銀色〜完全版〜
ブランド名 ねこねこソフト ジャンル ビジュアルノベル
発売日 2001.08.31 定価 \3,600
パッケージ 紙製パッケージ(154x224x50mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 データ1 : 637.1MB、CD-DAなし
データ2 : 457.9MB+CD-DA647.8MB、CD-DA6トラック
DVD : 2.34GB
原画 綾瀬悠、白凪マサ、秋乃武彦、
葵渚
シナリオ 片岡とも、ヤマタカユウキ、高嶋栄二
ALFRED、東トナタ
音声 女性のみフルボイス、綾川りの、藤野らん、藤澤智子、狩那まえ、春野ゆきね、
間瀬洋子、夏海萌、綾川リノ、カンザキカナリ
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 20箇所 あり(1曲、OP)
おまけ CG MODE、SOUND MODE、シーン回想、おまけシナリオ
対象属性 感動、純愛、悲劇、悲恋、ダーク、シリアス、無口、ストレートロング、巫女さん、黒髪、
ドジっ娘、天然娘、ボブカット、ロリ、女給、お姉ちゃん、妹、エプロン、銀髪、リボン、
ポニーテール、大正浪漫(笑)
1プレイ時間 11〜13時間 お奨め度 8

レビュー
どんな願いでも叶う、不思議な銀の糸。この銀の糸伝説に関わる
さまざまな時代のさまざまな人達。その悲しい銀の糸伝説を描いた
シリアスビジュアルノベルです。

このゲームはちょうど1年前に発売されたタイトルのリメイクで、
CGやシナリオ、音声の追加などが行われています。

基本的なストーリーは前作と同じですので、そちらのレビューの
方も合わせてご覧下さい。


まずインストール作業。この作品はDVD版とCD版が両方入っています。
折角なのでDVD版の方を使う。
前作では問答無用で900MBを要求してきたインストーラですが、今回は
2つのタイプから選べるようです。
5MBと1.5GB。…えらい極端ですね…(^^;

ちなみに、CD版の方は、問答無用で1.2GBを要求してきます(爆)
…前作よりパワーアップしてるよ…(^^;
てゆーか、前作との300MBの差は追加とかいろいろあったハズなので
納得できますが、DVD版との300MBの差はなんぞ?(^^;
CD版は、さりげなく不完全版なのか?(^^;
# あ、BGMか(^^; CD版はCD-DAですもんね。


インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。

特筆すべき点は、メッセージ速度調節で最速にすると、ほぼ一瞬で最後まで
メッセージが表示されるようになっていること。前作では、修正ファイルを
入れないと、いらいらしてとてもプレイできませんでしたからねぇ。
# そのせいで、一度途中でプレイを投げ出したんですが(^^;

そして、メッセージ回想機能も付いてますね。これで読み飛ばしてしまっても
安心。

メッセージスキップ機能も付いていますが、このゲームにこれが必要か
どうかは微妙なところです(笑)
まあ、あって困る物ではありませんけどね。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。
Windowsモードのまま終了しても、次回起動時には必ずフルスクリーンで
起動するという現象は残ってます…。何故Windowモードで起動させてくれ
ないのでしょうか(T_T) フルスクリーン推奨なのはわかりますが…。

一番問題なのは、Windowモードでプレイしていて、エンディングが終わって
タイトルメニューに戻ってきたときに突然フルスクリーン表示に戻ること。
前作からそうでしたが、ちょっとこれは酷いのではないでしょうか。

動作の方は比較的軽快。前作では操作に対する反応が異常に遅くて
いらいらしたのですが、その点は解消されています。

セーブ箇所は20箇所。セーブ/ロードは随時可能です。

インタフェースは全体的に前作よりも微妙にパワーアップしていますね。
フルスクリーン固定起動なのは相変わらずでしたけど(^^;


ゲームを起動すると、いきなりなんか見たことのない話が(^^;
確か以前はいきなり一章が始まったと思うのですが。


そして一章を始めると、しばらくしてオープニングが流れます。
歌の方はしっとりしていい曲ですね。絵の方はゲーム中の場面を静止画で
流しているだけなのですが…私は既に前作をプレイして話を知っているので、
このオープニングを見ただけでも泣きそうになってしまいました(^^;
# 見たことのない絵も何枚か入ってましたけど。

あと、最後、なんか無理矢理フェードアウトしましたね(^^;
もーちょっとなんか、綺麗な終わり方はなかったのでしょうか…(^^;


ゲームの方は、全4章+αのストーリーが章立てで進みます。基本的にそれぞれの
話はほぼ独立しているのですが、根底に流れる設定は全て「銀の伝説」という
共通の設定を持っています。

ここまでは前作と同じなのですが、今作では章と章の間に新しいストーリーが
挿入されるようになっています。

システム的には選択肢決定型のアドベンチャー。…というより、選択肢は数える
ほどしかありませんから、完全にノベルですね。


キャラクターは以下の通り。

一章のヒロイン、あやめ(仮)(笑)
幼い頃からずっと色街で育った無口な少女。

二章のヒロイン、狭霧。なんちゃって巫女さん(笑)
お気楽極楽天然娘。アドリブの効いた吸い物を作る(笑)

三章のヒロイン、朝奈。とっても健気なお姉ちゃんっ子。

三章のサブヒロインにして、本作品の影のヒロイン(笑)、夕奈。
インパクトでは他のキャラクターをぶっちぎる、最強キャラ(笑)

四章のヒロイン、篠崎あやめ。言葉を失った少女。

同じく四章のヒロイン、あやめ。ええ娘や(T_T)

そして、今回新たに追加になったシナリオのヒロイン、石切。
私は成長する前の方が…(爆)

他にもちょこちょことキャラはいますが、割愛(^^;


絵の方は基本的に前作と同じ。ただし、新ストーリーの絵も含め、各所に
ちょこちょこと追加されているみたいですね。
ただ、追加されたCGは、明らかに追加されたと解るぐらい、他の絵とは違って
浮いているように見えます(^^;

他にも既存の絵も色は塗り直されているようですが、もれなく派手になって
いる気がします(笑) 以前はすっごいくすんだ印象を受けたんですけどね。
まあ、目がちょっぴり死んだお魚さんの目なのは相変わらずです(笑)
# 私は別に嫌いではないのですが、好き嫌いは分かれそうですね。


日本語/英語モードは健在ですが、英語の音声が無くなっているようですね。
英語モードにしても音声は日本語で流れます。
…まあ、あんまり需要があるとは思えませんしね(^^;
# 一部日本語モードでも英語で喋る部分はありますが。

そして音声に関しても追加があり、一部サブキャラも喋るようになっています。
そして、ここで触れておかなければならないことがあります。
それは…三章のサブヒロイン・夕奈(通称ねーちん(笑))に声が付きました(爆)
…怖すぎです(^^; 声優さんの演技、イケてます(^^;


ストーリーの方は、基本的に前作と同じ。各章の細かいストーリーについては
前作のレビューを参照していただくとして。

私は泣く気まんまんでプレイしたので、以前はほとんど泣けなかった一章ですら
ぼろぼろに泣きました(^^;

というか、結末を知っているだけに、ごく普通の何でもないシーンでも泣けて
きたりするんですよね(^^;

私自身、このゲームにこんなに思い入れがあるとは思いませんでした…。

で、その一章ですが、特筆すべき点が1つ。サブタイトルと話がずれなくなった(笑)
前作では、内容とサブタイトルが合ってませんでしたからねぇ。

他にも、ちょこちょことシナリオや絵の追加があるっぽいですね。
私の記憶が確かなら(笑)
# つーか、ほたるって誰(^^;


そして私の一番お気に入りな二章。…ズタボロに泣きました(^^;
やっぱり私はあの主人公のように強くはなれないです…。
いや、むしろあの主人公は弱かったのかも知れません。弱さを見せずに、
ただ単に強がっていただけなのかも。


そしてボロボロに泣いた後の三章。ここで恐ろしいことが。
………夕奈が喋った。…怖さ500%(当社比)。

しかも、私は何をまかり間違ったのか、どうやら新たに追加されたらしい
夕奈エンド(通称ねーちんエンド(笑))に辿り着いてしまいました(^^;
ごめんなさい、すみません、もうしません(爆)


そして気を取り直して四章。…あ、さすがに音声の追加はないか(笑)
過去の絵もモノクロのままなんですね。

さりげなくシナリオや絵の追加もあるようですが、あやめを2回追いかけるのは
直ってないんですね(^^;


そして、エンディングが流れた後にイタさ全開のストーリーを挟んで、全ての
まとめの話に。このあたりの展開は同じなんですね。
…しかし、章と章の間に挟んでたストーリー、ほったらかしですか?(^^;
一応、各章の繋がりというか、銀の糸がどのように伝わっていったのかを
説明したシナリオなので、任務完了なのかも知れませんが…。


ともかく、前作では間に挟まれたストーリーで醒めてしまった私ですが、
今回は泣く気満々でなんとか乗り切って(笑)、そしてラストでは、それは
もう目の幅涙です(笑)
やっぱり、ストーリーは素晴らしいですね。綺麗にまとまってます。
こうやって改めて見直すと、最後の最後で今までに出てきた人みんなが
救われているような気がしてきました。


ワンプレイは音声を全て聴いて12時間ちょいでしょうか。
ノベルタイプのゲームですので、メッセージを読む速度でプレイ時間は
かなり変わってくると思いますが、オートモードでこんなもん?
前作よりは、シナリオの追加あった分1時間ほど長くなってますね。

難易度の方は、前作と変わらず簡単お手軽。
意識してバッドエンドを見に行かない限り、簡単にエンディングを迎える
ことが出来るでしょう。
…初っ端からねーちんエンドに行ってしまいましたけどねっ(爆)


あと、特筆すべき点ではおまけでしょうか。
まずシーン回想の機能が追加されています。というか、前作でなかったのが
どうかと思いますが(笑)

そしておまけシナリオですが…やりすぎ(笑)
ヘタすると本編より面白いおまけというのはどーよ(笑)
ただ、みずいろをプレイしていないと意味不明かも(^^;


お奨め度としては、前作と同じくダークなキツいシナリオが苦手な人以外
にはお奨め。

前作をプレイしていない人には、是非プレイして欲しいですね。
これだけの内容でこの価格というのは、めちゃくちゃコストパフォーマンス
高いと思います。というか、安すぎです(笑)

ただし、前作をプレイしている人はわざわざ買う必要はないと思います。
当たり前です。前作のユーザ登録をしていればタダで貰えるんですから(笑)
…いいんですか? こんなのタダで貰っちゃって(^^;

ということで、前作をプレイしていない人にはお奨め、前作をプレイして
ユーザ登録をした人は貰えるからとりあえずやっとけ。
…え? 前作はプレイしたけどユーザ登録してない人? …そんな大人は
修正です(笑)

で、ここまでお奨めしておいて言うのもなんですが、この完全版になって
1つ不満点があります。これさえなければ全体的な完成度は前作よりも
上がっていると思うので、お奨め度も上がったのではないかと思える
ぐらいなんですけど。ただ、これはちょっとラストに絡む部分なので、
反転させておきますね。

このゲーム、一度クリアした後にタイトルメニューに戻ると「銀色」と
いうシナリオがプレイできるようになります。
シナリオの内容は章と章の間に挟まれていたストーリーのその後というか、
完結編という感じの話で、どうやらこれは次回作へのプロローグになって
いるという話なのですが…。

To be continuedって、なんですか?
そんなあからさまな終わり方、ありですか?
まあ、確かに次回作へ繋がるというのなら、それもありかもしれません。
でも、ゲーム中に出てきたストーリーを引っ張って最後に読ませておいて、
それはないんじゃないですか? とりあえずちゃんと完結させてください。

なんか、最後の最後で肩すかしを食らったようで、ちょっと納得がいき
ませんでした…。本編も、この追加シナリオもラストの部分以外はかなり
良かっただけに、この終わり方はがっかりです。

最後に。「この裏切り者!」…ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい(^^;



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