +オートセーブ5箇所 |
CG枚数 | 98枚 |
おまけ | Gallery | ||
対象属性 | ファンタジー、お姫様、純愛、幼馴染み、赤髪、お兄ちゃん、女教師、縦ロール、メイド、 眼鏡っ娘、エプロンドレス、緑髪、ストレートロング、銀髪、オーバーニーソックス、黒髪、 ツインテール、金髪、ショートカット |
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1プレイ時間 | 8〜10時間 | お奨め度 | 5 |
レビュー |
概要 |
戦争が終わって国家が統一され、その中心であるデルフィのセリオン城。 その城には、各国の王族や貴族達が通う学校が併設されていた。 しかし、国家が統一されたとはいえ、要人の通う学園には、賊が侵入するなど まだまだ安心出来る状態ではなかった。4年ぶりに国に帰ってきた主人公は、 各国王女の護衛のため、学園に編入させられる。果たして主人公は、王女達を 護ることが出来るのか……という、お姫様とまふまふ恋愛AVG。 |
キャラクター・CG・音声・音楽 |
キャラクターは以下の通り。 ミオ・ラビリエッタ。(CV:神村ひな) デルフィの王女。主人公とは幼馴染みで、主人公のことを「お兄ちゃん」と呼び 慕う。明るく優しく素直な女の子。魔法が苦手で、朝起きるのも苦手。 野菜スープが大好き。親しみやすく、あまり王女らしさが感じられない。 セーレット・エレネッサ。(CV:吉川華生) セリオン学園で警備の担当と教師を兼任している女性。無表情でクールだが、 ユーモアのセンスは抜群。人をからかうのも大好き。 アーニャ・プロシュアン。(CV:芽々) 第三メイド分隊隊長。近眼でドジだが、剣術の腕は確かで、メイド魔法も 使える。以前はクレアに仕えており、いいようにこき使われる。 イオ・ピーベリー。(CV:間宮琴) 第二小隊遊撃分隊長。学園最強の魔法使い。魔法の先生も兼任する。 おっとりのんびりした優しい女性。セーレットを『姐さん』と呼ぶ。 シルキー・クライツァ。(CV:まきいづみ) キュプロッサのお姫様。主人公とミオの幼馴染み。気さくで親しみやすく 面倒見がいい頼れるお姉さん。授業を抜け出して山を探索するおてんば姫。 動物と会話が出来る。 ナユティア・センツァ・ソルディーノ。(CV:遠野そよぎ) パスティラルのお姫様。神聖魔法の腕は学園一。学業の傍ら、父親の手伝いで 公務もこなす。物静かで清楚だが、お茶目な一面も持っている。 クレア・ドルナー。(CV:榊原ゆい) ネレアスの第四王女。プライドが高く、高飛車で、我が儘。負けず嫌いで 気が強い。しかし、立派な王女であるため、ひそかに努力する頑張り屋。 ステラ・ファー・スィーリオス。(CV:民安ともえ) 戦争で滅ぼされたリコルネ国の王女。戦争中、主人公によって助けられる。 素直で大人しく控えめで甘えん坊。しかし、魔法の腕前はかなりのもの。 料理も得意。 マイナ・トライアード。(CV:成瀬未亜) 自称、ザメルキア地方にある小国の王女。主人公の周りを嗅ぎ回ったり、 学園内で不審な行動を繰り返す。クールで無表情、無感動。 絵の方は、原画家さんが複数いて、やや絵柄に差がありますが、それ自体は それほど気にならないかと思います。ただ、ミオやクレアは非常に繊細で 綺麗な絵柄なのに対して、シルキーやアーニャなんかは、かなり粗くて チープに見えてしまいます。原画だけでなく、塗りも違う感じです。 CGは前述の通り、キャラによってかなり印象が違います。 立ち絵は表情変化・ポーズ変化共にあり。ポーズ変化のパターンは少ない ものの、表情は豊かで、会話に合わせてコロコロ変わるため、感情移入は しやすいと思います。 キャラクターは個性豊かな面々揃い。基本的に素直で優しいキャラが多い です。クレア、マイナ、セーレットあたりは雰囲気違いますが。 音声はキャラクターとのマッチングはやや微妙。そんなに大外ししている わけではないのですが、ところどころ気になるところもちらほらと。 あと、一部音声が出力されない箇所があったのは気になりました。 ほとんどセーレット先生の音声だったように思います。 音楽はとても深みと広がりのある綺麗な曲が多め。荘厳な雰囲気もあり、 お城や王族といった雰囲気にぴったりだと思います。 ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。 歌は落ち着いた雰囲気で広がりのある、優雅で荘厳な感じの歌。とてもいい 雰囲気で聴き心地が良かったです。なんだか名作劇場みたいです。 絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、曲に合わせて絵が 切り替わり、絵のクオリティも高くて、なかなか見応えがありました。 エンディングも歌あり。しっとりと落ち着いた曲で、たっぷり余韻を味わえる いい歌だと思います。 ただ、スタッフロールにエフェクトの枠が重なって、一部文字が切れている のはどうにも。 挿入歌もあり。曲はオープニングと同じものですが、なかなかシーンにあって いていいと思います。 |
システム |
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー ボードで操作可能ですが、それ以外のメニュー操作等は出来ないようです。 既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。 バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。 描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。 動作はやや重め、スキップ動作も遅いです。 セーブ箇所は90箇所+クイックセーブ5箇所+オートセーブ5箇所。セーブ/ロードは 随時可能です。 セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシーンタイトル、メッセージの 一部が保存されます。 数としては、選択肢がそれほど多くないため、これだけあればなんとかなるかと。 システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。 本作はStarForceによるプロテクトが施されており、初回起動時にシリアル コードの入力を促されます。それ以降はディスクレス起動可。 バックグラウンドでの動作は可能です。 主人公の名前は「クリード・セルス」固定です。 |
シナリオ・プレイ感 |
ゲームは主人公がデルフィに帰ってきて、セリオン学園に編入するところから 始まります。王女達を守りつつ、学園生活を送り、侵入してくる賊と戦い、 正体をあばいていきます。 前半は、お姫様達と交流を深めつつ、学園生活に馴染んでいき、そんな中 賊の襲撃を受ける……という感じ。 後半は賊の襲撃や正体と絡めつつ、お姫様達との距離を縮め、関係を変えて いくことになります。 ラストはとりあえずすっきり綺麗に終わってくれますが、なんだかいろいろと 投げっぱなしにされているようでちょっと気になることも。 まずプレイしていて気になったのが、同じ事を何度も何度も繰り返し言う ことが多いこと。例えば、警備の配置について、同じ事を何度も何度も確認 したり、ミオは魔法が得意なはずだと何度も何度も言っては否定されたり。 2回3回程度ならまだいいですが、5回も6回もやられるといい加減ウザいです。 逆に、鍵になることや重要な設定は、ほとんど説明もなく流されたり、 圧倒的に描写が足りなかったりと、ちぐはぐな印象を受けました。 青魔法がどんなものかほとんど説明もないまま終わったり、賊がその後どう なったのか完全に放置されていたり、そもそも最初の手紙が何だったのか 完全スルーされたり。シナリオによってはかなり消化不良感がありました。 また、主人公は午前中は授業を受けつつ、午後は場内の巡回をしているの ですが、授業をサボったり、巡回をサボったりで、どうにもメリハリが無く、 だらだらした展開になっているように感じます。 さらに、授業がどういう受講方式になっているのかよくわからないため、 もはや授業を受ける意味を全く感じないのが何とも。 たまたま授業に出たらテストだったとか言われても、それまで一切授業を 受けてないのに……という感じ。 そして、作品タイトルにもなっていて、ストーリー的にも大事な物である ハズのティアラの扱いが軽すぎるのも気になりました。 H度は並。各ヒロインとも複数回(3回)用意されており、尺の方はそこそこ、 描写もそれなりに濃いです。 内容は純愛系のラブラブHがほとんど。ただし、初めての時から平然と2回戦に 突入したりします。なお、女の子は大半が初めてですが、主人公は初めてでは ありません。女の子も、あんまり初めてという描写はないですが。 また、女の子は恋愛関係になる前から、主人公の前で全裸で平然と立ってたり、 一緒にお風呂に入ったり、あまつさえ主人公から子種を搾り取ったりと、全く 恥じらいがないのはちょっとなー、と思いました。 # 最後のはさすがにどうかと思います(^^; テキストは誤字がかなり気になりました。そして、それ以上に、何を言って いるのかわからない文章が多くて、読んでいて疲れました。 「白の警備」「行動に不振なところが多い」「放課後に補修をする」なんかは 序の口で、「内容が頭にすんなり頭に入ったことだ」「ステラはアーニャに 任せておけば安心だ。アーニャにもステラの様子を見てもらう」などといった 意味不明の言い回しが多々出てきて、ちょっと読んでいて辛かったでする # 「土曜日の夜って言うと……。ちょうど明後日の夜か」……「土曜日」を # 「明後日」に言い直しただけですし、何が「ちょうど」なのか全く解りません。 |
プレイ時間・難易度 |
ゲームは8月26日の日曜日から始まります。 ゲーム期間は約1ヶ月。基本的に1日ずつプレイしていく形になります。 ワンプレイは8〜10時間。やや長めですが、それ以上に読みにくく解りにくい テキストのおかげで長く感じました。 全体の半分ぐらいは共通部のため、2周目以降はスキップを使えばそれなりに 短縮出来ますが、スキップが遅めなのでちょっと辛いかも。 難易度は並。基本的に狙ったヒロインと会い続けていればいいのですが、 どの選択肢を選べば誰に会えるのかはわからないため、セーブ/ロードを 駆使して確認しながら進める方がいいかもしれません。 |
総評 |
お奨め度ですが、ファンタジー純愛学園物が好きな人にお奨め。 ヒロインはみんなお姫様で、舞台も城なので、ちょっと厳かな雰囲気の漂う 展開を楽しむことが出来ます。 ただ、前述の通り、テキストはかなり読みづらく、説明が少ないため設定も 解りづらく、どうでもいいところを長々と描く割には、大事なところを さらっと流されたりと、どうにもちぐはぐに感じます。 また、ヒロインはみんなお姫様で、主人公はお姫様と幼馴染みとはいえ 一介の傭兵なんですが、身分の差などほとんど気にすることなく接している ため、あまりお姫様との恋愛という雰囲気がないのは勿体ない気がします。 そして何より、ヒロインと主人公の仲を一気に進展させるイベントやアイ テムが、あっさりと流されてしまうため、何がきっかけで結ばれたのか解ら ないことが多々。恋愛をメインにするなら、ここはもう少し丁寧に描いて 欲しいところです。 題材や設定はいいと思いますし、キャラクターも魅力的なんですが、いかん せんシナリオがちぐはぐで解りづらく、すんなりと感情移入出来ないのは 残念です。また、絵もクオリティにバラツキがあったりと、どうにも全体的に ちぐはぐな印象が強い作品でした。 もう少しきっちりまとまっていれば、印象も違うと思えるだけに残念です。 でもまあ、最後までプレイすれば、なんとなく全体像は掴めますし、後から 「そうだったのか」と思うことも多々ありますので、最終的な印象はそれほど 悪くないかも知れません。途中は辛いですけど。 最後に。イオエンドがないとは何事!?(笑) クラヴィスエンドもないとな!?(笑) |