フォーチュンクッキーセレクト
ブランド名 smart ジャンル ショートシナリオ集
発売日 2004.09.24 定価 \5,040
パッケージ DVDタイプのトールケース
(135x190x15mm)
マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 1.34GB(DVD-ROM)
原画 有子瑶一 シナリオ 秋史恭、J・さいろー、たにみちNON、
林ふみと、芳右島ドリル、久保南
音声 あり、文月かな、夏川菜々美、楠鈴音、理多榎津まお、萌原ぷぷりん
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 10箇所 あり(1曲、主題歌)
おまけ Graphics
対象属性 ほのぼの、コメディ、ギャグ、純愛、感動、萌え、ロリ、ピンク髪、触角、緑髪、ボブカット、
金髪、ストレートロング、お兄ちゃん、義母
1プレイ時間 1〜2時間 お奨め度 7

レビュー
概要
家族一丸となって最大の不運を乗り越えた鷹弥家。そんな鷹弥家のその後を
描いた物語。笑いあり、涙あり、今日も鷹弥家は平和です!?

この作品は、2004年3月に発売された「フォーチュンクッキー」(以下、前作)の
ショートシナリオ集です。キャラクターはみんなそのままで、前作のその後が
描かれたストーリーになっていますので、前作のレビューもご参照下さい。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

鷹弥恋(たかやれん)。(CV:文月かな)
主人公の義妹。相変わらずお兄ちゃん大好きっ子で、常にくっついている。
Bダッシュジャンプが得意(笑)

鷹弥唯(たかやゆい)。(CV:夏川菜々美)
主人公の義姉。相変わらず親父くさく、ビールを飲みながら野球中継を見る
ことをこよなく愛する。

鷹弥佳恵(たかやかえ)。(CV:楠鈴音)
主人公の義母。相変わらず不運の持ち主。しかし、最大の不運を乗り越えた
ことで、ちょっとマシにはなっている。
そして、相変わらず甘えたがりで、隙あらば主人公に甘えてくる。

安原真由奈(やすはらまゆな)。(CV:榎津まお)
お隣さんの娘。五歳。相変わらず何を考えているのかわからない不思議少女。
妖艶で大人びた魅力の幼稚園児。
# 相変わらず木枠の中に収まっている(笑)

安原奈々子(やすはらななこ)。(CV:理多)
お隣さんの奥さんで、恋がバイトしているパン屋のオーナー。
相変わらず気さくで大雑把な性格で、いい味を出しています。

絵の方は魅力たっぷりの可愛らしい絵柄。とても活き活きとしています。
CGの処理も綺麗で、とてもよく栄えます。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ポーズ変化・表情変化ともに会話の
内容に合わせてころころ変わり、アクションも大きく、コミカルなものもあって
見ていてとても楽しいです。……まあ、基本的には前作と同じ絵ですけど。

キャラクターは前作と全く同じで、宇宙人が追加になったぐらい。
相変わらず個性豊かで、キャラクター同士の会話もとても楽しいです。
そして今回も恋らぶりー。前作でも充分可愛かったのですが、今作ではさらに
可愛くなったような感じ。もうとろけそうです。
そして、真由奈や奈々子さんもより一層いい味出してますね。勿論佳恵さんも
唯も魅力たっぷりです。……唯は、親父化が進んだ気がしますけど(^^;

音声はキャラクターとのマッチングばっちりで、演技も文句なし。
前作でしっかりキャラクターを掴んでいるからか、もう最初から全開という感じ
ですね。

音楽は明るくコミカルな曲が多め。もちろん静かで穏やかな曲も健在。
というか、基本的に前作と同じ曲ですね。

ゲームを起動すると、タイトルメニュー画面バックで主題歌が流れます。
歌は前作と同じものですが、アレンジが違っているようですね。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。CPU利用率も高いです。スキップ動作も遅め。

セーブ箇所は10箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シナリオタイトルが保存されます。
シナリオによっては、何日目かも保存されます。
数としては、そもそもショートシナリオ集で1つ1つのシナリオは短めで、さらに
選択肢もほとんどないため、セーブ/ロード自体があまり必要とは思えません
から、これだけあれば充分でしょう。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー。最初にどのシナリオを読むか
選択して、あとはゲーム中に出てくる選択肢を決定しながら進めます。
まあ、選択肢の存在しないシナリオもありますけど。

ディスクレス起動可。バックグラウンドでの動作も可能です。
ただし、バックグラウンドで動作している時、キーボードを操作したりすると、
変に操作されたりするので注意。マウスカーソルがWindow内に入っていると
操作出来てしまうようです。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、6本のショートシナリオ+雑誌に収録された特別版2本からなって
います。最初にどのシナリオを読むかを決定し、選択したシナリオを読み進めて
いきます。

シナリオはそれぞれ違うライターさんが書かれており、笑いあり、涙あり、もちろん
エロエロありと、バラエティに富んだ内容になっています。
全体的に、温かくて優しくてちょっと切ない、前作の雰囲気をしっかり継承した、
とてもいいシナリオが多いです。
# フォーチュン戦隊タカヤレンジャーって、わけわかんねーよ(笑)

個人的には「GAG」と「A.I.」が好きです。
「GAG」は、夢オチなのをいいことに、やりたい放題好き放題、ひたすらギャグの
連続で、腹抱えて笑わせて戴きました。
「A.I.」は、鷹弥家の温かい雰囲気がとてもよく伝わってくる、優しくて感動的な
いい話でした。何気ない一言がぐっと来るような感じのシナリオで、うるうるさせて
戴きました。
他にも、「Away from home」は恋をフィーチャーしたH度の高いシナリオで、
恋が好きな私は大満足できましたし(途中、どきっとする展開はありましたが)
「そこにある笑顔」は真由奈をフィーチャーしたシナリオで、真由奈の魅力が
満載でしたし、どのシナリオもとても楽しめました。

H度はシナリオによってかなり差はありますが、全体的にやや低め。
雰囲気やノリ重視のシナリオが多く、どちらかというとHシーンはおまけという
感じが強いです。まあ、シナリオによってはHをメインにした濃厚な展開が
あったりもしますけど。
あ、真由奈のHシーンはありませんから、それは期待するな。犯罪だから。

テキストは、若干誤字……というか脱字の気になるシナリオもありましたが、
全体的にそれほど気にならず、概ねテンポも良く読みやすいテキストだと
思います。6人のライターさんが参加しているということで、各ライターさんの
個性が見られて、結構面白いですね。
ちなみに、一部、テキストと激しく違う音声が流れます。というか、もはや
テキストを無視した音声が流れます(笑)
……あ、いや、ワザとなんですけどね(^^;
# 音声切ってプレイしてたら意味不明ですよね(^^;
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は不明。そもそも、シナリオによって開始日からして違いますし、
ゲーム中で日付を意識することはないでしょう。
「A.I.」と「ピースタイム・セレクト」は、セーブデータに日付が明記されますが。

ワンプレイは1〜2時間。シナリオによってやや差はありますが、短めで
プレイしやすい長さだと思います。まあ、ショートシナリオですし。

難易度は激低。選択肢の存在しないシナリオもありますし、選択肢があったと
しても、どれを選んでも結果は同じだったりというものがほとんどで、攻略で苦労
するということはありません。
総評
お奨め度ですが、ほのぼのハートフルコメディが好きな人にお奨め。
基本的に前作の雰囲気をそのまま継承した作品で、6人ものライターさんが
参加していながらも、雰囲気の統一はしっかりなされていて、笑いあり涙ありの
シナリオは、どれもとても楽しめました。

前作をプレイしていなくても、「佳恵が引き寄せた不幸を家族一丸となって回避
した」という最低限の知識さえあれば楽しめるとは思いますけど、やはり前作も
プレイしておいた方がより楽しめるのは当然でしょう。
ですので、前作をプレイしていない人は、お奨め度から -1 ぐらいしておいて
下さい。

さて、こういったファンディスク的な作品で、気になるところと言えばボリューム
ですが、プレイ時間1〜2時間のシナリオが6本と、雑誌に収録されていた
特別版が2本入っており、全てプレイすれば10時間以上は楽しめますので、
定価が安めということもあって、充分満足できるボリュームだと思います。
さらに、描き下ろし壁紙も用意されていますので、たっぷり楽しめる内容に
なっているかと思います。

前作をプレイしている人には断然お奨め、前作をプレイしていない人には
前作をプレイしてから是非遊んで貰いたい、とても良くできたファンディスク
だと思います。特に、恋や真由奈が好きな人にとっては最高の逸品かと。
佳恵さんも可愛く描かれていますし。唯はちょっと扱い悪い気がしないでも
ないですが、まあ前作からこんなもんだったかも。
奈々子さん好きな人は……まあ、気を落とすな(笑)

最後に。奈々子さん、ホントにちょっと不憫かも(^^;
# 「全体的に出番少ないんだから、もうちょっと絡んでよ」(笑)



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