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輝光翼戦記 天空のユミナ
ブランド名 ETERNAL ジャンル 超銀河級・総選挙RPG
発売日 2009.01.23 定価 \10,800
パッケージ 紙製パッケージ(189x264x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 3.51GB(DVD-ROM)
アイ・オキツのミュージックシャワー ディスクA : CD-DA=525.8MB、CD-DA28トラック
アイ・オキツのミュージックシャワー ディスクB : CD-DA=560.8MB、CD-DA28トラック
原画 松竜、双月明、こもわた遙華 シナリオ 高瀬奈緒文、折畑啓助、
座敷猫with企画屋
音楽 54曲、Studio Many Miles High
四万十行道
あり(17曲、OP・ED・挿入歌)、
水霧けいと、浦沢環、遠山枝里子
音声 あり、櫻井真人、水霧けいと、里宮アリサ、遠山枝里子、
松田理沙、ヘルシー太郎、里見小春、風音、三咲里奈、深山怜子、まきいづみ
姫川あいり、伏羅りん、木島宇太、天野かなで、杉村貴幸、波動拳、一条和矢、梅原稔
インタフェース ほぼフルキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+オートセーブ10箇所+
クイックセーブ10箇所
CG枚数 95枚
おまけ CG、SCENE、BGM、SONG
対象属性 学園物、ギャグ、コメディ、ピンク髪、アホ毛、ストレートロング、ストッキング、黒髪、
ポニーテール、リボン、先輩、眼鏡っ娘、帽子、青髪、ツインテール、お団子頭、
巫女装束、金髪、長耳、アホ毛、緑髪
1プレイ時間 30〜300時間 お奨め度 7

レビュー
概要
神撫学園2年生の翠下弓那は、学力が残念な女の子。そんな弓那が、テストの
追試の日に、主人公と言い争いになり、窓から主人公を突き落としてしまう。
主人公は無事だったものの、弓那は追試を受けられず、留年が決定してしまう。
なんとか留年を回避しようとする弓那は、突然現れたちびっこ、論説部部長の
黒河雲母に、論説選挙を勝ち抜き会長になれば、好きな校則を1つ作れるという
話を聞かされる。弓那は、留年を回避するため、選挙戦に挑むことを決める。
そして主人公は、その場に居合わせたこともあり、手伝いをすることになる。
果たして弓那は、論説戦勝ち抜き、留年を回避することが出来るのか……と
いう、超銀河級・総選挙RPG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

翠下弓那(みどりしたゆみな)。(CV:水霧けいと)
真面目で几帳面だが、頭が悪くて要領が悪くて世渡りが下手で直情的でキレ
やすく騙されやすく流されやすく成績が悪い。残念な娘。孤児院育ち。
明るく元気で前向きで空気を読まない。

緋ノ宮灯(ひのみやともり)。(CV:まきいづみ)
弓那のクラスメイトで、お金持ちのお嬢様。一見おっとりしていて人当たりが
いいが、さらっと酷いことを言う。論説部には入部していないが、サポートを
してくれる。

黒河雲母(くろかわきらら)。(CV:里宮アリサ)
論説部部長。弓那と主人公を選挙戦に巻き込んだ張本人。目的のためには
手段を選ばず、論説のみならず裏工作も平然とこなす。背が小さいことを
コンプレックスに思っている。

本間麻衣乃(ほんままいの)。(CV:松田理沙)
図書委員長。選挙戦に参加している。真面目で控えめで優しい女の子。
争い毎は何が手だが、正々堂々選挙戦を戦う。本が大好き。

御木津藍(おきつあい)。(CV:遠山枝里子)
転入生。食べることが大好きな食欲魔人。言動がズレており、突拍子もない
ことを言うこともしばしば。徹底的にマイペースな不思議娘。

ベリダディア=エフェメラントソード。(CV:姫川あいり)
異世界オーダクルの王国所属の騎士。剣族で、攻撃力に長けている。
控えめで大人しく優しい女の子。幼なじみでもある王女に仕えている。

睦越八枝美(むつこしやえみ)。(CV:天野かなで)
神撫学園購買部、影のグランドマスター。どんな物でも手に入れて扱う。
さらに、論説戦ではアナウンサーも勤める。明るく元気な女の子。

坂上月夜(さかうえつくよ)。(CV:里見小春)
巫女委員会委員長。物腰柔らかく大人しく控えめな女の子。陽子に言われて
論説戦に参加しているが、本人はあまり戦いは好まない。
生まれつき、不思議な力を持っている。

坂上陽子(さかうえようこ)。(CV:風音)
巫女委員会の副委員長。月夜の双子の姉。気が強くプライドが高く負けず
嫌いの女の子。月夜を擁して論説戦を戦う。

神楽那由他(かぐらなゆた)。(CV:三咲里奈)
前星徒会長で、選挙戦の優勝候補。容姿端麗成績優秀論説最強で、全てに
おいて完璧な女性。気が強くプライドが高く高貴で毅然としている。
全てを自分で取り仕切る、独裁主義。

ユプシラ=ダナ=ミドルスタン。(CV:伏羅りん)
ミドルスタン王国の第一王女。気が強くプライドが高く我が儘で自分勝手。
暴れると手がつけられなくなる。しかし、国を救うために様々な行動を起こし、
周りの人を思いやる一面も。

絵の方は可愛らしく活き活きとした魅力的な絵柄。数多くのキャラクターが
しっかり描き分けられており、多彩な絵を楽しむことが出来ます。
CGは丁寧に処理されており、見応え充分です。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともになし。ただし、メッセージウインドウ横の
フェイスウインドウは、コロコロと表情が変わり、コミカルな表情なんかもあって
見ていて楽しいです。
また、たまにデフォルメキャラによるイベントがあり、そこではキャラクターが
ちょこまかと動いたり、なかなか可愛らしいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。どのキャラクターもとても活き活きしており、
会話も漫才のようでとても面白いです。
ベリダディアが可愛らしすぎます。
見た目的には、那由他が綺麗で凛々しくて格好良くてお気に入りです。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技も問題なし。
かなり個性的な声の人が多用されていますが、それがぴったりハマっていて、
聴いていてクセになりそうです。

音楽は激しく勇ましい曲が多め。論説戦や戦闘が多いため、必然的にハードな
曲が多くなります。もちろん、ほのぼのしたコミカルな曲や、静かでしっとり
した曲も多数用意されており、シーンに合わせた曲が使用され、雰囲気を盛り
上げてくれます。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌は落ち着いた雰囲気の柔らかい爽やかな曲。とても聴き心地が良く、清々しさ
すら感じます。
絵の方はキャラクター紹介、シーン紹介的なもの。シーンだけを繋げた、イメージ
ムービー的な雰囲気が漂います。

前編のエンディングは歌あり。落ち着いた綺麗な歌なのですが、演奏がちょっと
パカパカうるさいのと、エフェクト入ったりするのがちょっと勿体ない気が。
せっかくの綺麗な歌なんですし、歌をメインに聴かせて欲しいと思いました。

そして、後編に入ると、別のオープニングが流れます。
歌はビートの効いた格好いい歌で、力強くてなかなかいいですね。
絵の方はキャラクター紹介的なものも混ぜつつ、イメージムービー的な演出が
あり、曲ともシンクロしていてなかなか格好いいです。

後編のエンディングも歌あり。こちらはゆったりと落ち着いた曲で、澄んだ
歌声がとても心地よいです。

さらに、最後の最後に別のエンディングが流れます。こちらも澄んだ綺麗な
歌で、最後の余韻をしっかり味わえていいですね。

さらにさらに、本編中で、これでもかというぐらいに挿入歌が入ります。
その数なんと12曲。主に弓那が戦闘中で歌う曲ですが、使うスキルによって
別の歌が用意されていて圧巻でした。
『灰かぶり姫じゃなくても ヘロヘロMIX』がいい味出し過ぎです。
システム
インタフェースはほぼフルキーボード操作可。ただし、BATTLEモードなどは
キーボードでは激しくプレイしづらいかと思います。まあ、キーボードでも
操作出来る、という感じで。対応してくれるのはありがたいことです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもキーボードで可能、

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。スキップ動作もやや遅め。描画で引っかかる感じです。

セーブ箇所は100箇所+オートセーブ10箇所+クイックセーブ10箇所。
また、ダンジョンの途中で中断すると、そのフロアから再開が可能です。
セーブ/ロードはダンジョン内と戦闘中以外は随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシーンタイトル、トータルの
プレイ時間と現在のモードが保存されます。
数としては、分岐やイベント選択が多いため、毎回セーブしていると足りなく
なるかと思います。ただ、そんなにマメにセーブする必要もないと思います
ので、毎章セーブする程度なら、これだけあれば充分です。

システムはAVGモード(学園パート)、BATTLEモード(選挙戦)、RPGモード
(異世界での特訓)と、大きく3つに分かれます。

AVGモードは、マップ移動場所選択型のアドベンチャー。一部、選択肢決定も
入ります。昼・夕の2回、マップから移動場所を選択して、イベントを進めます。
イベントは、発生条件があり、条件を満たすと新たなイベントが見られるように
なっていきます。イベントによっては、戦闘が発生することもあります。

BATTLEモードは、論説戦による戦闘が行われます。システムは結構複雑です。
まず、フォワードが1人、バックヤードが3人という配置になります。
フォワードはフォワードのスキル、バックヤードはバックヤードのスキル、
防御にはディフェンスのスキルを使用します。
フォワードスキルは12個、バックヤードスキルは3個、ディフェンスのスキルは
2個まで装備可能で、毎ターンどれを使うか選択可能です。
そして、戦闘はアクションポイントとオーディエンスを使用して行います。
アクションポイントは、スキル毎に決められたポイント(1か2)を使用します。
初期状態では4ポイントで、待機やスキル不使用などにより、1ポイント貯めて
おくことが出来ます。(最大5ポイント)
オーディエンスは、スキル毎に使用量が決められており、必要量がないと
スキルを使用することが出来ません。スキルを使用する時にオーディエンスが
足りなかった場合、ファンブルとなり、スキルは発動しません。
オーディエンスは敵味方共用のため、相手がスキルを使う前に自分がスキルを
使用してオーディエンスを減らし、相手のスキルをファンブルさせる、といった
戦術が採れます。なお、オーディエンスは赤・緑・青・黒の4種類があり、
スキルによって必要な色が決められています。
また、バックヤードのスキルは使用するタイミングがまちまちで、ターンの
最初に発動するもの、味方がスキルを使用した時に重ねて使用するもの、
相手のスキルに割り込んで使用するもの、などがあります。
配置は戦闘開始時は自由に選べますが、途中で変更する場合はアクション
ポイントを消費します。
この配置画面では、敵味方の配置と、使用するスキルを確認出来ますので、
相手がどんなスキルを使ってくるかを考慮して、有利な配置にすることが
ポイントになります。
攻撃は、心理攻撃と論理攻撃の2種類があり、防御も心理と論理の2種類
あって、それぞれ能力値やスキルが別になっています。論理防御が高くても
心理防御が低ければ、心理攻撃を喰らうと大ダメージになります。
キャラクターのパラメータは心理・論理の攻撃力・防御力と、天空力の5つ。
これを最大3つまで装備出来るアイテムによって強化することが可能です。
また、各キャラクターはアビリティポイントを消費することによって、
アビリティを覚えることが出来ます。アビリティは、スキルを覚えるための
前提になるもので、覚えることによって能力値も上昇します。
また、特定のアビリティを一定のレベルまで伸ばすことによって、各キャラ
クターの持つ心奏武具が変化し、能力値が飛躍的に上昇します。
心奏武具は、レベルアップによっても変化します。
スキルは、フォワード、バックヤード、ディフェンスの3種類があり、それ
ぞれ赤・緑・青・黒の属性を持っています。各キャラクターは、対応した
属性のスキルしか装備出来ません。
スキルやアイテムには様々な特殊能力があり、心理攻撃力が上がったり、
敵から受けたダメージの何%かを相手にも与えたり、スキルによる割り込みを
受けなくなったり、様々な恩恵を得られます。ただし、逆に攻撃力が下がる
ものや、使用回数が減るものなど、デメリットのあるものもあるので、どんな
能力があるかよく確認して装備する必要があります。
なお、店で買えるスキルやアイテムはほとんど特殊能力はなく、RPGモードで
手に入れなければなりません。

最後にRPGモードですが、これは巨大コンピュータ『オーダクル』が生み出す
バーチャルゲーム(という設定になっている(笑))で、クエストをこなしたり
敵と戦ったりアイテムを拾ったりする特訓です。
クエストをこなすことで、新たなダンジョン、新たな階層を攻略出来るように
なります。
ダンジョン内には『歪み』という光る場所があり、その場所に踏み込むと、
その色によって敵が出てきたり、宝箱が出てきたりします。
ただし、別の色にカモフラージュされていることもあるため注意が必要です。
戦闘システムは基本的に論説戦と同じです。なお、アイテムを使わない限り
逃げることは出来ないので、HPの残りやスキル使用回数には気を付けましょう。
戦闘に勝つと、アイテムやスキルが手に入ります。アイテムもスキルも、
鑑定しないとどんなものかわからず、能力も不明です。鑑定料は高いです(^^;
なお、条件を満たすと『HYPER BATTLE』というモードに入り、このモード中は
出てくる敵が強力になるかわりに、高額なアイテムを手に入れられるように
なります。HYPER BATTLE勃発の条件は不明です(^^;

……と長々と書きましたが、正直、慣れるまではかなり取っつきにくく、
非情に複雑でわかりづらいシステムになっています。
メーカのサイトにもあまり詳細な説明はなく、マニュアルを見てもよく
わからない状態なので、実際に体験版でやってみるのが一番早いかも。
ただ、わかってくるとなかなか奥が深くて面白いシステムだと思います。

なお、1周目が終わって2周目に入る時、レベルや所持品は全てそのまま引き
継ぐことが可能です。そして、周回を重ねる毎に、新たなイベントが追加されて
いきます。

毎回ディスクチェックが入るため、ディスクレス起動不可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「朱島歩武(あかしまあゆむ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは弓那が留年を回避するため論説選挙に参加することになり、主人公も
そのサポートとして選挙に参加することになるところから始まります。
選挙戦の中で成長していき、星徒会長を目指す……という感じ。

前半は、選挙戦を戦いながら、成長しつつ、絆や結束を深めたり、意志を固め
たりしていきます。様々な人と戦う中で、何のために戦う意味や目的を見つけ
たり、また仲間を増やしていったりします。
まあ、内容的にはコミカルで、弓那の空回りっぷりや、藍のマイペースぶり、
雲母の傍若無人ぶりを楽しむような感じです。

後半は、論説選挙に隠された意味や、雲母の目的などを絡めつつ、壮大な
スケールのストーリーが展開されます。
内容はややシリアスで、各キャラの目的や戦う意味などが明らかになり、
みんなで協力して困難を乗り越えつつ進んでいく、という感じ。

ラストはややご都合主義ではありますが、すっきり綺麗に、またコミカルに
終わってくれるので、プレイ後の気分は爽快です。
なんというか、開放感や達成感があります。

プレイしていて気になったのは、ストーリーの印象の薄さ。
内容的には、壮大で重厚なストーリーなんですけど、間にRPG部分が挟まり、
そのプレイ時間が非常に長いため、結果、ストーリー部分は飛び飛びな印象に
なって、どうにも印象が薄くなります。
プレイ時間の大半が、RPG部分ですからねぇ……。

また、自由度の高いシステムの弊害か、キャラクターの特徴が今ひとつ活か
されていないように感じました。
例えば、藍は防御に優れているのですが、攻撃に使いやすくて結局防御系
(支援系)のスキルはほとんど使いませんでした。
他にも、弓那は歌の特訓をして、論説戦を歌で戦うという設定で、実際に
歌を歌うスキルも多数用意されているのですが、私は一度も歌のスキルを
使ったことがありません(^^;
支持率上げは、シャイニングスマイルで事足りますし……。
なので、もう少しキャラクターの特性を強く出してもいいんじゃないかなー
と思いました。まあ、自由度とのバランスで、難しい所ですが。

H度はやや低め。メインキャラは複数回(2回)、サブキャラは1回です。
尺の方は短めで、描写もあっさりめです。
内容的には、相手の心を癒すようなものが多く、会話が多めの、落ち着いた
感じのシーンが多いです。

テキストは誤字等はあまり気にならず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。
まあ、「ユミナさん」という文字が出ているのに、音声は「みどりしたさん」
といった食い違いは若干見受けられましたけど。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。それぞれの章で何日目という表示が出るので、全部足せば
期間はわかりますが、章の間で時間が飛んだりしてますし。

ワンプレイは30〜300時間。……幅、デカすぎ。
どこまでをワンプレイと言うかですが、とりあえず1周終わるまでで考えると、
異世界での特訓をほとんどやらず、サクサク進めて30時間、特訓でひたすら
レベル上げをやると、平然と100時間とかかかります。
一番最後のエンディングまでの時間は、下手すると300時間を超えるかも。
どれだけ特訓でダンジョンに潜っているかにかなり左右されます。
ちなみに私は、1周目100時間、トータル250時間ぐらいでした。やりすぎ。
ただ、システムメニュー画面でトータルプレイ時間が表示されるのですが、
その表示が『99:99:99』までなんですよね。つまり、想定プレイ時間は100時間
程度ということでしょうか(^^;
# セーブデータでは100時間以上もちゃんと表示されますけど。

難易度は高め。まずシステムが複雑度取っつきづらく、慣れるまではなかなか
進められませんし、選挙戦などはかなり敵が強く、しっかりレベル上げをした
上で戦略を立てて戦わないと、勝つのは結構厳しいこともあります。
また、あまりレベルを上げずにサクサク進めていくと、途中でどうしようも
なくなることもあるので、注意が必要です。
総評
お奨め度ですが、やりごたえのあるゲームが好きな人にお奨め。
奥が深く戦略の幅も広いシステムは、繰り返しプレイしても飽きずに遊べると
思いますし、ストーリーの方も壮大でメリハリもあって読み応えがあり、
ゲーム全体のボリュームもかなり大きくて、非常にやりごたえがあります。

数多くのキャラクターが出てきますがみんな個性豊かで活き活きしていて魅力的
ですし、コミカルな掛け合いは見ていて楽しく、特に弓那の反応はとても面白
かったです。

さらに、演出などにもとても力が入っていて、非常に見応えがありました。
挿入歌が10曲以上ある作品は、なかなかないと思います。

ただ、システムが複雑で取っつきにくく、泣けるまでが大変ですし、いろんな
ことが出来る反面、何かをやろうとするとどうすればいいのかわからなかったり
時間がかかったり、いろんな意味で重い作品だと思います。

さらに、複雑で膨大なシステムのせいか、至る所に不具合が見受けられます。
特に気になるのはスキルやアイテムの特殊能力。スキルの説明を見ると確かに
特殊能力があるように書かれているのに、実際に使ってみると能力は全く発動
しておらず、ステータス画面で見ても特殊能力がなかったということが多々
ありました。なので、ちゃんと効果を発揮しているかどうか、まずステータス画面で
確認する必要があります。

また、動作もかなり重く、特にアニメーションの表示は、非力なマシンでは
重くてマトモに見られないように思います。
そして、戦闘シーンはアニメーションやエフェクトが多用されていることも
あって、1回の戦闘に無茶苦茶時間がかかります。そのせいで、RPG部分の
プレイ負荷がかなり高くなっています。
CTRLキーを押していればアニメーションを早送り出来るので、戦闘中は
ずっとCTRLキーを押しっぱなし、という感じでした。

プレイ負荷も高く、真面目にレベル上げをしていると、1周50時間程度かかり
ますし、コンプリートしようと思ったら、100時間越えするかと思います。
戦闘をCTRL押下でスキップしなければ、1周100時間は堅いでしょう

そして、RPG部分の負荷が高いため、ストーリー部分の印象が薄く、Hシーンに
いたってはおまけ程度で、Hシーンを重視する人には間違いなく向きません。
メインキャラのHシーン見るのはめちゃめちゃ時間かかりますし。

全体的にとてもボリュームが大きい作品でやりごたえがあり、自由度が高くて
戦略性もあって奥の深い、何度もプレイ出来る、やり込める作品だと思います。
ただ、非常に取っつきづらくわかりづらく、何かしようと思うと時間がかかり、
プレイ時間の長さも相まって、とても負荷の高い作品でもあります。
なので、プレイする人はかなり選ぶかと思います。

でも、ボリューム満点でシステムも練り込まれており、とても気合いの入った
作品だと思いますし、ゲーム性も高くて長く遊べる作品だと思います。
ゲーム性の高い作品が好きで、複雑なシステムについて行けそうな人は是非
どうぞ。ただし、プレイする際には、必ず修正ファイルを適用しましょう。

お奨め度は、8付けてもいいかと思ったんですけど、ちらほらバグがあるのと
プレイ負荷が高いのと重いのと、何より複雑で敷居が高いので、7にしてます。

最後に。「俺、ツンデレなんだ」……なんという衝撃の告白(笑)


以下、後半部分のネタバレを含みますので、気になる方はスルー推奨。
ネタバレと言っても、バレバレなことではありますが……。

星徒会選挙が終わって、エンディングが流れて、「やっと終わったー」と
思ったら、まだ前半が終わっただけだったのは脱力しました(^^;
そこまでで、既に50時間ぐらいプレイしてましたからね……。
# しかもいきなり宇宙かよ! みたいな。なんという超展開。でも、なるほど。だから
# 超銀河級・総選挙RPGなんですね。……でも、後半は選挙関係ないよね?(笑)

このゲーム、特訓するのに1行動使うので、一度特訓に行ったら、出来るだけ
長く異世界にいる方がレベルも上がるしアイテムも手に入るので得なわけで。
なので私は、出来るだけ大きい貸し鞄を借りて、倉庫と鞄がいっぱいになる
までダンジョンに潜り続けてました。
そんなプレイスタイルのため、1回の特訓で数時間消費して、結果、1周に
100時間とかかかってしまいました……。

それとこのゲーム、基本的にクエストを進めないとダンジョンの深い階層には
行けないんですが、何故か『虚経路』だけは、無制限に進めます。
自分よりレベルの高い敵と戦うと、莫大な経験値が手に入るので(1回の戦闘で
8つレベルが上がったことも(^^;)、なんとか戦闘に勝ってレベルを上げつつ
進めた結果、1周目にしてレベルMAX、さらに歩武の最強武具『封神剣セフィラ』、
各キャラの2番目に強い武具『一界遺産・無越天』『二界遺産・無限術式冠』
『四界遺産・天地陰陽聖魔斬』『七界遺産・世界共鳴圏』が揃い、さらに歩武は
10レベルのスキルも大量に手に入ったため、2周目以降はすんごい楽勝でした(^^;
これは、ちょっとバランスが悪い気がするんですけど、1周目で虚経路を完全
制覇した私が悪いのかも知れません(^^;
# でも、ここだけ無制限に進めるのは、やっぱりバグでしょうか。

あと、せっかくなので、後半のキャラ紹介も。

御木津藍(おきつあい)。(CV:遠山枝里子)
本名、アリュート=グムラ=リンス。銀河連邦の敏腕エージェントだが
それは秘密。バレバレとか言うの禁止。地球の文化は本で得ているため
偏っている。

ファルアー=ゼーレルム。(CV:神月あおい)
戦艦ゼーレルムの管理を行っているオペレーター。真面目で控えめで優しい
女の子。その能力は非情に高い。

ディーレ=グムラ=タリム。(CV:このかなみ)
惑星アルゴダの近衛隊長で、最強の騎士。銀河連邦に力を貸している。
戦闘力は非情に高く、銀河最強と言われている。厳しくストイックな女性。

あと、最後に、軽く攻略法でも紹介しておきます。
基本的には、編成画面で相手の使ってくるスキルを見て、それに対応出来る
編成とスキルを選択すればOKです。
ただ、強力なスキルはオーディエンスの消費が多いので、レベル低めのスキルも
用意しておくといいでしょう。
ある程度能力値が高くなると、スキルのレベルはあまり意味をなさなくなって
きますし。

スキルの特殊能力で、断然有利なのは『ディスインタラプト』。
これは、相手からの割り込みスキルを使わせないもので、この能力が付加された
スキルで攻撃すれば、一方的に攻撃が出来、一撃で倒すことが出来れば防御の
スキルを使う必要すらなくなるとい便利なものです。
レベルが低くても、ディスインタラプト付きのスキルがあるなら、それを選んで
おくのがいいでしょう。ただし、ディスインタラプト付きのスキルがあるのは
歩武だけのようです。
他には、敵からのブラスト(効果打ち消し)を受けない『アンチブラスト』、
受けた攻撃の何%か(防御力を引く前)を回復する『シフト』、敵の攻撃によって
位置を変えられることを防ぐ『アンカー』あたりが便利かと。
受けた攻撃の何%かを相手にも与える『カウンター』や、相手に与えた攻撃の
何%かを回復する『ドレイン』なんかもありますが、これらはマトモに効果を
発揮しているところを見たことがないです(^^;
あと、選挙戦では、配置変更を禁止する『バインド』が便利でした。
この能力があるのは雲母のイベントスキルだけなので、1周目に雲母をクリア
して、イベントスキルをGETしておくといいかも。
1レベルスキルでも、充分最後まで使うえるレベルだと思いますし。

キャラ別で言えば、歩武はディスインタラプト付きのフォワードスキルと、
バックヤードからの攻撃スキルを持っておけばいいでしょう。
赤属性の敵はバックヤード攻撃スキルを持っていることが多いので、赤の
オーディエンスを事前に減らすために『ハートビートレッド』も持っておいた
方がいいかもしれません。
雲母は、バックヤードの攻撃スキルを持たせておくと便利です。アンチブラスト
付きだとなお良し。フォワードスキルはエンドオブデスペラードが優秀ですね。
藍はハイドロブラスターは必須。あと、赤属性の敵が多く、藍は赤属性の敵と
相性がいいため、フォワードでも戦えるようにスキルを揃えましょう。
ブランディッシュかディスラプターで充分ですけど。
弓那は……後ろで踊っておいてもらえば(笑)
# アストラルブレイカーを拾えれば、弓那もかなり戦えますけど。

あと、アビリティの覚え方によって、心奏武具は攻撃力重視、防御力重視、
天空力重視、バランス型の4種類に変化します。
序盤は攻撃力重視にしておくと楽ですが、最終的には天空力重視にしておくと
最後の方で楽になると思います。
ちなみに、どのアビリティを覚えればどの武具になるかは、知りません(笑)
とりあえず、色々まんべんなく覚えておけば、天空力重視になる……かな。
いざとなったら、アビリティポイントの振り直しが可能なので(お金がかかり
ますが)、試行錯誤してみるのがいいかも。

それと、スキルやアイテムを鑑定するのにかなりお金がかかりますが、
大抵のアイテムは売れば鑑定額以上の値段になるので、アイテムは全部鑑定
しちゃっていいと思います。
スキルは売値が安いので、現実世界に戻る前にセーブしておいて、全部鑑定
して必要なスキルだけをメモっておいて、ロードしてやり直すと、効率は
いいです。ただし、めちゃめちゃ時間はかかります(^^;
まあ、後半はお金なんて有り余ってると思いますので、気にせず全部鑑定
してしまってもいいと思います。
# 全部鑑定しても、必要なスキルを選定するのにかなり時間かかりますし……。

非常に自由度が高く奥の深いシステムなので、色々と試して、自分なりの
スタイルを見つけて下さい(^^)
とりあえず、虚経路を1周目に最後まで攻略するのはお奨めしません(^^;




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