プリンセスブレイブ! 雀卓の騎士
ブランド名 130cm ジャンル 麻雀バラエティAVG
発売日 2004.09.24 定価 \6,800
パッケージ 紙製パッケージ(164x238x37mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 1.52GB(DVD-ROM)
原画 みやま零 シナリオ ウツロアクタ、でぇすて、御童魁
音声 あり、杏露花梨、田中美智、佐々木あかり、涼森ちさと天天中瀬ひな
須藤彦一、南菜実、森川陽子、櫻レオナ、もっち
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 32箇所 あり(1曲、OP&ED)
おまけ PICTURE、SCENE、MUSIC、RESULT
対象属性 お姫様、ストレートロング、リボン、幼なじみ、眼鏡っ娘、お下げ、緑髪、ストッキング、
ガーターベルト、銀髪、ボクっ娘、青髪、ショートカット、オーバーニーソックス、ピンク髪、
ツインテール、関西弁、金髪、触角、人妻、天然娘、ポニーテール、赤髪、ボブカット、
黒髪、タカビー、縦ロール
1プレイ時間 4〜8時間 お奨め度 6

レビュー
概要
5人の花嫁候補達と「プリンセスゲーム」を行っていた主人公・理人。しかし、誰か
1人に決めることが出来ず、ずるずると答えを引き延ばしていた。
そんなある日、突然理人の前に理人そっくりの人物が現れ、花嫁達の心を奪い、
理人を犬に変えてしまう。途方に暮れる理人の前に1人の少年が現れ、理人は
その少年の手を借りて、花嫁達を取り戻そうとする。その方法とは、麻雀だった。
……という、麻雀バラエティAVG。何故、麻雀?(^^;

なお、この作品は、2003年9月に発売された「プリンセスブライド」の続編(?)に
あたる作品で、登場人物のほとんどは「プリンセスブライド」のキャラです。
設定や舞台背景は「プリンセスブライド」そのままですので、そちらのレビューも
ご参照下さいませ。なお、レビュー中の「前作」は「プリンセスブライド」を指します。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

嘉島聖(かしまきよみ)。(CV:田中美智)
主人公の幼馴染み。大人しく優しい真面目な娘。一途で健気。

逢坂遥奈(おうさかはるな)。(CV:天天)
主人公の部活の後輩。一見おっとりぼけぼけしているが、言うことは言う。
結構お茶目さん。

櫻見枝絵留(さくらみしえる)。(CV:中瀬ひな)
主人公のクラスメート。無口で感情表現に乏しい。

葛城佳央(かつらぎかお)。(CV:涼森ちさと)
転校してきたばかりでいきなり家庭科部に入ってきた後輩。
やたらとテンションが高い、元気で騒がしい娘。

姫史愛生(きしあいみ)。(CV:佐々木あかり)
部活の後輩で聖の従妹。純粋無垢で甘えん坊。

ヒースクリフ・コズグレーヴ。(CV:森川陽子)
イギリスからやってきた退魔師。犬にされた主人公に協力し、黒い理人を
追いかける。今回唯一(?)の新キャラ。

嘉島早智子(かしまさちこ)。(CV:南菜実)
聖の母親で、理人と聖に麻雀を教え込んだ張本人。ルーズでトリッキーで
大人げないと、嫌な三拍子が揃った女性。新春麻雀大会で、理人と聖から
お年玉を巻き上げた経歴を持つ。こんな母親嫌だ。

姫史翔子(きししょうこ)。(CV:南菜実)
愛生の母親で、早智子の双子の妹。おっとりマイペース天然ボケ。
愛生のことを溺愛しており、神戸からわざわざ様子を見に来る。

原田ひかり(はらだひかり)。(CV:天天)
理人や聖のクラスメイト。明るくさっぱりした性格。彼氏募集中(笑)

藤原紅緒(ふじわらべにお)。(CV:南菜実)
理人や聖のクラスメイト。ちょっぴり短気で目立ちたがり屋。
葛城とキャラが被ることを懸念している(笑)

野々原のの乃(ののはらののの)。(CV:中瀬ひな)
理人や聖のクラスメイト。徹底的にマイペースなおっとりキャラ。
頭が幸せな女の子(笑)

……えー、なんか見たことあるキャラ紹介だなーとか思った方、正解。
# メインヒロインは、前作のレビューからコピー&ペーストしました(^^;

絵の方は綺麗で繊細な絵で、とても表情豊かで可愛らしい、活き活きとした絵柄
です。デフォルメされた絵もあって、そちらも可愛らしいくて良いですね。
CGは明るく発色のいい色遣いで、繊細な絵がよく栄えます。
立ち絵はありません。メッセージウインドウ横にフェイスウインドウがあって、
そこにデカデカと表情が描かれます。表情変化は豊富ですが、そんなにコロコロ
変わるという印象はないです。ただ、表情変化は大きくコミカルなため、見ていて
楽しいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。前作の雰囲気そのままに、よりドタバタが
パワーアップした感じで、コミカルな会話がとても楽しいです。
相変わらず葛城や逢坂はいい味出してます。

音声はキャラクターとのマッチングばっちり。前作からして全く違和感なかった
のですが、さらにばっちりハマった感じですね。
演技の方も文句なし。どのキャラクターも活き活きとしていて、とても感情移入
しやすいです。
ちなみに、主人公も音声ありですので、気になる人はいるかもですね。まあ、
設定で個別にOFF出来ますけど。

音楽はBGMらしい感じの、クリアなサウンドです。シーンに合った曲が使われて
おり、作品を盛り上げてくれますね。

ゲームを開始するとプロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポでスピード感のある曲で、勢いがあって聞いていて気持ちいい
感じです。清涼感に溢れた歌声が心地良いですね。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、絵柄はデフォルメが
されていて可愛らしく、スピード感のある曲に合わせてパタパタ切り替わるため、
見ていてとても楽しいです。絵はとても繊細で綺麗ですし、さらにそこかしこで
結構アニメーションもしていて、非常に見応えのある、良くできたオープニング
だと思います。

エンディングも歌あり。ただし、歌はオープニングと同じです。
絵の方はデフォルメキャラ満載で、ほのぼのとしていいですね(^^)
システム
インタフェースはマウスカーソルのキーボードエミュレーションによる、フルキー
ボードサポート。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は軽快。スキップ動作も超高速です。ただし、CPU利用率は100%ですので、
非力なマシンではちょっと遅くなるかも知れませんが……これだけ速ければ、
多少遅くなっても充分速いでしょう。
ちなみに、ゲームを起動していると、他のアプリケーションの動作が極端に遅く
なりますので注意。まあ、設定で他のアプリケーション優先に出来ますが。

セーブ箇所は32箇所。セーブ/ロードは麻雀パート以外では随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、場数と幕番、シーンタイトルが保存されます。
数としては、セーブ/ロードが必要なゲームでもないので、これだけあれば充分
でしょう。
なお、セーブ/ロード画面を出したまま、フォーカスを別のウインドウに切り替え
ると、ゲーム画面をクリックしても復帰せず、Alt+Tabのメニューにも出てこなく
なるので注意。まあ、タスクバーをクリックすれば復帰しますけど。不思議な
仕様ですね。

システムはオーソドックスな麻雀ゲーム。イベントパートは選択肢などは
なく、麻雀に勝てば先に進めるという感じです。
麻雀システムは特筆すべき点はなく、オーソドックスな二人打ち麻雀です。
ただ、麻雀を打っている時のキャラクターの反応は多彩で、いろんなことを
喋ったり、アクションをしたりと、見ていて楽しいです。
ただ、何か喋るときは麻雀の進行が止まるのは、ちょっと苛々するかも。
# 遥奈は、なんだか背中がすすけてそうです(笑)

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
主人公の名前は「本城理人」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、ストーリーモードとフリー対戦モードが用意されています。
ストーリーモードは、みんなの前に黒い理人が現れ、女の子達の心を奪って、
理人を犬に変えるところから始まります。途方に暮れていた理人の前に、謎の
少年・ヒースクリフが現れ、黒い理人を倒す手助けをして貰いつつ、女の子達を
取り戻していく……という流れになります。

ゲームは章立てて進む……というか、イベントパートと麻雀パートが交互に
やってくる感じです。麻雀で勝って女の子達を取り戻し、邪魔をする人は排除
しつつ、黒い理人を倒す……という感じ。

心を取り戻した女の子は理人と一緒に行動し、その会話は非常にコミカルで、
もはや漫才。とても面白いです。
真面目で温厚な聖が、ひたすら愚痴っているところなんかはステキです(^^)

ラストはみんなハッピー大団円という感じで、このゲームはこうでなくっちゃ、
という感じ。プレイ後の気分は爽快です。

フリー対戦モードは、ストーリーモードで倒した相手と自由に対戦できるように
なっており、こちらにもご褒美が用意されています。

H度は並。メイン級のヒロインには2回のシーンが用意されています。と言っても、
前戯と本番を分けたような感じですので、ボリュームとしては合わせて1つという
感じですけど。そのため、それぞれの尺はやや短めになっています。
描写の方はそこそこ濃厚です。ただ、シーンのバリエーションにはやや乏しく、
それほど面白みのあるシーンはありません。

テキストは誤字は少なく、テンポの良い読みやすいテキストだと思います。
特にコミカルな会話はとても楽しく、感情移入しやすいです。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は……1日? みんなを取り戻し、黒い理人を倒せば終わりです。

ワンプレイは4〜8時間。麻雀パートをどれだけの時間でクリアするかで大きく
変わってきます。全ての対戦をあっさり勝って4時間程度でしょうか。
真面目に普通に打てば、6時間ぐらいはかかるかと思います。

難易度は並。ごく普通の麻雀ゲームで、ある程度麻雀の出来る人であれば、
なんとかなるレベルだと思います。コツはとにかく早あがりすること。
あがり続けていれば欲しい牌がサクサク来るようになったり、配牌の段階で
ほとんど揃っていたりと、運が向いてくるようになるようです。
ちなみに、対戦で負けた時、「SKIP」を選択すると勝ったことにして先に
進むことが出来ますので、どうしても麻雀が苦手な人は利用すればいいと
思います。
総評
お奨め度ですが、明るく楽しいコミカルな作品が好きな人にお奨め。
個性豊かなキャラクター達の会話は非常に楽しく、他界を前にしても緊張感が
ないぐらい、面白おかしく描かれています。
キャラクターはほとんど前作のキャラクターで、性格や設定もそのまんまです
から、前作が気に入っている人は、充分楽しめるかと思います。

気になったのボリューム。1周はそこそこ遊べるのですが、ストーリーモードは
1本道のため、1回クリアしてしまえば終わりです。
フリー対戦モードはあるものの、ご褒美を見てしまえば、大抵は任務完了に
なってしまうでしょう。
そう考えると、ややボリュームに欠ける印象は拭えませんね。
定価は安めに設定されていますけど、もう少し遊びたいかも。
前作からの続きということで、ファンディスク的な印象が強いのですが、実は
前作も低価格なので、定価は同じなんですよね(^^;
前作はかなりのボリュームがあったので、ちょっと物足りなさが強いです。

前作からの続き物で、キャラクターの設定や背景の説明がほとんどないため、
前作をプレイしていないと、ちょっと取っつきづらいかも知れませんが、個性
豊かなキャラクター達が繰り広げる会話はコミカルで楽しいですし、前作を
プレイしていなくても遊べないことはないかと思います。
でもやっぱり、前作をやっておいた方がいいですけどね。

ちなみに、麻雀が苦手な人とか、前作をプレイしていない人は、お奨め度から
2点ぐらい引いておいて下さい。やっぱり、これらの条件を満たしていないと、
完全には楽しめないと思いますし。

最後に。ヒースクリフや黒い理人、お前ら何故麻雀を知っている?(笑)


以下、ややネタバレ。ま、別に影響ないでしょうけど(^^;

ええっ!? ヒースクリフって女の子だったの!?
……いや、誰もが気付いていることではあるでしょうけど、とりあえず知らない
フリしとけ(笑)

しかし、早智子と翔子の掛け合いって、南菜実さんの一人芝居なんですよね。
すげー。他にも、ひかりとかのの乃とか、兼ね役やってる人結構いるんですけど、
きっちり演じ分けられてさすがですね。ブラボー。

で、なんかまだ続きそうな感じの終わり方なわけですが、次回はお姫さま達を
奴隷として調教していく「プリンセススレイブ」とかどうですか?
……あ、ダメですかそうですか。
# 理人が主人公だと、まず無理そう(^^;



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