ツナガル★バングル
ブランド名 ういんどみる ジャンル ココロツナガルADV
発売日 2007.10.26 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(264x188x28mm) マニュアル B6ブックタイプ
DISC容量 GAME DISC : 3.91GB(DVD-ROM)
BGM Digital Sound Tracks : CD-DA=342.2MB、CD-DA21トラック
原画 犬洞あんなきうさ成瀬未亜 シナリオ 保住圭セロリ
高嶋栄二木之本みけ
音楽 23曲、OdiakeS(Ecnemuse)、
Elements Garden上松範康
あり(2曲、OP・ED)、佐藤ひろ美
音声 あり、木村あやか、まきいづみ一色ヒカル、佐本二厘、岩田由貴、成瀬未亜
インタフェース フルキーボードサポート 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 60箇所+フリー CG枚数 124枚
おまけ CGモード、回想モード、音楽モード
対象属性 純愛、青春、学園物、ドタバタ、ラブコメ、帽子、ストレートロング、オーバーニーソックス、
しましま、チャイナドレス、お団子頭、幼なじみ、巨乳、ストッキング、お嬢様、金髪、
縦ロール、ロリ、ツンデレ、メイドさん、エプロンドレス、アホ毛、リボン
1プレイ時間 9〜11時間 お奨め度 7

レビュー
概要
大魔法使いが作った港町、和泉崎で暮らす主人公は、古い豪華客船を校舎とする
奏祥学園に通っていた。探検好きな主人公は、校舎の中を色々と探検していたが、
ある日、突然天井から出てきた女の子に出会う。その女の子も探検が大好きで、
意気投合した2人は一緒に探検を始める。そして、さらに友人2人を巻き込んで
魔法の装置が起こす宝探しイベントに挑戦していく。果たして主人公達は、どんな
宝物を見つけるのか……という、ココロツナガルADV。
……響き合ったりするんですかね?
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

一ノ瀬悠夏(いちのせゆうか)。(CV:木村あやか)
船の中を探検していた時に出会った女の子。探検好きで好奇心旺盛。目的を
見つけると後先考えず一直線に突っ走る、危なっかしい娘。
天国は退屈だから、地獄がいいと宣う猛者(笑)

望月真穂(もちづきまほ)。(CV:まきいづみ)
主人公のご近所さんで幼なじみ。おっとりほんわかした面倒見のいい女の子。
ちょっとエロい妄想癖あり。いじられキャラ。

夕凪樹里(ゆうなぎじゅり)。(CV:一色ヒカル)
主人公のクラスメイトで真穂の友達。あっけらかんとした性格で、面白ければ
なんでもおっけー。いたずら大好き小悪魔系キャラ。それなりに悪趣味(笑)

津宮雫(つのみやしずく)。(CV:佐本二厘)
学園の2年で、理事長。街一番の金持ちである津宮家のお嬢様。
主人公達の宝探しを邪魔してくる。態度は大きいが体は小さい。牛乳大好き。

藤倉いつき(ふじくらいつき)。(CV:岩田由貴)
いつも雫のそばにいるメイドさん。非常に有能で、何でもそつなくこなす。
むしろ、人間離れしている。基本的におっとりマイペースだが、キレると怖い。

絵の方はほんわかした柔らかいタッチの可愛らしい絵柄。とても活き活きと
していて構図もわかりやすくていいですね。
CGは明るめの発色で、丁寧に処理されていて見栄えがいいですね。
立ち絵はポーズ変化・表情変化ともにあり。会話に合わせてコロコロと切り
替わり、アクションも大きく、感情移入しやすいです。
また、立ち絵を揺らしたり、大きさや位置を変えたりと、演出がとても凝って
いて、見ていてとても楽しいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。みんなとても活き活きしていて魅力的で、
会話もとても楽しくていいですね。
樹里の飄々としたところが結構好きかも。

音声はキャラクターとのマッチングは良く、演技の方も文句なし。
テンポ良くポンポンと飛び出すようなかけあいはとても楽しく、楽しそうな
ときはホントに楽しそうに感じられて、こっちまでわくわくするような感じです。

音楽は明るくポップな感じの曲が多め。作品の雰囲気を盛り上げてくれて、
ワクワク感が増すような感じです。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌は明るく爽やかで伸びやかな歌。聴いていてとても心地よく、わくわくする
ような感じです。
絵の方はキャラクター紹介・シーン紹介的なもの。そんなに動き回っているわけ
ではありませんが、演出がとても凝っていて、見応えはあります。

エンディングも歌あり。爽やかで、でもちょっとしんみりとした感じの、余韻の
残るいい歌ですね。
システム
インタフェースはフルキーボードサポート。設定でキー割り当てを変えることが
可能で、好きな機能を好きなキーに割り当てられます。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能です。
前の選択肢に戻ったり、次の選択肢にジャンプしたりも出来ます。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600。
動作は比較的軽快。ただ、演出で待たされることはあります。
スキップ動作はやや遅め。描画で引っかかる感じですね。
初期状態のフォントはちょっと見づらく感じましたが、影の付け方を変えれば
見やすくなりました。

セーブ箇所は60箇所。ページを追加することで、いくらでも増やせるようです。
セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とゲーム内日付、そしてメッセージの
一部がが保存されます。
数としては、いくらでも増やせますから、足りないことはないでしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。

この作品にはStarForceによるプロテクトが施されており、インストール時に
シリアルキーコードを入力して、ディスクチェックが入ります。
ただ、1度ディスクチェックさえすませば、あとはディスクレス起動が可能です。
バックグラウンドでの動作は可能。
主人公の名前は「鳴海弘太(なるみこうた)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは主人公と悠夏が出会い、真穂と樹里も巻き込んで、宝探しを始める
ところから始まります。魔法の装置が生み出す宝探しイベントをこなしていく
中で、大切な物を見つけていく……という感じ。

前半は、みんなと宝探しをしていく、ひたすら明るく楽しい展開。
好奇心旺盛で猪突猛進な悠夏に、主人公も同調して盛り上がり、真穂がそれに
振り回され、樹里はおもしろがっている……という感じです。
ひたすらテンションが高く、勢いで突っ走るような感じです。

後半は、宝探しを通じてヒロインとの距離が縮まり、しかしそれが元となって
ちょっとした騒動が起こる……という感じ。ややシリアスになったり、重い
展開になることもありますが、基本的には前向きに突き進むので、それほど
ドロドロすることはありません。

最後は問題をすっきり解決して綺麗に爽やかに終わってくれるので、プレイ後の
気分は爽快です。

まず特筆すべきは細かい演出。立ち絵の演出やイベント絵の演出は当然として、
BGMや効果音も効果的に使った演出は、キャラクターの気持ちがダイレクトに
伝わってきて、とても感情移入がしやすいです。

そして、この作品はサブキャラが少なくて、ほとんどみんなメインヒロインと
いう感じですが、その分個別ルートに入ってもみんながシナリオに絡んで来て、
最後までみんな一緒という感じがとても良く出ていると思います。

ただ、主人公と悠夏は、好奇心旺盛で探検好きでテンション高い、ぶっちゃけ
かなりお子様なので、ちょっと馴染めない人もいるかもですね。
私もプレイしていてちょっと疲れました(^^;

また、後半は、ちょっと思い込みと決めつけのネガティブキャンペーンが展開
されたりもしますので、ちょっと何か違うなーと感じることも。

H度はやや高め。各ヒロインとも複数回(3回)用意されており、尺の方はそこそこ
長め。描写も比較的濃いめです。2回戦が用意されていたりもします。
内容は基本的に純愛系のラブラブHで、気持ちを確かめ合うような感じです。
会話も結構多めで、心温まるHシーンという印象です。
というか、バカップル丸出しです(笑)

テキストは誤字等はほとんど目に付かず、テンポも良く読みやすいテキスト
だと思います。
プレイ時間・難易度
ゲームは5月8日(火)から始まります。
ゲーム期間は3ヶ月弱。日付はしっかり表示されますが、イベントのある日
だけをつまんでプレイするような感じなので、結構日付は飛びます。

ワンプレイは9〜11時間。結構長めですが、共通部分はそれなりに多いため、
2周目以降はスキップを使えばかなり短縮できると思います。

難易度は並。基本的に狙ったキャラ寄りの選択をしていればOKですが、
選択肢の効果がわかりにくいものもあり、またキャラによって優先度がかり
違っているようで、他のキャラのフラグが立ってしまうと、狙ったキャラの
シナリオに入れなくなったりするような印象がありました。
特に悠夏と真穂は、他のキャラを狙う時は意図的に避けないと、あっさり
個別ルートに引き込まれるので注意が必要です。
また、思ったよりエンディングは多かったので、全て見ようと思ったら、
それなりに手間も時間もかかります。
総評
お奨め度は、テンション高めので勢いのある、明るく楽しいコミカルドタバタ
ストーリーが好きな人にお奨め。
仲間達と宝探しをしていくところはとても楽しくてワクワクしますし、宝探しを
通じて絆が深まっていく様がとてもよく描かれていると思いますし、ヒロインは
みんな個性的で活き活きとしていて会話もとても楽しく、さらに最後までみんな
ストーリーに絡んでくるなど、とても自然で感情移入しやすかったです。
演出も凝っていて、BGMや効果音もストーリーを盛り上げてくれますし、とても
よくまとまったいい作品だと思います。
宝探しを通じて絆を深めていく話で、「仲間」「絆」「友情」「信頼」といった
要素の詰まった、青春ドタバタストーリーになっており、ちょっとほろりと
出来るところもあったりします。

ただ、ちょっとテンションが高くて、主人公や悠夏は子供っぽいところがあり、
シナリオも子供っぽく感じるようなところもあって、ちょっとプレイする人は
選ぶかも知れません。
また、後半になって急にネガティブな展開になることがあり、それまでがやたら
テンション高かっただけに楽さが激しく、ちょっと戸惑うこともありました。
しかも、そのネガティブさが、結構理不尽だったりしますしね……。

しかし、それを考慮しても、無邪気でテンションの高い、純粋に楽しい気分に
なれる作品で、つらいこととか悲しいことを吹っ飛ばすぐらいの勢いはある作品
だと思います。
ちょっとテンション高すぎて、やや子供っぽい印象がありますから、若干プレイ
する人は選ぶかと思いますけど、ノリが合えばかなり楽しめると思います。
ですので、雰囲気が合いそうだと思った人は是非どうぞ。

最後に。韓国と交流を深める話とか、韓国語で会話する話だと思ったのは
私だけではない……と信じたい(^^;
# ツナガル☆ハングル。


以下、ちょっとネタバレしつつ、プレイした人にしか通じないかも知れない
コメントをちょこちょこと。

お婆様が一緒に宝探しをしていた人と結ばれなかったからといって、いきなり
宝探しは悲劇を生む物だとか言い出したのはぽかーんとしました。
他に同じような例があったのならともかく、たった1つだけ、しかも不確かな
情報を元に、そこまで決めつけられるというのはある意味凄いです。
てか、誰か突っ込めよ(^^;

そして、逆に最後、あれのどこをどう見たら幸せな別れと思えるのでしょうか。
あれはどう見ても悲恋にしか見えないんですけど(^^;
どうにも、ゲーム中のキャラクター達と、私の感覚がかけ離れていたので、
ちょっと置いてけぼりを喰らったような感じでした……。



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