めびにゃ! スタジオメビウスファンディスク
ブランド名 Studio Mebius ジャンル ショートアドベンチャーゲーム
発売日 2004.04.23 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(231x168x42mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 DISC1 : 2.93GB(DVD-ROM)
DISC2 : 4.06GB(DVD-ROM)
原画 飛鳥ぴょん、こぶいち シナリオ 望月JET、まちゃ吉、Klein
音声 フルボイス、涼森ちさと、紬叶慧、理多、森川明大
インタフェース メッセージ送りのみキーボード可 描画 Window・フルスクリーン両対応
セーブ箇所 64箇所 あり(1曲、ED)
おまけ CG Mode、Music Mode
対象属性 コメディ、黒髪、ストレートロング、天然娘、首輪、帽子、オーバーニーソックス、触角、
お下げ、着物、和服、裸エプロン、ショートカット、リボン、スパッツ、巫女さん、巫女装束
1プレイ時間 約1時間 お奨め度 4

レビュー
概要
このゲームには新作の「暗黒SNOW」の他、過去に発売された「X-エックス-」
「悪夢」「絶望」のリメイク版が収録されています。
ただ、これら全てひっくるめてレビューすると、膨大かつバラバラなレビューに
なりますので、ここでは新作の「暗黒SNOW」に焦点を当てさせて戴きます。
データも「暗黒SNOW」のものとなっています。

「SNOW」の舞台である龍神村に「悪夢」「絶望」の主人公である勝沼紳一達が
現れた。紳一達は龍神村には美女が多いと聞き、陵辱劇を繰り広げるために
やって来たのだった。果たして、「SNOW」のヒロインたちの運命は……という、
笑劇のショートアドベンチャーゲーム。……笑劇?
# 紳一達が主人公なのに、ダークな陵辱物じゃないのですか……。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは、ヒロイン側が「SNOW」のヒロイン達、主人公側が「絶望」の
主人公達となっているため、割愛。「SNOW」のサブヒロイン達もメイン扱いに
なってます。

絵の方は、綺麗で可愛らしく、よく整った絵柄。……まあ、一部語りたくない絵も
ありますけど(笑)
「SNOW」からの使い回しが数枚見受けられますが、特に違和感もないですし、
問題ないでしょう。
CGは非常に綺麗で丁寧。コントラストがはっきりしていて見やすく、また背景も
綺麗でキャラクターとの融合もばっちり。見事です。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロ変わるのは
見ていて楽しいです。ただ、ほとんど「SNOW」「絶望」からの使い回しのようです。

キャラクターは……まあ、主人公サイドが「絶望」のキャラで、ヒロインサイドが
「SNOW」のキャラですから、特に語ることはなし。

音声は、キャラクターとのマッチングはほぼよし。ただし「SNOW」は元々音声なし
だっため、人によってはイメージが固まってしまっていて、違和感を覚えることは
あるでしょう。私も、澄乃や小夜里(雪月母娘?)はちょっと違和感がありました。
小夜里の声は、いくらなんでも微妙すぎ(^^;
演技の方はほぼ問題ないレベルですが、澄乃の「えうー」という口癖や鼻歌は、
さすがに再現するのは難しいと見えて、かなり無理があったように思います。
まあ、もともと音声化するのが非常に難しいとは思いますが。
あと「SNOW」はコンシューマゲーム機に音声付きで移植されましたが、それとは
キャストが違うようですので注意。ちなみに、本作はキャストは非公開です。まあ、
聴きゃあ解る人もいますが。

音楽は、様々なタイプの曲が、バラエティ豊かに取り揃えられており、どれも
クリアなサウンドでなかなか良いです。まあ、ほぼ全て「SNOW」「絶望」からの
流用なんですけど。エンディングだけ新曲ですね。

プロローグの後に、オープニングアニメーションが流れます。
曲は「SNOW」と同じ曲です。ただし、ボーカルはありません。
絵の方も、「SNOW」の構図を利用して、文字や絵が変わっているという感じ。
なかなか面白い作りになっているのですが……短っ。

エンディングは歌あり。
歌は、軽快なマーチのテンポに乗せた、Studio Mebiusの内部事情を語るような
歌なのですが……なんか微妙。
歌はノリが良くて聴きやすいですし、歌唱力も問題なし、曲の作りもメリハリが
あって面白いんですけど……やっぱ、歌詞が問題でしょうか。
というか、「暗黒SNOW」クリア後に、この歌を流すのはどうかと思うにゃん。
# 「めびねこすぱーく」て。
システム
インタフェースはメッセージ送りのみキーボード可。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しています。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。動作はやや重め。
CPU利用率は100%近いです。

セーブ箇所は64箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像が保存されます。
数としては、これだけあれば充分。まず使い切ることはないでしょう。

システムは、移動場所選択&選択肢決定型のアドベンチャー。
と言っても、選択肢はほとんど「考える」か「移動する」で、それ以外のものなんて
数えるほどしか出てきませんが。

ディスクレス起動不可。フルインストールしても何故かディスクを読みにいきます。
何のためのフルインストールでしょうか。バックグラウンドでの動作も不可です。

あと、インストールにかなり時間がかかったのが印象的でした。フルインストール
しようとすると、私の環境では軽く1時間以上かかりました。まあ、インストール
サイズが約6GB、ファイル数が40000近くあれば、そりゃ時間かかりますわな。
もうちょっとなんとかならんもんでしょうか。
シナリオ・プレイ感
ゲームの方は、「絶望」の主人公・紳一達ご一行が龍神村に現れるところから
始まります。紳一達は龍神村の女性達(「SNOW」のヒロイン達)に狙いを定め、
別荘に連れ込んで陵辱しようと企みます。

主人公は幽霊で、眠ったり気絶している相手に憑依することが出来、それを利用
してターゲットを捕獲していきます。
……まあ、出てくる男性キャラは主人公と診療所の誠史郎だけなんですが。
# 女性にも憑依は出来ますけど。

ストーリーは終始コミカルに進みます。人間離れした伝説の陵辱鬼(幽霊だしね)、
紳一達ご一行も、「SNOW」の一癖も二癖もあるヒロイン達に振り回される、という
感じです。そんな状態でも健気にターゲットを捕獲しようとする紳一がステキです。
……紳一って、そーいうキャラでしたっけ?

最後はかなりありえない終わり方。「絶望」をプレイしたことがある人なら、
「お前、紳一の偽物だろ?」と思うこと請け合い。ある意味、脱力系。
「悪夢」では心臓発作で死ぬこともいとわず女の子達を犯し続けた紳一様が。
# 死ぬのはプレイの仕方がまずいからです。
##ちなみに私は開始3日でバッドエンドでした。
「絶望」では32人の女性達を襲いまくった紳一様が。
# 私は5人ぐらいで挫けましたが。
そんな陵辱の権化・紳一が、「SNOW」のぼけぼけしたヒロイン達に手玉に
とられるというのは……。

H度は激低。つーか、ホントに18禁ですか? 一応Hシーンはあるのですが、
全て本番はなし。襲いかかってしばらくすると、邪魔が入って中断されます。
服を脱がすことすらなく終わるシーンが多く、非常に中途半端です。

テキストは誤字等も見あたらず、ノリが良く読みやすいと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは2月1日の金曜日から始まります。ゲーム期間は4日間。1日ずつプレイ
していきます。

ワンプレイは約1時間。非常にあっさり終わります。エンディングの数も少ない
ため、コンプリートもそんなに時間はかかりません。

難易度は低め。移動する順番や選択肢でエンディングが変わってきますが、
条件は解りやすいのでそれほど悩むこともないでしょう。ただ、移動場所を
順番に指定していかないといけないため、やや面倒ですが。
総評
お奨め度ですが、軽いノリのコメディタッチな作品が好きな人にお奨め。
鬼畜な主人公が、ヒロイン達に振り回される様はなかなか楽しいです。
ただ、「SNOW」「絶望」を(できれば「悪夢」も)プレイしていないと、各キャラの
設定や性格などがわからないため、今ひとつ入り込めないかも知れません。
いや、「絶望」が好きな人にとっては「こんなの紳一様じゃない!」と思うかも
知れませんけど。

そして、主人公が死してなお陵辱を続けるほどの鬼畜・紳一であるところから、
ドロドロの陵辱劇が繰り広げられるかと思いきや、実際には本番すらない始末。
消化不良以外の何物でもないですね。

さらに、「ショートアドベンチャーゲーム」とある通り、非常に短く、1周は1時間と
かからない程度、コンプリートもメッセージスキップを使えば2時間はかからない
でしょう。物足りないことこの上ないです。

はっきり言って、この「暗黒SNOW」目当てでこのゲームを買うのは、あまり得策
ではないと思います。ボリュームも薄く、Hも中途半端で、とても満足出来るとは
思えません。
パッケージに「本作品は大変ボリュームがあります」とありますが、これは3本の
リメイクも含めての話で、「暗黒SNOW」はショートストーリー程度です。

ですので「X-エックス-」「悪夢」「絶望」をプレイしたことがない、プレイしてみたい
と思う人以外にはあまりお奨め出来ません。
さらに、「SNOW」をプレイしていないと、ヒロイン達がどういうキャラなのかが判ら
ないため、「SNOW」をプレイしていることも条件となるでしょう。
このように、プレイする人をかなり選ぶ作品になってしまっています。
「メビウスファンディスク」との事ですが、ディープなファンなら「悪夢」や「絶望」は
既にやってそうですし、「暗黒SNOW」だけで満足出来るとは到底思えません。
いったいどういう人をターゲットにした作品か、理解に苦しみます。
これからメビウスのファンになる人のための作品なのでしょうか。

ちなみに、お奨め度は 4 としていますが、リメイク3作品をやったことがない人で
あれば、+2ぐらいしてもいいかと思います。かなりお買い得ですし。
逆に、リメイク3作品を既にやった・興味がないという人は、1点引いても良いかと。

最後に。インストール時間よりプレイ時間の方が短くないですか?(^^;
# インストールはフルインストール、プレイは暗黒SNOWの時間だけですが。


パッケージより。「※本作品は大変ボリュームがあります。インストールが
終わってからズボンを脱ぎましょう」……まあ、そりゃインストールに1時間
以上かかるので、その間ずっとズボン脱いで待ってるのはバカですね(^^;

ちなみにパッケージですが、外箱の中にDVDタイプのトールケースが入っていて、
その中にマニュアルとディスクが入っているのですが……ディスク2枚も入ってる
うえにマニュアルが分厚いので、トールケースがちゃんと閉じてません(^^;
もうちょっとなんとかならんか……。

あと、ゲームを起動して、どのゲームをプレイするかの選択画面(めびねこが出て
いる画面)で、カーソルを合わせると絵が変化する所をクリックすると、めびねこが
色々反応するので楽しいですね。



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