はぴねす!
ブランド名 ういんどみる ジャンル はーとふる魔法学園AVG
発売日 2005.10.21 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(188x263x28mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 4.16GB(DVD-ROM)、StarForce
BGM Digital Sound Tracks : CD-DA=506.5MB、CD-DA31トラック
佐藤裕美 | ZERO : CD-DA=162.7MB、CD-DA4トラック
原画 こ〜ちゃ シナリオ ちゃとら、セロリ、渡辺景、彩火
音楽 37曲、Elements Garden
OdiakeS(Essemuse)
あり(6曲、OP・ED)、佐藤裕美
榊原ゆい成瀬未亜、日向裕羅、
安玖深音
音声 あり、榊原ゆい成瀬未亜、日向裕羅、安玖深音、佐本二厘、滑川菊太郎、
みる、三咲里奈、ヘルシー太郎、岬友美、北都南
インタフェース ほぼフルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 76箇所+クイックセーブ4箇所 CG枚数 92枚
おまけ CGモード、キャラモード、回想モード、音楽モード
対象属性 魔法少女、学園物、純愛、幼馴染み、ストレートロング、紫髪、妹、リボン、黒髪、
帽子、金髪、ツインテール、オーバーニーソックス、ウェイトレス、ボブカット、女教師
1プレイ時間 6〜8時間 お奨め度 8

レビュー
概要
魔法使いを育てる「魔法科」という学科のある珍しい学園・瑞穂坂学園。
そこに通う主人公は、楽しい仲間に囲まれて平凡な毎日を過ごしていた。
しかしある日、魔法科の校舎が崩壊するという事件が起こる。そして、
新学期からは魔法科と普通科が合同で授業を受けることになった。
新しくクラスメイトとなった魔法使い達のおかげで、学園生活は一気に
華やかなものになる。果たして主人公は、「幸せ」を手に入れることが
出来るのか……という、はーとふる魔法学園アドベンチャー。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

渡良瀬準(わたらせじゅん)。(CV:佐本二厘)
主人公の古くからの友人。明るく社交的な性格で、面倒見もいい。
とても可憐な容姿をしていて、制服も綺麗に着こなすが、実は男(^^;
ファンクラブまで持っている、学園最強のオカマ。

小日向すもも(こひなたすもも)。(CV:安玖深音)
主人公の義妹。しっかりもので人当たりも良く、優しい良くできた妹。
お兄ちゃん大好きっ子で、「兄さん」と呼び慕う。

高峰小雪(たかみねこゆき)。(CV:日向裕羅)
魔法科の先輩。物静かで大人びた雰囲気の女性だが、結構お茶目さん。
占いは的中率が高く、特に悪い占いとアンラッキーアイテムの的中率は無敵。
着用しているエプロンのポケットからは、色々な不思議な道具が出てくる(笑)

神坂春姫(かみさかはるひ)。(CV:榊原ゆい)
魔法科の生徒で、学園のアイドル。成績優秀、スポーツ万能、品行方正と、
全てに於いて完璧な学園始まって以来の天才。新学期になり、主人公と同じ
クラスになる。

小日向音羽(こひなたおとは)。(CV:岬友美)
主人公の義母。すももの実の母親で、主人公の実の母の親友。
炊事洗濯家事全般をそつなくこなし、学園ではカフェテリアの店長をやって
いる女性。見た目はとても若々しく、学生にしか見えない。その言動も幼く、
主人公達をからかって遊ぶ。

柊杏璃(ひいらぎあんり)。(CV:成瀬未亜)
新学期になって主人公と同じクラスになった魔法科の女の子。春姫の友達で
ライバル。見た目は可憐だが短気で乱暴、行く先々でトラブルを巻き起こす。
天然破壊兵器。

上条沙耶(かみじょうさや)。(CV:三咲里奈)
新学期になって主人公のクラスに転校してきた双子の妹。魔法科。
物静かで、古風な話し方をする大和撫子。やや内気。

式守伊吹(しきもりいぶき)。(CV:みる)
すもものクラスメイト。魔法科。由緒正しい家柄の生まれのため、言動は
堅苦しく、やや尊大な態度を取る。すももに目を付けられ、ひたすらつき
まとわれる。

御薙鈴莉(みなぎすずり)。(CV:北都南)
魔法科の先生で、春姫や杏璃の師匠。高名な魔法使いで、強大な魔力を誇る。
気さくで親しみやすいお姉さん。

絵の方はほんわかしたとても可愛らしい絵柄。ややクセはありますが、私は
むしろ好きかも。
CGは発色のいい明るい色遣いで綺麗に処理されており、見栄えがいいですね。
ただ、一部やや輪郭線の処理が粗く見えることもありました。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともあり。ポーズ・表情共に非常に豊かで、
会話に合わせてぱたぱたと切り替わったり、動きも表現されていたり、立ち絵
だけでも充分楽しめます。

キャラクターは個性豊かで楽しいキャラクター揃い。メインキャラも個性的なの
ですが、サブキャラがそれを上回る個性ぶっちぎりっぷり。
会話は非常に楽しく、とても面白いです。
準LOVE☆ え? 男? そんなことは関係ない! ←落ち着け
あと、音羽さんらぶりーすぎ。母親だけど(笑)
メインキャラでは、すももが一途で健気で可愛らしいです〜。
でも、杏璃も小雪も春姫も伊吹も沙耶も鈴莉もハチも信哉もみんな魅力的で
可愛らしくてステキです(^^)
# ……ハチと信哉はちょっと嘘(^^;
##いや、いい味出してると思いますけど。

音声はキャラクターとのマッチングもバッチリで、演技の方も問題なし。
メインキャラからサブキャラにいたるまで、みんなぴったりと合っていて、
個性も良く出ていてとってもいいですね。会話も活き活きとしています。

音楽はほのぼのゆったりした曲が多め。物静かな曲や激しい曲なども用意
されており、シーンを盛り上げてくれます。

ゲームを開始すると、ちょと長めのプロローグの後にオープニングアニメー
ションが流れます。
歌は軽快なテンポの曲。ノリのいい爽やかな歌でとても聞きやすいです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なものですが、演出はなかなか
凝っていて、見ていて楽しいですね。絵も綺麗ですし。

エンディングも歌あり。キャラクター毎に別のエンディングが用意されており、
それぞれ担当の声優さんが歌っておられます。
システム
インタフェースはほぼフルキーボードサポート。設定メニューによって殆どの
操作にショートカットキーを割り当てることが可能です。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールに対応、音声のリピート再生も可能です。
次の選択肢や前の選択肢までジャンプする機能もあり、なかなか快適です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは標準で800x600。
設定メニューで640x480から1600x1200まで変更できます。
動作は比較的軽快。ただし、設定メニューだけはやたら重いですが。
スキップ動作は高速です。次の選択肢までジャンプも出来ますので、ほとんど
ストレスを感じることはないかと。

セーブ箇所は76箇所+クイックセーブ4箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付、メッセージの
一部が保存されます。選択肢でセーブした場合は「選択肢」と表示されます。
数としては、選択肢の数はあまり多くなく、効果も比較的解りやすいので、
これだけあれば充分かと思います。

システムは選択肢決定型のアドベンチャー。条件を満たせばルートが増える、
選択肢追加型のシステムになっています。

この作品は、インストール時にシリアルキーコードの入力を要求され、ディスク
チェックが行われます。それ以降はディスクレスで起動可能なようです。
バックグラウンドでの動作は可能。
主人公の名前は「小日向雄真(こひなたゆうま)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームはバレンタインデーに春姫や杏璃と出会い、そして新学期になって同じ
クラスになるところから始まります。
明るく楽しいドタバタな毎日を過ごしつつ、学園に起こっている事件も絡めた
ストーリーが展開します。

前半は明るくほのぼのとした日常パート。個性豊かなキャラクター達に囲まれ、
面白おかしいドタバタな日常が繰り広げられます。
会話は非常に楽しく、どのキャラクターも活き活きとしていて、自然と頬が
緩むような感じですね。

後半は、各ヒロインの抱えた問題や、学園で起こっている事件も絡めた、やや
シリアスで重い展開。ただ、そんなにドロドロになることはなく、最後には
爽やかにすっきりまとめられていますので、プレイはしやすいかと。

ラストも綺麗にまとめられており、後味すっきり爽快です。

特筆すべきは何と言っても演出。立ち絵だけでもパターンが非常に多く、
動きも表現されていたり、とても感情移入しやすいです。
絵だけでなく、効果音や音声なども上手く利用されており、ぐいぐいと
引き込むような演出はホントに素晴らしいです。

ストーリーはお約束な展開が多いですが、変に捻ったところもなく、安心して
プレイできるのもいいですね。しっかりメリハリもありますし、飽きる事なく
楽しめるかと思います。

シナリオによっては途中に魔法での戦闘があったりして、ちょっとほのぼのした
雰囲気からは離れてしまいますが、演出が凝っていてなかなか迫力もありますし、
私はすんなり入れました。ただ、人によってはちょっと引くかもですね。
# しかし、杏璃のあれは、まともに食らったら消し飛ぶと思うんですけど(^^;

H度は並。各ヒロインとも複数回用意されています。尺の方はやや短めで、
描写も比較的あっさり。一応二回戦が用意されていたりもしますけど、
どちらかというと可愛らしさや萌えを前面に押し出したようなシーンが多い
です。内容もほのぼの純愛系のHばかりで、バリエーションもそれほど広く
なく、ごく普通の内容という印象です。もうちょっと弾けても良かったかも。

テキストは誤字はほとんど目に付かず、クセもなく、テンポも良く、読みやすい
テキストだと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは2月13日の日曜日から始まります。ただ、本編は4月6日から始まる
感じですね。2月のイベントからいきなり飛びますし。
ゲーム期間は1ヶ月弱。基本的に1日ずつプレイするタイプです。

ワンプレイは6〜8時間。やや長めですが、テンポも良くメリハリもある展開の
ため、プレイ中は全然時間を感じませんでした。

難易度は低め。基本的に狙ったキャラクター寄りの選択をしていればOKです。
ただ、クリア順制御がなされており、最初は狙ったキャラクターが攻略出来
ない可能性もありますので注意。まあ、それでも誰かのエンディングには
辿り着けるような気もしますけど。
条件を満たせば選択肢が増えるので、増えた選択肢さえ注意しておけばそれ
ほど悩まずクリアできるかと。
ただ、準狙いとか、音羽狙いでいくら頑張ってもクリアできないので注意(^^;
# しょんぼり(^^;
総評
お奨め度ですが、ほのぼのドタバタ純愛魔法学園物が好きな人にお奨め。
キャラクターはみんな魅力的で会話はとても楽しく、お約束な展開ながらも
メリハリがあってプレイしやすいですし、変に捻ったり難しいことはやって
いないので、安心してプレイできるのはいいですね。

特に演出と、キャラクターの活かし方は秀逸。魅力的なキャラクター達が
繰り広げるドタバタ劇を、見事な演出で表現されており、ぐいぐいと作品の
世界に引っ張り込んでくれます。

1つだけ気になったのはクリア順制御。条件を満たすと新たな選択肢が増えて
見られるエンディングが増えるのですが、正直この意味がわかりません。
最初にクリアできるシナリオでほとんどの設定はわかっちゃってますし、
わざわざクリア順を設ける意味はあったのでしょうか。
まあ。最後のシナリオは最後でいいかも知れませんが、それ以外のシナリオは
わざわざ後回しにする意味はないような気がします。
どうしてこんなシステムにしたのか謎ですね。

選択肢によっては若干不整合が見られたり、一部粗く見える絵があったりは
するものの、全体的には丁寧で、手堅く作られた作品だと思います。
とても雰囲気が良く、絵や音楽、効果音や音声、シナリオに演出と、全てが
見事に融和して非常に魅力的な作品になっていると思います。
ちょっとメインキャラがサブキャラに食われちゃってる印象はありますが(^^;

ほのぼのラブコメ純愛物に拒否反応のない人には、是非プレイして欲しい
作品です。

最後に。サブキャラエンドきぼー(T_T)
# 迷わず準に突撃したのは私だけではないハズだ(^^;



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