Pia☆キャロットへようこそ!! G.O.〜グランドオープン〜
ブランド名 カクテルソフト ジャンル 恋愛体感SLG
発売日 2006.02.03 定価 \9,800
パッケージ 紙製パッケージ(167x230x42mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 3.30GB(DVD-ROM)
ブランチパック特典ドラマCD「彼女が制服に着替えたら」 : 368.1MB、CD-DA9トラック
原画 フミオ村上水軍きみづか葵
水瀬凛ひなた睦月
シナリオ 稲村竜一、草薙こうたろう、
うらわ、宮村優
音楽 ドアーズ・ミュージック・エンターテイメント
小池雅也
あり(2曲、OP・ED)、
スイーツ探検隊×LOVE、
スイーツ探検隊(YURIA)
音声 あり、大野まりな、風音、桜川美紅、蓮香、富樫ケイ、木村あやか、カンザキカナリ
おぼれ谷リアス、七生みこと、朝木ユメミ、羽高なる一色ヒカル、金田まひる、
渋谷ひめ紫苑みやび、城崎彦太、立花十四朗、金松由花、松園ルイ、植木了、
藤田夏海、畠山亮二、氷室省吾、機知通
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 75箇所 CG枚数 293枚
おまけ CG mode、Extra
対象属性 ウェイトレス、純愛、金髪、ポニーテール、リボン、オーバーニーソックス、巫女装束、
緑髪、バニー、紫髪、猫耳、尻尾、ショートカット、羽根、眼鏡っ娘、ボブカット、ボクっ娘、
白衣、女医、お兄ちゃん、天然、エプロンドレス、メイド服、ピンク髪、ツインテール、
黒髪、ストレートロング、チャイナドレス、ショタ
1プレイ時間 6〜8時間 お奨め度 6

レビュー
概要
受験に失敗し、その時に出会ったウェイトレスに憧れ、Piaキャロット5号店に
マネージャー候補として就職した主人公は、8月いっぱいまでの研修期間中に
結果を残して、マネージャーとして採用されるべく頑張る。そして、お店には
可愛い娘がいっぱいで、そのふれあいの仲で親密な関係を築いていく。
果たして主人公は、マネージャーの座とステキな恋をGETすることが出来る
のか……という、恋愛体感SLG。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

木ノ下留美(きのしたるみ)。(CV:大野まりな)
Piaキャロット5号店の店長で、主人公の憧れの人。店ではきっちりとした口調の
厳しい人だが、プライベートで明るく砕けた感じの女性。
Pia☆キャロットへようこそ!! 1から登場しているヒロイン。

椚あやの(くぬぎあやの)。(CV:風音)
主人公の高校時代の部活仲間。長野に引っ越したが、夏休みを利用して
地元に帰ってきて、Piaキャロットでアルバイトを始める。
気心が知れているため親しみやすいが、時折暗い表情を見せることも。

山名トキ子(やまなときこ)。(CV:紫苑みやび)
Piaキャロット社員寮の管理人。おっとりほんわかした雰囲気の女性。
娘と2人で暮らしている。

山名楓(やまなかえで)。(CV:藤田夏海)
トキ子の娘。無邪気で純粋無垢な女の子。寮にいる人みんな大好き。

御堂千尋(みどうちひろ)。(CV:桜川美紅)
Piaキャロット5号店開始時からいるスタッフ。お色気たっぷりのお姉さん。
主人公を誘惑したりからかうような言動をする。

久我原美森(くがはらみもり)。(CV:富樫ケイ)
Piaキャロットで働く先輩。さばさばした性格で、ボーイッシュ。
身体がちっちゃく、コンプレックスを感じている。

八重樫香苗(やえがしかなえ)。(CV:蓮香)
Piaキャロットで働く先輩。大人しく控えめで、流されやすい性格。
やや世間ズレした天然娘。いつも首から鍵をぶら下げている。

楢原燕(ならはらつばめ)。(CV:木村あやか)
店の裏にあるダンボール箱で出会った家出ダンボール少女(笑)
無口で必要最低限のことしか喋らない。人混みと太陽が苦手で、狭い場所と
公園の水道水が大好き。

堀内さな(ほりうちさな)。(CV:カンザキカナリ)
香苗の友達で、幼稚園からの腐れ縁。明るく快活な女性。あけすけでさっぱり
した性格で、主人公のことを気に入り、ことあるごとに絡んでくる。

常葉みさき(ときわみさき)。(CV:おぼれ谷リアス)
自分を変えたくてPiaキャロットのアルバイトに応募してきた女性。
バイトの経験はないと言うが、なんでもそつなくこなす。

姫川かずみ(ひめかわかずみ)。(CV:渋谷ひめ)
留美のコスプレ仲間で、Piaキャロットの制服製作担当。
明るくハキハキとしているが、実は大きな悩みを抱えている。

蔀水穂(しとみみなほ)。(CV:金松由花)
Piaキャロットにたまたま居合わせた女医。倒れた店員を介抱してくれる。

秋山尚人(あきやまなおと)。(CV:金松由花)
主人公の弟。主人公のことが大好き。主人公が家を出て寮暮らしを始めた
ため、寂しがってたまに顔を出す。

西明寺美湖(さいみょうじみこ)。(CV:七生まこと)
Piaキャロットにアルバイトの応募をした来たお嬢様。おっとりマイペース。
久我原さん激ラブ(笑)

衣坂小春(いさかこはる)。(CV:朝木ユメミ)
いつも一生懸命の頑張り屋さん。甘い物が大好きで、作るのも得意。
ちょっとうっかりさんで、思ったことが顔に出たり、口にしてしまったりする。

高屋敷瑞希(たかやしきみずき)。(CV:羽高なる)
本物のメイドさん。他人の世話をすることに生き甲斐を感じ、主人に尽くす
ことに喜びを感じる。しかし、上がり症。

白鍬澄光(しらくわすみ)。(CV:金田まひる)
Piaキャロットの周りをうろついていた謎の少女。人との関わりを極力避け、
そっけない言動をする。電波少女。

陸文華(ルー・ウェンホワ/りくふみか)。(CV:一色ヒカル)
中国から来た留学生。みさきの家にホームステイしている。
見た目はお淑やかだが、結構活発な女の子。

絵の方はとても可愛らしく魅力的な絵柄。原画家さんが5人もいますが、それ
ほど絵柄に大きな差はないため、違和感を感じることはありませんでした。
まあ、見れば違いが分かる程度の差はありますが。
CGは明るく発色の良い、丁寧な処理になっています。とても綺麗でよく映えます。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。口パクもあります。会話に合わせて
コロコロと変わり、感情移入もしやすいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。どのキャラクターもどこか変わった特徴や
設定を持っていて、それがシナリオにも活かされていていいですね。
ただ、さすがにこれだけキャラクターがいると、どうしても似たような雰囲気を
持っている人は出てきますが。
燕、小春、留美あたりがお気に入り(^^)
留美は、過去の作品からだいぶ顔変わっちゃってますけどね(^^;
# 一番キャラ的に好きなのはかずみだったりしますが……。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。
一部のキャラは過去の作品から引き続きの登場ですが、声が変わってしまって
いるのはちょっと残念かも。

音楽は明るくほのぼのとした曲が多め。
前作までの曲も使われていたり、過去作品をプレイしたことのある人には
にやりと出来る場面も。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
ゲームを起動して、しばらく放置しても流れます。
歌は軽快なテンポの明るく楽しい雰囲気の曲で、のーてんきで頭悪そうな歌詞が
なかなかステキです(笑)
ノリが良く、可愛らしい感じの歌ですね。
絵の方はキャラクター紹介……というより、イメージ映像的なもの。
曲とシンクロしてパタパタ切り替わるのはなかなか面白いです、絵も綺麗でいい
ですね。

エンディングも歌あり。こちらも明るく爽やかな曲で、プレイ後の気分をすっきり
させてくれます。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで可能ですが、それ以外の操作はほとんど出来ないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、ドラマチックモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。スキップ動作はそこそこ高速です。

セーブ箇所は75箇所。ロードは随時、セーブは1日の最初と最後にのみ可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、所持金と体調、ゲーム内日付と各ヒロインの
パラメータ、現在一番好感度の高いヒロインが保存されます。
数としては、基本的に狙ったキャラ寄りに進める必要があり、セーブは特定の
場所でしか出来ないため、これだけあれば充分でしょう。

システムはマップ移動場所選択+選択肢決定型のアドベンチャー+スケジュール
選択型のパラメータ育成SLG。
マップには誰がどこにいるのかが表示され、イベントが発生するときには
マークが表示されますので、空振りすることはありません。
ただ、まだ出逢ったことのないキャラクターなどのイベントがあるところは、
誰がいるのかはわからなくなっています。
週に1回、店のシフトを決定し、店員はそのシフト通りに働くことになります。
各キャラクターはウェイトレス・キャッシャー・厨房のパラメータを持っており、
そのシフトに入れることによってパラメータが上昇します。
パラメータの低いキャラは、パラメータの高いキャラをサポートとして付け
たり、主人公がサポートに入ることでパラメータが上がりやすくなるようです。
なお、主人公にはCP(コンディションポイント)があり、行動する度に減って
いきます。これが0になると倒れてしまうので、適宜Recreationを実行して
回復する必要があります。

ディスクレス起動不可。バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「秋山純一(あきやまじゅんいち)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公がマネージャー見習いとしてPiaキャロット5号店に採用される
ところから始まります。正式採用目指して日々の業務を頑張りつつ、店員達と
コミュニケーションを取っていきます。

前半は明るく楽しくコミカルな展開が続きます。個性豊かなキャラクター達が
繰り広げるドタバタコメディは、見ていて楽しいです。
# 「灰皿はジョッキでよろしいでしょうか」(笑)

後半は各ヒロインの抱えた問題と向かい合い、乗り越えていくことによって
親密になっていくという王道な展開。
ただ、ヒロインによっては途中の2週間ぐらいしか出てこなかったりする事が
ありますので、明確に前半・後半とは言いづらいですが。

ラストはすっきり爽やかに終わり、プレイ後の気分は爽快です。
まあ、ちょっとご都合主義な印象もありますが(^^;

プレイしていて気になったのは、イベントの整合性。条件を満たすとイベントが
発生する感じなのですが、条件を満たすタイミングによってはちぐはぐな印象の
あるイベントが発生したりします。
バイトが終わる頃になって、不慣れでバタバタしているイベントが出てもね(^^;
最終日に「これからもこの調子で頑張ってね」と言ったりとか。
# 面接で澄光を選んだ時「妥当なところですね」って、ぜってー妥当じゃねぇ(^^;

あと、主人公のキャラクターが、今ひとつ掴みにくかったです。
なんか、主人公、いきなり先輩にため口なんですが(^^;

H度は並。ヒロインによって回数は大きく違いますが、本番の回数だけで言えば
1〜3回でしょうか。描写はややあっさりめで、尺もやや短め。
純愛系のシーンばかりで、ライトな印象があります。
ほとんどのキャラは初めてですが、これもさらっと流されている感じです。
また、本編をクリアした後にExtraでおまけシナリオを見ることが出来るのですが、
そちらはそこそこ濃厚なHシーンが楽しめます。

テキストは誤字等はほとんど目に付かず、テンポ良く読みやすいテキストだと
思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは7月10日(日)から始まります。と言っても、本編は7月18日(月)から
ですが。
ゲーム期間は1ヶ月半。1日ずつプレイしていくタイプです。

ワンプレイは6〜8時間。スケジュールを考えたり、育成画面を見たりして
いると、結構時間がかかります。育成シーンのアニメーションはOFFに出来
ますが、全てを切れるわけではないですし。
また、共通部分は結構少なく、繰り返しプレイ時もそこそこ時間はかかります。

難易度は並。基本的に狙ったキャラよりの選択をしていればOKですが、一部
パラメータが影響するキャラがいたり、選択肢1つでクリアできなくなってしまう
キャラもいるので注意が必要です。
また、主人公のCPにも気をつけておく必要があります。
上手くプレイすれば、複数人(最大3人?)同時攻略が可能で、最後に誰を選択
するかでエンディングを分岐させることが可能です。
また、クリア後に、「男のロマン」と「お店の評価」で「称号」が与えられるの
ですが、最高の称号を貰うのはちょっと大変かも。
総評
お奨め度ですが、明るくコミカルでちょっと切ないドタバタラブストーリーが
好きな人にお奨め。個性豊かなキャラクター達の繰り広げるストーリーは
とても面白く、みんな活き活きとしていて魅力的です。

どのヒロインも可愛らしく、演出なども凝っていて、ビジュアル面に関しては
ほぼ文句なしですね。
CG枚数が異様に多いですが、これはCGモードで背景CGまで見られるように
なっていて、それも含んでいるためです。とは言っても、キャライベントだけで、
250枚ぐらいはあるわけですけど。
ビジュアル面は非常に充実していると思います。

ただ、キャラクターの数は多いのですが、各ヒロインの個別イベントはそれほど
多くなく、やや物足りなさを感じます。
また、短期間しか出てこないキャラもいて、そういうキャラは、結ばれたあと、
しばらく放置して、最後にまた出てくる感じになります。
ただ、プレイの仕方によってはその間に別の女の子と仲良くなっていたりもする
わけで、ちょっと違和感もありますね。まあ、ゲーム的演出という感じですか。
さらに、各ヒロインは様々な設定を持っていて、中にはかなりヘビーな設定を
持っているキャラクターもいるのですが、そういうキャラでもシナリオは結構
あっさりしていたりしますので、ちょっと物足りなさがありました。
もう少しキャラクターを減らして、各キャラクターを掘り下げて欲しかったな、
と感じました。

そして、繰り返しプレイをしていると、育成部分が作業になってきて、ちょっと
鬱陶しいかもですね。結構プレイ時間を食っちゃうので、だれるかもです。

前作までをプレイしている人なら、システムは踏襲されているので馴染みやすい
かと思いますが、初めてこのシリーズをプレイする人は、ちょっと戸惑うかも
知れませんね。
そして、留美や泰男なんかは前作までに出てきたキャラで、前作までをプレイ
していると、より楽しめるかと思います。
……が、顔も声も変わっちゃってるので、留美が好きだった人なんかは、
ちょっとがっくりしちゃうかもですけど。
# ええ、最初はちょっと戸惑いました……。

システムがちょっと面倒で、コンプリートまでも長く、その割には内容は
薄めと、ちょっとプレイする人を選ぶ作品だと思いますが、キャラクターや
ビジュアルは非常に魅力的ですし、ちょっと切ないストーリーはそこそこ
楽しめるかと思いますので、雰囲気が気に入った人は是非どうぞ。

最後に。かずみを一番最初にクリアしてしまったときは、ちょっと人として
どうかと思いました(^^;
# だって、可愛かったんだもんっ(^^;


以下、ちょいネタバレ。

今までひたすらHシーンを回避し続けてきた留美ですが、今作でついにHシーンを
拝むことが出来るようになっています(^^)
留美ファン待望の作品、という感じですねー。これでようやく、留美はメイン
ヒロインの座から降りたわけですね(笑)
# カクテルソフトヒロインの法則(Hシーンなし)より(笑)

以下、激烈ネタバレ。

姫川かずみ……まあ、男なわけですが(^^;
今まで、男装した女性キャラはいましたけど、これはまたスゴい設定のキャラ
持ってきましたねー。ふつーにHシーンあるしね(^^;
私は別にOKでしたけど(笑)、嫌悪する人も多いでしょうか。特に、かずみって、
結構キャラ的には魅力的ないいキャラだと思いますし。ショックを受ける人も
多いかもですね。ちょっとチャレンジ精神出しすぎたかも。
主人公の弟・秋山尚人も、やたら女性っぽいキャラですしねー。
そういうの好きなのかな(^^;



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