Princess Bride
ブランド名 130cm ジャンル AVG
発売日 2003.09.26 定価 \6,800
パッケージ 紙製パッケージ(164x238x36mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 Disc1 : 679.7MB、CD-DAなし
Disc2 : 656.2MB、CD-DAなし
原画 みやま零 シナリオ うつろあくた、元長柾木
もみあげルパンR
音声 音声あり、田中美智、佐々木あかり、涼森ちさと天天中瀬ひな、南菜実、杏露花梨
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 32箇所 あり(2曲、OP・ED)
おまけ CG鑑賞、シーン回想、音楽鑑賞
対象属性 純愛、ラブコメ、萌え、学園物、幼馴染み、ストレートロング、リボン、ウエディングドレス、
眼鏡っ娘、ボクっ娘、銀髪、オーバーニーソックス、青髪、後輩、ピンク髪、ツインテール、
関西弁、兄ちゃん、猫耳、スクール水着、赤髪、サイドポニーテール、金髪、触角、黒髪、
ショタ
1プレイ時間 7〜10時間 お奨め度 7

レビュー
概要
家庭科部の部長である主人公は、ある日同じ部に所属する女の子5人から
同時にプロポーズされる。しかも、そのことは親も公認で、主人公は5人の
中から妻を選ぶことになってしまう。さすがにすぐには選べないということで、
5人は主人公の家で一緒に暮らすことになる。果たして主人公は、誰を妻と
して選ぶのか……という、らぶらぶ新婚生活AVG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

嘉島聖(かしまきよみ)。(CV:田中美智)
主人公の幼馴染み。大人しく優しい真面目な娘。一途で健気。

逢坂遥奈(おうさかはるな)。(CV:天天)
主人公の部活の後輩。一見おっとりぼけぼけしているが、言うことは言う。
結構お茶目さん。

櫻見枝絵留(さくらみしえる)。(CV:中瀬ひな)
主人公のクラスメート。無口で感情表現に乏しい。

葛城佳央(かつらぎかお)。(CV:涼森ちさと)
転校してきたばかりでいきなり家庭科部に入ってきた後輩。
やたらとテンションが高い、元気で騒がしい娘。

姫史愛生(きしあいみ)。(CV:佐々木あかり)
部活の後輩で聖の従妹。純粋無垢で甘えん坊。

絵の方は瞳の大きい可愛らしい絵柄ですね。表情がとてもはっきりしていて、
感情がダイレクトに伝わってくるような感じです。
CGは濃いめの色使いでコントラストのはっきりした塗りですね。ちょっとキツく
感じることもありますが、まあ綺麗だと思います。
立ち絵は表情変化・ポーズ変化とも豊富で、感情に合わせてころころ変わる
ため、気持ちが良く伝わってきて、見ていて楽しいです。

キャラクターはいろんなタイプの個性豊かなキャラクターが揃っており、会話が
とても楽しいです。みんな自己主張しまくっていてキャラを掴みやすいですね。
原田さん萌え。←サブキャラです
藤原さんも好きかもー。←それもサブキャラです
それじゃあ愛生萌え。←このロリコン野郎
でもやっぱ理人萌え。←あまつさえショタか貴様は
遥奈も枝絵留も聖も葛城までも(笑)、みんな可愛くて魅力的ですね。
# とりあえずチャーハンを作ろうとする王くん萌え(笑)

音声はキャラクターとのマッチングばっちり。サブキャラに至るまで、キャラと
よく馴染んでますね。演技の方も文句なし。とても活き活きしています。
佳央の元気いっぱいなところや、枝絵留のぶっきらぼうな所なんか、とても
よく表現されていると思います。愛生の関西弁(神戸弁)もほとんど違和感は
ありませんね。あと、このゲームは主人公も音声ありなのですが……なんか、
すっごいショタっぽいんですけど(笑) いや、見た目もそんな感じですけど。
なんかすっごく可愛くて、もう、もう! ←落ち着け
でも、どうせだったら恭一とか王にも音声付けて、完全フルボイスにすれば
良かったんじゃないかなー、と思ったり。

音楽は明るくポップな曲が多め。聴いていて楽しくなるような感じですね。
逆に、静かでちょっと切ない感じの曲も結構あって、綺麗な旋律が心に染み
入ってくるような感じです。

ゲームを開始すると、一瞬のプロローグ(笑)の後にオープニングアニメーションが
流れます。歌は……なんちゅーか、こう、かなり独特の歌ですね(^^;
アップテンポで軽いノリのコミカルな曲で、聴いていて楽しい感じです。
絵の方も曲に合わせてテンポよく切り替わり、コミカルな絵も結構あって見ていて
楽しいです。

エンディングも歌あり。爽やかで広がりのある明るい歌で、未来に希望を抱か
せてくれるような感じですね。「明るい未来!」という感じの歌です。
聴いていてとても心地よく、プレイ後の気持ちを爽やかにしてくれますね。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
マウスカーソルはキーボードエミュレーションされています。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作は比較的軽快。
ただ、描画のエフェクトでちょっと待たされるところもありますね。

セーブ箇所は32箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーンタイトルが保存されます。
数としては、それほど選択肢も多くないため、これだけあれば充分かと。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
基本的に誘惑されたときにそれを受けるかどうかでシナリオが分岐する形に
なっているようですね。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公が5人の女の子からプロポーズされるところから始まります。
そして、なし崩しに5人と同棲することになり、その中から1人、妻となる人を
選ぶハメになります。
誰を妻にするかはカードによって決められます。女の子はそれぞれ一定の
枚数カードを持っており、主人公に抱いて欲しいときにそのカードを渡します。
主人公は、気持ちを受け取る時はそのカードを受け取ります。そして、一番
早くカードを使いきった人が主人公の妻になる……という仕組みです。

前半は終始コミカルな雰囲気で進みます。ヒロイン全員が主人公と同棲して
いるため会話がとても多く、内容もコミカルで楽しいです。
そして、とりあえず1人1回ずつ気持ちを確かめ合って、そこからはひたすら
ヒロインが主人公に対してアタックしてくる、という感じです。
# ここまでが第一部。この時点でゲームの7割は終わっているのですが(^^;

後半は主人公が5人の中から誰か1人を選ばなければならないという状況に
苦悩しつつ、ヒロイン達からのアタックを受けながら毎日を過ごす感じ。
基本的には変わらずコミカルな展開なのですが、所々に主人公の苦悩や、
ヒロイン達の寂しさ・ジェラシーが描かれていて、ちょっとセンチメンタルな
感じです。

特筆すべきはなんと言っても会話の楽しさ。個性豊かなヒロイン達が、ひとつ
屋根の下で暮らしていて、会話も豊富で内容も楽しいです。さらに、ヒロイン
達だけでなく、サブキャラ達もかなりいい味を出していて、舞台は限定されて
いるにも関わらず、広がりがあって楽しいシナリオになっています。

H度は並。ひたすらラブラブエロエロな作品かと思いきや、主人公もヒロインも
行為に慣れていないためぎこちなく、初々しさが出ていて、どちらかと言うと
萌え重視な感じです。各ヒロインとも複数回用意されていますし、シーンの尺
自体はかなり長めなんですけど、会話が多く、H自体はすぐ終わることも結構
ありました(端折られることも(^^;)。描写自体はそこそこ丁寧だと思います。
ただ、ちょっとキャラクター毎にH度に差があるようにも感じますね。
あと、ほとんどのシーンでCGは1枚+パターン違いという感じのため、シーンの
尺に比べてCG枚数が物足りない感はあります。
それと、このゲームは主人公にも音声があるため、Hシーンでは主人公も喘ぎ
ます。まあ、個別音声ON/OFFが出来るので嫌ならOFFにすればいいのですが。

テキストは、誤字等はほとんど気になりませんが、『」』や『。』が行の頭に来る
ことがたまにあります。ただ、会話はテンポもノリも良く、勢いのあるテキスト
なので、すんなり入って行けるとは思います。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は2週間程度? いや、でも季節とか結構過ぎてるので、実際には
もっと長いんでしょうね。まあ、ゲーム中で明確に日付は出てこないので
気にする必要はないかと。
誰か1人がカードを使いきれば終わりです。誰からもカードを受け取らない
場合なども終わっちゃいますが。

ワンプレイは7〜10時間。結構長かったです。ただ、全体の80%ぐらいは共通と
なっているため、2周目以降はメッセージスキップを使えばかなり短縮出来る
とは思います。あと、どれだけ誘いを受けるかでプレイ時間はかなり変わって
来ますね。

難易度は低め。基本的に女の子からの誘いを受けるかどうかだけですので、
悩むこともないでしょう。
総評
お奨め度ですが、たくさんの女の子に囲まれ誘惑される、ハーレム状態の
純愛ラブラブHストーリーが好きな人にお奨め。どちらかというと萌え寄りの
作品ですので、萌え重視の人にも向いてるかも。

会話がとても楽しく、コミカルな雰囲気の漂う作品なのですが、誰か1人を選ぶ
時の苦悩や、自分が選んでもらえなかった時の嫉妬など、心情描写も丁寧で
とても感情移入がしやすいです。最後の方なんか、ちょっと切ない展開が続く
ので、結構ぐっと来ますし。

反面、会話が多く、心情描写が細かいため、シーン1つ1つがかなり長くなって
いるので、やや冗長でだれる面もありました。まあ、テンポやノリが良いため
それほど気にはならないのですが、もう少しすっきり出来たんじゃないかな? と
思いました。

そして、最大のネックは個別シナリオの短さでしょう。プレイ時間自体はそこ
そこ長いのですが、ほとんどが共通パートのため、ヒロイン個別のシナリオは
かなり短いです。さらに、ヒロインによってシナリオの展開にかなり差があって、
テーマをしっかり描ききっているシナリオもあれば、適当にノリで誤魔化して
終わっているシナリオがあったりと、シナリオ間の格差はやや気になりました。
ライターさんが複数いらっしゃる影響でしょうか。

でもまあ、キャラクターはとても活き活きしていて会話も楽しいですし、軽い
ノリの作品かと思いきや、結構しっかりしたテーマがあったりして、なかなか
楽しめると思いますので、雰囲気が気に入った方は是非どうぞ。
定価も安めになっていますし、コストパフォーマンスはそこそこいいかと。

最後に。3人組エンドきぼー(笑)
# サブキャラなのに、すげーいい味出してるのでもったいない……。
##つーか、萌える(笑)

てっきり『DEVOTE』みたいにひたすらHしまくる作品かと思いきや、どちらかと
いうと『アキバでお茶しよっ!』のような感じのゲームだったんですね。
あそこまでドロドロはしてませんけど。

しかし、メインヒロインよりサブキャラの方が萌えるのですが(^^;
原田さんとか藤原さんとか翔子さんとか早智子さんとか……。

ところで……王子様だのプリンセスだのベアトリクスだのって設定、果たして
必要だったのでしょうか?(^^; ←根底を覆すな



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