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かしましコミュニケーション
ブランド名 AXL ジャンル AVG
発売日 2010.02.26 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(164x230x40mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 2.26GB(DVD-ROM)
原画 瀬之本久史 シナリオ 北側寒囲
音楽 33曲、PELVISMUSIC inc、mo2、
iyuna、伊吹ユキヒロ、橋咲透
あり(5曲、OP・ED)、
Barbarian On The Groove feat. 茶太
Barbarian On The Groove feat. 真理絵
solfa feat. 片霧烈火solfa feat. Rita
solfa feat. iyuna
音声 主人公以外フルボイス、篠原ゆみ、ヒマリ、青山ゆかり、如月葵、松田里沙、海原エレナ、
茶谷やすら、壬生中将、空乃太陽、一条和矢、胸肩腎、紫陽花、永倉仁八、事務台車、
韮井叶、みつ、沢村十和子、かわせあゆむ、伊藤瞳子、天野かなで
インタフェース ほぼフルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
1024x576、他
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 155枚
おまけ Gallery(Picture、Scene、Music)
対象属性 学園物、ドタバタ、ラブコメ、幼馴染み、赤髪、サイドポニーテール、黒髪、
オーバーニーソックス、眼鏡っ娘、銀髪、アホ毛、先輩、女教師、ボブカット、
白衣、金髪、ストレートロング、お嬢様、メイド服、ボクっ娘、お姫様
1プレイ時間 11〜13時間 お奨め度 7

レビュー
概要
幼い頃、近所に住んでいた外国人との交流から、外国人との交流が好きに
なった主人公。私立緑ヶ丘学園に入学した時、異文化交流研究会という
部活に入部する。しかしそこは、主人公の思い描いていたような異文化
交流を行う部活ではなかった。宇宙人、幽霊、古代人、2次元等、交流
対象が人それぞれ。そして主人公は、2年生になった時、会長に指名され、
就任する。果たして主人公は、どんな異文化交流を行っていくのか……
という、異文化交流アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

木住野純(きしのじゅん)。(CV:ヒマリ)
主人公のご近所さんで、幼稚園からの幼馴染み。学園ではクラスメイト。
元気で明るくて脳天気。ナチュラルハイテンション。
異文化イコール幽霊で、オカルトな世界との交信を異文化交流と信じている。
残念な思考回路を持ち、学力もかなり残念。

陸奥榛名(むつはるな)。(CV:如月葵)
1年生で、新入部員。無口で物静かだが、口を開くと毒舌。陸奥にののしられ
たい男子の会という、ドM男子集団までいるというぐらい。
自分以外の全てが異文化で、他人との交流が異文化交流だと思っている。
異文化交流研究会に入った理由はなんとなくで、自分でもよくわかっていない。

黒木円(くろきまどか)。(CV:青山ゆかり)
異文化交流研究会の創設者にして会長。3年生になり、主人公を新会長に任命
する。外宇宙との交信こそ異文化交流と信じる。外国人のような見た目の美人
だが、口を開くと変人全開の傍若無人な先輩。

相原晶子(あいはらあきこ)。(CV:茶谷やすら)
主人公のクラス担任で、異文化交流研究会の臨時顧問。おっとり天然ボケで
超絶マイペース。

エスト・フラグレンス。(CV:篠原ゆみ)
学園にやってきた短期留学生。清楚で素直で大人しくて純粋な女の子。
物腰も丁寧で気品に溢れている。主人公に助けられたことがきっかけで、
主人公になつく。子犬のような女の子。

エリザベス・リース。(CV:松田里沙)
エストの世話係兼ボディガード。気が強くて戦闘でも強い。エストに害を
なすものには容赦しない。常にエストのことを第一に考える。

ウルザ・ディスインテクグレート。(CV:海原エレナ)
エストを追って来た。実家は大財閥で、常にボディガードをつけている。
エストを連れ戻すためには無茶なことでもやるが、基本的に律儀。

絵の方は活き活きとした魅力的な絵柄で、動きのある絵は臨場感もたっぷり
でいいですね。
CGは明るめの発色で丁寧に処理されていて、見応えがあります。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。会話に合わせてコロコロと切り
替わり、アクションも大きく、コミカルな表情もあって、見ていてとても
楽しいです。
純の屈託のない笑顔なんかは大好きです。

キャラクターはクセのあるキャラクター揃い。みんなそれぞれの異文化を
思い描いており、好き勝手に突っ走ります。
唯一、エストのみが大人しくて控えめで、オアシス的存在です。

音声はキャラクターとのマッチングはばっちりで、演技の方も問題なし。
純や円はとても活き活きとしたメリハリのある演技で、とても感情移入
しやすかったです。

音楽はほのぼのとした明るい雰囲気の曲が多め。ドタバタで楽しい日常を
盛り上げてくれます。もちろん、静かでしっとりした曲や、緊迫感のある
激しい旭南かも用意されていて、シーンに合わせて使い分けられています。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はポップで明るい曲。可愛らしい雰囲気の軽快な歌で、聴き心地がいいですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。そんなに動いているわけでは
ありませんが、コミカルな演出が入ったり、なかなか楽しいです。

エンディングも歌あり。キャラクターそれぞれに別の曲が使用されており、
ラストの余韻をしっかり味わえる、とてもいい曲揃いです。
システム
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。バックログ中の音声再生など、
一部の操作を除き、基本的に全てキーボード操作が可能です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは初期状態では1024x576。
設定で、16:9の1024x576、960x540、800x450と、4:3の1024x768、960x720、
800x600が選べます。
動作は比較的軽快。スキップ動作はそこそこ高速です。一度見たシーンは
ダイジェストのみでスキップすることも可能です。
前の選択しに戻ることも出来ます。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とメッセージの一部が保存されます。
数としては、前半はそこそこ選択肢がありますが、それでもこれだけあれば充分
かと思います。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「城崎丈太郎(しろさきじょうたろう)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が異文化交流研究会の会長に任命されるところから始まります。
短期留学生のエストが加わり、エストの抱えた問題を解決していく中で、絆を
深めていく……という感じ。

前半は、明るくコミカルに進みます。個性豊かなキャラクター達が、それぞれの
思い描く異文化交流に向かって突き進み、ドタバタな展開になります。

後半は、異文化交流を通じて、主人公とヒロインとの距離が近づいていくという
感じ。ややシリアスな展開になったりもしますが、仲間達の助けがあったり、
心温まる展開が多いです。

ラストはわりと突拍子もない展開があったりもしますが、すっきり綺麗に
終わってくれるので、プレイ後の気分は爽快です。

特筆すべきは、仲間達との関係。みんなそれぞれ思い描く異文化交流があって、
それに向かって突き進むんですが、ひとたび何かをやるときは一致団結したり
助け合ったりと、とてもよく絆が描かれていて良かったです。

また、突拍子もない、無茶な展開もあったりするんですが、案外自然に受け
入れてしまえるような雰囲気が作られているのも良かったです。

H度は並。1人を除き、複数回(3〜4回)用意されており、尺の方はそこそこ、
描写の方はれそなりに濃いめです。
内容的には、気持ちを確かめ合うような純愛系のシーンがほとんど。

テキストは誤字等はほとんど気にならず、テンポも良く読みやすいテキスト
だと思います。
ただ、簡単な漢字もひらがなで書かれてることが多く、ちょっと辟易する
こともありました。ひらきすぎ。「水分ほきゅう」とか「ごめいわく」とか、
さすがに漢字で書いてもいいんじゃないでしょうか。
これプレイする人、日本在住の18才以上ですよね?
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。日付の経過は特に描写されないため、気にする必要は
ないかと思います。

ワンプレイは11〜13時間。そこそこ長いですが、テンポ良くサクサク進むので
あまり長さは感じませんでしたし、2周目以降はスキップやダイジェストを
使えばそこそこ短縮できます。

難易度はやや高め。基本的に狙ったヒロイン寄りの選択をすればいいのですが、
選択肢の効果がわかりづらいものが多く、数もそこそこ多いため、なかなか
狙ったシナリオには入れないかも知れません。
総評
お奨め度は、学園ドタバタラブコメが好きな人にお奨め。
学園とその周辺の街という狭い舞台を感じさせない、活動的で勢いのある
展開で、キャラクターがとても活き活きと描かれているのが印象的です。
みんなそれぞれ目的を持って活動しているんですが、何かをするときは
みんなで協力したり、仲間の絆が感じられる、とても心温まるストーリーが
楽しめます。

演出は凝っていますし、絵や音声などどれをとってもクオリティが高く、
それがしっかり無理なく組み合わさって、とても丁寧で良く出来た作品だと
思います。

ただ、特にこれといって飛び抜けた点はなく、今ひとつインパクトには欠ける
印象があります。
これといった欠点はないけど、大きな加点もない、といった感じの、とても
優等生的な作品に感じました。
1点だけ、特筆すべき点はあるんですけど、それは最後にこっそりと。

ともあれ、ややインパクトには欠けるものの、とても丁寧でよく作られた
作品で、キャラクターは活き活きとしていて、個別ルートに入ってもしっかり
ストーリーに絡んできますし、ストーリーも安定して楽しめますし、演出も
凝っていますし、高いレベルで良くまとまった作品だと思います。
システム的なストレスもなく、安心してプレイできると思います。
雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。

最後に。「ここが丈太郎さんのハウスですか」……これは、伝説の名言の
再来ですか(^^;
# 「これが丈太郎のハウスね」(笑)


どう見ても、『涼宮ハルヒの憂鬱』ですよね?(^^;
# 『黒木円の憂鬱』?(笑)

まあ、一部、グレンラガンなんかも入ってるっぽいですけど……。



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