クライミライ
ブランド名 FlyingShine黒 ジャンル ユニフォーム系超凌辱フェチベンチャー
発売日 2004.06.25 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(168x230x48mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 GAMEDISC1 : 606.9MB、CD=DAなし、Alpha-ROM
GAMEDISC2 : 382.3MB、CD-DAなし
原画 相川亜利砂 シナリオ 月夜道、寿衣谷、三宅蒼色
MYU、3104、たにみちNON
音声 あり、榎津まお一色ヒカルカンザキカナリ、歌織、乃田あす実、児玉さとみ吉川華生
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 あり(1曲、OP)
おまけ CG鑑賞、シーン回想、BGM鑑賞、茶屋町モード
対象属性 凌辱、鬼畜、学園物、コスプレ、ポニーテール、スクール水着、ブルマ、レオタード、
ストレートロング、ツインテール、リボン、黒髪、ボブカット、ヘアバンド、眼鏡っ娘、
女教師、オーバーニーソックス、ショートカット、スパッツ、レズ
1プレイ時間 2〜3時間 お奨め度 6

レビュー
概要
薊学園新聞部に所属する神目楓は、黒い噂が絶えない「心療クラブ」を調査
するため、クラブが主催するパーティに潜入した。しかし、そのパーティに参加
したことにより、運命は動き始める。「クライミライ」に向かって……。果たして、
神目楓の未来は……という、ユニフォーム系超凌辱フェチベンチャー。

この作品は、2003年12月19日に発売された「アカルイミライ」のその後の話を、
様々なキャラクターの視点から描いたものです。
設定やストーリーは「アカルイミライ」からある程度続いていますし、登場人物も
半分以上そのままです。
ですので、レビューでも前作との比較がかなり出てきますので、ご了承下さい。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

神目楓(こうめかえで)。(CV:榎津まお)
新聞部所属の自称ジャーナリスト。黒い噂の絶えない「心療クラブ」を調査する
ため、クラブ主催のパーティに乗り込む。明るく気さくでちょっと大雑把な性格。
同じ新聞部員の英田柾(前作の主人公)にほのかな思いを寄せている。

小笠原茅花(おがさわらつばな)。(CV:一色ヒカル)
学業優秀のため、飛び級で学園に入学してきた1年生。ほんわかとした雰囲気を
持った女の子。しかし、芯はしっかりとしている。
冷やし中華について、400字詰めの原稿用紙5000枚の長編論文を書く(笑)
# 冷やし中華にマヨネーズをかけるのは犯罪らしい(^^;

奄美花梨(あまみかりん)。(CV:カンザキカナリ)
楓のクラスメイト。やる気なさげで厭世的。テンション低め。人をからかったり
いじめるのが大好き。心療クラブの一員。かなり頭は悪く、記憶力も皆無。

対馬みずき(つしまみずき)。(CV:歌織)
学園の女教師。柔らかい物腰と丁寧な口調のお嬢様。あまり目立たず控えめ。

閑谷紫苑(しずたにしおん)。(CV:乃田あす実)
英田柾の幼馴染みで恋人。何事に於いても柾のことを第一に考える。
おっとりのほほんとした女の子だが、柾が絡むと目の色が変わる。

美甘櫻(みかもさくら)。(CV:吉川華生)
学園の体育教師で、水泳部顧問。過去に時空を越えて柾や紫苑と話したことが
ある。辛い過去を振り切って、楓たちを守ろうとするが……。

成羽菫(なりわすみれ)。(CV:児玉さとみ)
心療クラブの一員。色気たっぷりで、男女を問わず人気が高い。

絵の方は色っぽくエロエロな絵柄。可愛らしさの中に漂うそこはかとない色気は、
非常に魅力的です。
CGはやや暗い色遣いが中心で、独特の淫靡な雰囲気を醸し出しています。
CGの処理は丁寧で、肌の質感などもよく表現されていて綺麗です。
立ち絵はポーズ変化はなし、表情変化はあり。表情は会話に合わせてコロコロ
変わります。ただ、立ち絵はイベントCGに比べてやや魅力に劣るような気が
します。まあ、立ち絵での進行はあまり多くないので、それほど気にする事は
ないかも知れませんが。

キャラクターは「アカルイミライ」の登場人物に、みずき、花梨、茅花の3人が
新たに加わっています。どのキャラクターも個性豊かで、どこか愁いを帯びて
いたり、何か秘密があったりと、一筋縄ではいかないキャラクター揃いですね。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も良好。凌辱シーンなども
臨場感たっぷりに演じられていて、感情移入度も高いです。花梨のやる気なさ
そうな演技はかなりツボ。
あと、通常シーンは静かな雰囲気のものが多く、音声もやや控えめなのですが、
凌辱シーンでは絶叫に近いものが多いため、レベルの差が非常に大きいです。
ですので、通常シーンに音量を合わせるとHシーンでびっくりすることになったり
するので注意。Hシーンに合わせると、通常シーンが聞き取りづらかったりする
わけですが。

音楽はおどろおどろしい曲から静かなしっとりした曲、激しい曲にコミカルな曲と、
幅広く用意されていて、シーンに合った曲が使われています。

ゲームを起動すると、オープニングアニメーションが流れます。
歌はハードで渋めの曲。パンチの効いた歌声は、なかなか聴き応えがあり、
かっこいいです。イントロのギターもかっこいいですし。
ただ、サビの部分のコーラスが浮いてしまっている感じで、ちょっとまとまりに
欠ける感があって勿体ないです。
絵の方はキャラクター紹介的なもの。キャラクターを切り替えるところの演出
なんかは、なかなか面白いですね。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しています。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作は比較的軽快。スキップ動作もそこそこ高速です。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードはシナリオ選択画面
以外で随時可能です。シナリオ選択画面ではセーブ/ロード出来ません。
セーブデータはセーブ日時の他、章タイトルとゲーム内日付が保存されます。
数としては、シナリオ選択画面でセーブできないなら、別にいらないだろうという
ぐらいで、これだけあれば充分です。シナリオの分岐もありませんので、あまり
セーブ/ロードの意味を感じませんし。

システムはシナリオ選択型のアドベンチャー。イベントが1つ終わるたびに、次は
どのイベントを見るかを選択していくという、ちょっと変わった形式になっています。
その日1日に起こるイベントが表形式で表示され、見ることの出来るイベントが、
未読/既読別に表示されています。そして、Hシーンのあるイベントや、コスプレ
イベントなどはマークが付いています。
未読のイベントを順番に見ていけば、自然にストーリーは進行するようになって
います。

ディスクレス起動不可、バックグラウンドでの動作は可能です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは、楓が心療クラブのパーティに出席するところから始まります。
そして英田柾が失踪し、楓や紫苑、櫻がその消息を追いつつ、他のヒロイン達は
心療クラブに深く関わっていく……という感じです。

ストーリーは終始淫靡に、重苦しい雰囲気で進みます。ヒロイン達が、どんどん
心療クラブの魔の手に落ち、引き込まれていくという感じの展開で、凌辱シーンが
連続しています。

最後は、タイトルが示すとおり、全く救いのないような終わり方で、後味はすこぶる
悪いです。

まず特筆すべきは、明確な主人公が存在していないこと。ゲームシステムが、
誰のイベントを見るかを選択するような形になっており、各キャラの視点から
イベントが進んで行くため、誰かを中心として話が進んでいくという流れでは
ありません。1つの大きな流れがあって、そのとき各キャラクターはどのように
行動していたかを見るような感じになっています。ザッピングに近い形ですね。
したがって、大筋のストーリーは1つで、結末も1つしか用意されていません。
ただ、結末は1つですが、各キャラクターごとに幕の引き方は違いますので、
同じようなシーンを何度も見せられる、という事はありません。
各キャラクターがどういう風に行動し、最後はどうなるかを、個別に描いていく
という感じです。まあ、どれも救いがないわけですが。

H度はかなり高め。各ヒロインとも複数回用意されており描写はかなり濃いめ。
尺もたっぷり用意されています。基本的に凌辱シーンがほとんどなのですが、
どのキャラクターも感じやすかったり開き直ったりしていて、ただ嫌がっている
だけではなく、最後には身を委ねるようになっているため、Hさがより増している
ような感じです。ただ凌辱するだけのシーンではないため、凌辱が苦手な人でも
思ったよりは入りやすいかもですね。まあ、酷いシーンもありますけど。
そして、ジャンルからも解るとおり、色んな衣装を着せたコスプレHが多いのも
特徴です。ただし、衣装を自由に選べるのは楓のみで、他のヒロインはシーン
毎に決まった衣装を着せられるだけです。
なお、純愛らぶらぶなHシーンは片手で数えられるぐらいしかありませんので、
純愛好きな人は注意。まあ、そんな人はこのゲームやらないとは思いますが。

テキストは、誤字等もあまり気にならず、クセのない読みやすいテキストだと
思います。まあ、大半がHシーンですので、あまりテキスト云々は気にならない
かも知れませんが。
プレイ時間・難易度
ゲームは7月5日の月曜日から始まります。ゲーム期間は1週間。1日ずつプレイ
していく形になります。1日は時間毎に細かく区切られており、どの時間帯の
誰のイベントを見るかを選択していくようになっています。

ワンプレイは2〜3時間。テンポも良くサクサク進むため、手軽でプレイしやすい
感じですね。

難易度は低め。基本的に未読のイベントを順番に見ていけば、ストーリーは
自然と進行していきます。
ただ、イベントを全て回収しようとすると、何度も繰り返しプレイする必要がある
ため、やや面倒です。楓のコスプレイベントを全て集めるのはなかなか大変です。
総評
お奨め度ですが、淫靡な雰囲気の学園凌辱物が好きな人にお奨め。
ただ痛めつけるだけではなく、エロさもかなり高い内容になっていますので、
鬼畜なだけの凌辱が苦手な人でも入りやすいとは思います。
とは言ってもやってることはかなり酷く、ラストはもはや救いがないような感じ
ですので、プレイする人は選ぶかと思いますけど。
そして何より、基本的な設定やキャラクターが前作の「アカルイミライ」から
継承されているため、前作をプレイしていないとやや入りづらいかもですね。

ストーリー性を表に出さず、心療クラブの暗躍に焦点を当ててひたすらエロに
特化したような感じで、解りやすく入り込みやすく、またH度もかなり高くなって
いると思います。
小難しい話を持ち出してきた前作よりも、すんなりと入っていけるような感じ
ですね。まあ、これも前作をプレイしているからこそ、でしょうけど。

システム的な面では、イベントを見る順番をある程度自由に選べるシナリオ
選択型のシステムや、明確な主人公はおらず色んな人の話が平行して展開
していくというのはなかなか面白かったです。ただ、一応楓がメインの扱いに
なっているようで、イベントの数も多くなっていますね。前作では完全なサブ
キャラに甘んじ、Hシーンすらないような楓ですが、今回はHシーンも大量に
用意されており、イベントも目白押しです。……絶対、本人にとっては嬉しく
ないと思いますが(^^;

「アカルイミライ」では、最後は重い雰囲気ながらも未来にちょっぴり希望を
抱かせるような感じだったのですが、この作品でそれを真っ向から否定し、
徹底的に叩きつぶして、夢も希望もなくしたような感じになっています。
前作ですらかなりダークな終わり方でプレイ後はヘコんだのですが、今作は
それをさらに上回るダークっぷりで、もうどうにでもして、という感じ。
それと同時に、前作の「アカルイミライ」というのが、いかに絵空事だったかと
いうのを突きつけられたような感じです。前作も、充分「クライミライ」だった
わけですね(^^;
# 前作のおまけシナリオでの紫苑の行動が、全てを物語っていたのかも。

前作をプレイした人は、是非こちらもプレイして戴きたいですね。
前作をプレイしていなくても楽しめると思いますが、人間関係などがやや解り
づらいと思いますし、前作との対比が面白い作品ですので、前作をプレイして
いない人は、是非前作からプレイして欲しいところです。

最後に。「アカルイミライ」で頑張った英田柾の立場っていったい……(^^;
# 本作品中、もっとも扱いが酷かったような気が(^^;


前作をプレイした人、誰しもが思うことでしょうけど……美甘櫻、お前生きてたの
かよ(^^; 未来変わってるし!(^^;
# 確かに、ここだけを見れば、前作は「アカルイミライ」ですね(^^;



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