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斬死刃留
ブランド名 AMOLPHAS ジャンル 退魔伝奇アドベンチャー
発売日 2009.10.02 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(181x258x40mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 1.99GB(DVD-ROM)
原画 田宮秋人 シナリオ 田宮秋人、〆鯖コハダ
音楽 16曲、清水嶺 なし
音声 あり、白井綾乃、飯田空金松由花、石邑鏡子、青井美海、
柴木幕流、山芋タロウ、増岡太郎、このかなみ、宮脇政道、松涛エルサ
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 168枚
おまけ CG、Replay、Sound
対象属性 陵辱、触手、黒髪、ストレートロング、和服、着物、オーバーニーソックス、赤髪、
巫女装束、ストッキング、銀髪、ツインテール、リボン、スクール水着、エプロンドレス、
ポニーテール、白衣、ガーターベルト、金髪
1プレイ時間 18〜22時間 お奨め度 6

レビュー
概要
昭和108年の東京、世界大戦に勝利するため、封印されていた妖魔の力に手を
出した日本は、戦争には勝利したが、あふれ出た妖魔の力によって、東京は
魑魅魍魎が跋扈する街となった。退魔士である瑞白八重は、東京の地下に
流れる地脈の調査依頼を受けた。そこには大いなる陰謀が潜んでおり、その
戦いに巻き込まれていく。果たして八重の運命は……という、退魔伝奇AVG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

瑞白八重(みずしらやえ)。(CV:白井綾乃)
退魔士の名家、瑞白家の現当主。権威の衰えている瑞白家再興のために頑張る
女の子。退魔士としての力は日本でも屈指。真っ直ぐで一途だが、その分頑固な
一面も。見習い退魔士である美玖の監督役もやっている。

志乃(しの)。(CV:飯田空)
八重にに仕えるメイド。退魔の力はないが、特殊な重火器を使用することにより
八重のサポートを行う。また、呪符によって身体能力を引き上げている。
東京に出てきた八重の身の回りの世話を一手に引き受ける。

久坂美玖(くさかみく)。(CV:青井美海)
八重の幼なじみで、東京に出てきた八重と同じ学園に通う。退魔士の家系に
生まれており、八重に憧れ目標に励むが、能力はあまり高くなく、限界を感じて
いる。

クロウ。(CV:金松由花)
八重に地脈の調査を持ちかけてきた少女。出生も本名も不明の謎の少女。
無口で物静か、常に冷静。甘い物が大好き。

久坂鏡子(くさかきょうこ)。(CV:石邑鏡子)
学園の養護教諭で、美玖の従姉。教職の傍ら、フリー退魔士をやっている。
強力な能力はないが、武器と術を駆使して高い戦闘力を誇る。
明るく前向きでややアバウトな性格。

荊(けい)。(CV:このかなみ)
羅刹天女と呼ばれた凄腕の元退魔士。現在は引退し、バーを経営している。
クロウを預かり、娘のように可愛がっている。

絵の方は繊細かつ動きのある魅力的な絵柄。すっきりとした綺麗な絵で、
活き活きとしていて見応えがあります。
CGは繊細な原画をしっかり活かした丁寧な塗りで、とてもいいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。動きはそれほど大きくはあり
ませんが、会話に合わせて切り替わり、感情移入はしやすいです。

キャラクターはやや控えめで地味な印象のキャラが多め。鏡子が一服の
清涼剤、という感じです。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も問題なし。
凌辱シーンも緊迫感たっぷりでいいですね。
主要キャラには全て音声が付いているのですが、たまに音声なしのキャラが
いて、そこだけ浮いた感じになるのがちょっと残念です。
どうせだったら、完全フルボイスにして欲しかったところです。

音楽は静かで緊迫感のある曲が多め。戦闘シーンなどでは激しい曲も使われ
ます。琴や笛など和楽器が多用されており、独特の雰囲気を醸し出しています。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はなく、和風の曲が使用されています。
絵の方はシーン紹介……というより、舞台紹介、プロローグといった感じで、
作品の雰囲気がしっかり伝わってきます。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定、
セーブ/ロードなどはキーボードで可能ですが、情報ページの一部やバックログ
中の音声再生など、細かいところでキーボード操作出来ない部分があります。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。スキップ動作はそれなりです。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、章番号とシーンタイトル、シーン画像が保存
されます。
数としては、選択肢の数がそれほど多くないため、これだけあれば充分でしょう。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー。
特徴としては、『凶見システム』があります。これは、凌辱シーンで、その内容を
あらかじめ選択出来るというものです。
選択によって、快楽攻めと、苦痛攻めに分岐します。
また、ストーリーを進めることにより、用語説明や各人物の説明、地図が追加
され、いつでも見られるようになります。
さらに、条件を満たすと、選択肢が追加される、シナリオ追加型のシステムに
なっています。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「瑞白八重(みずしらやえ)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは八重が依頼を受けて、東京にやってくるところから始まります。
地脈の調査をしつつ、美玖の退魔行の監督をしているうち、大きな陰謀が動き
だして……という感じ。

陰謀が動きはじめ、それを調査し、真相に迫っていく……という流れです。
基本的にお約束とご都合主義で進むので、わかりやすい展開になっています。

ラストはやや切ない雰囲気で、手放しでハッピーエンドという感じではありま
せんが、すっきりと終わってくれます。ちょっとすっきりしすぎな感はありますが。

ストーリーは基本的に一本道で、それに沿って進むことになります。途中で
選択を間違うと、戦いに敗れ、陵辱された後にバッドエンドとなります。

ストーリーは章立てて進み、メリハリがあって、読み応えがあります。
基本的にはシリアスでハードな展開で、触手・陵辱てんこ盛りですが、グロい
映像やエグい展開は控えめのため、苦手な人でもプレイはしやすいように
思います。逆に、そういうのを期待している人には、やや物足りないかも知れ
ませんが。
タイトルはハードっぽいですが、内容はそこまでハードではありません。

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されています。尺はやや短め、描写も
ややあっさりめです。
内容的には、ほぼ全て陵辱系のHシーンとなっています。
Hシーンのほとんどはバッドエンドで、『凶見システム』によって、快楽攻めと
苦痛攻めに分岐し、それが終わったらゲームオーバーとなります。

テキストは雰囲気を出すためか、漢字や小難しい言葉が多用されます。
ただ、最初に出てきた時はふりがな無しで、二回目に出てきた時にふりがなが
振られることもあり、ちょっと読みづらく思えることもありました。
# 『駁』とか『夥しい』とか、なかなか一発では読めないと思います……。

また、特殊な用語については、用語説明が追加されます。

他にも、ちょこちょこ誤字等はありましたが、それほど気にはならないかと。
「神崎」が「神前」となっていたり、スタッフロールで「緋玄」が「緋暮」になって
いたりと、表記の揺れは見受けられましたが。
# 「質の悪いおにごっこ」を「しつのわるいおにごっこ」と読んでましたけど、
# たぶん「たちのわるい」じゃないかな……。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。設定的に、1ヶ月以内だとは思うんですが。……えらい
濃密な毎日ですね(^^;
# 怪我の回復とかちょー早い(笑)

ワンプレイは18〜22時間。かなり長めです。まあ、これはハッピーエンドに
行った場合の時間で、バッドエンドなら、5時間もあれば辿り着きますけど。
なお、基本的に一本道のため、一度クリアした後は、基本的にバッドエンドの
回収になります。
また、条件を満たすと選択肢が増えるため、その回収も必要となります。

難易度は並。抵抗せず気絶しないと先に進めなかったり、ちょっと引っかけ
的な選択肢もあって、すんなりハッピーエンドには行きづらいかも。
ただ、バッドエンドにもイベントがある……というか、Hシーンの大半が
バッドエンドルートですから、コンプリートするためにはバッドエンドも全て見る
必要がありますから、どっちみち全ての選択肢を選ぶことになると思います。
総評
お奨め度ですが、読み応えのある退魔陵辱ストーリーが好きな人にお奨め。
かなり長めのしっかりとしたストーリーを楽しむことが出来、敵と戦う緊迫感や
陵辱シーンをたっぷり楽しむことが出来ます。
メインのストーリーではHシーンは少なく、バッドエンドに固められている事に
よって、ストーリーに集中しやすく、あとからHシーンを回収することも可能に
なっています。

ただ、確かにHシーンの数は多いのですが、それぞれやや尺が短く、あっという
間に終わってしまうので、どうにも消化不良感が強いです。

また、長大なストーリーではありますが、内容は退魔物の王道で、ストーリーの
先は読みやすく、意外な展開はほとんどないため、新鮮さや驚きはあまりなく、
結果的にあっさり終わってしまうような印象が強いです。
長い割には、カタルシスに欠けるような感じです。

ストーリーは長くて読み応えがありますし、CGもたっぷり用意されていて
ボリューム的には充分で、クオリティも高いと思うのですが、ストーリーは
一本道のため一回クリアするとあとは回収作業になりますし、展開はお約束で
意外性にやや欠け、Hシーンは短くあっさりしていてやや物足りず、全体的な
ボリュームの割には、今ひとつ満足感に欠ける気がするのは残念です。
もう少しストーリーに幅を持たせて、Hシーンを増量してくれれば、もっと
満足感が得られたと思えるのが勿体ないですね。

でも、独特の和の雰囲気を持った退廃的な雰囲気はなかなかいいですし、
CGは綺麗でキャラクターも魅力的で、活き活きと描かれていますし、
雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。

最後に。「セダンは混雑の少ない道を避け」……つまり、渋滞に突っ込む、と?(^^;



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