タユタマ-It's happy days-
ブランド名 Lump of Sugar ジャンル 恋する二人のラブラブADV
発売日 2009.05.29 定価 \8,800
パッケージ 紙製パッケージ(218x304x32mm) マニュアル A5ブックタイプ
DISC容量 4.10GB(DVD-ROM)、Alpha-ROM
原画 萌木原ふみたけ シナリオ 史方千尋、てつじん、高嶋栄二
音楽 35曲、大川茂伸、5pb.
景家淳、志倉千代丸
あり(3曲、OP・ED)、Kicco、
霜月はるか
音声 あり、松田理沙、花野香、青戸由羽、三咲里奈、
比留間京之介、中瀬ひな、空乃太陽、松永雪希、水鏡、
櫻井さくら、鈴田美夜子、成瀬未亜、秋山樹、赤月糸、卯月優菜、深川緑、J一郎、美月
インタフェース ややキーボード操作可 描画 Window・フルスクリーン両対応、
800x600
セーブ箇所 100箇所+クイックセーブ1箇所 CG枚数 58枚
おまけ CG鑑賞、シーン鑑賞、ミュージック
対象属性 純愛、和服、着物、猫耳、尻尾、ストレートロング、メイド服、エプロンドレス、
幼馴染み、ツインテール、リボン、オーバーニーソックス、金髪、お嬢様、
ストッキング、義妹、ショートカット、黒髪、触角、ロリ
1プレイ時間 2〜3時間 お奨め度 6

レビュー
概要
商店街の福引きでましろが引き当てた特賞の温泉旅行。しかし、太転依絡みの
事件の中で、存在が忘れられていた。事件が落ち着き、休み無く動いていた
主人公達の疲労もピークに達した時、その旅行券の存在を思い出す。そうして
温泉旅行の中で、今までの出来事を振り返り、未来に繋げていく……という
恋する二人のラブラブADV。

本作は、2008年7月に発売された『タユタマ-kiss on my deity-』(以下、前作)の
その後の話を描いたファンディスクです。
その後が描かれるため、前作をプレイしていることが前提になっています。
キャラクター・CG・音声・音楽
キャラクターは以下の通り。

泉戸ましろ(みとましろ)。(CV:松田理沙)
最強の太転依である綺久羅美守毘売の化成体。真面目で堅物で負けず嫌いの
女の子。ちょっと我が儘。

河合アメリ(かわいあめり)。(CV:花野香)
主人公の幼馴染み。明るく元気な女の子。周りに迷惑をかけていることを気に
している。

如月美冬(きさらぎみふゆ)。(CV:三咲里奈)
如月財閥の令嬢で、学園でも最高の権力を持つ優等生。真面目で責任感が強く
貞操観念も強い。鵺の保護者。

小鳥遊ゆみな(たかなしゆみな)。(CV:青戸由羽)
主人公の妹のような存在で、主人公のことを「お兄ちゃん」と呼び慕う。
思い込みが激しく、浮き沈みの激しい女の子。

鵺(ぬえ)。(CV:水鏡)
太転依の中で特に強い力を持つ三強の一人。我が儘で甘えん坊で好奇心
旺盛なお子様。美冬と暮らしている。

絵の方はとても可愛らしく活き活きした絵柄。表情が豊かでとてもいいですね。
CGは明るめの発色で綺麗に処理されていて、見栄えもいいです。
立ち絵はポーズ変化・表情変化共にあり。アクションが大きく、コミカルな
表情も用意されていて、見ていて楽しいです。

キャラクターは個性豊かな面々揃い。前作を経てみんなそれなりに成長して
いるためか、アクの強さはやや抜けて、馴染みやすくなっているような気が
します。シナリオによっては、主人公とかちょっとアレですが。
とりあえず、応龍のツンデレっぷりは健在です。

音声はキャラクターとのマッチングも良く、演技の方も問題なし。

音楽は静かでゆったりとした曲が多め。やや切ない雰囲気の曲が多いような
気がします。

ゲームを開始すると、プロローグの後にオープニングアニメーションが流れます。
歌はアップテンポでビートの効いた格好いい歌。力強くてメリハリがあって、
なかなか聴き応えがあります。
絵の方はキャラクター紹介、シーン紹介的なもの。アップテンポな曲に合わせて
めまぐるしく切り替わり、こちらもなかなか見応えはあります。

エンディングも歌あり。爽やかで未来に希望が溢れるような、なかなかいい歌
だと思います。

シナリオによっては、前作のオープニング曲も使用されます。前作に引き続き、
スタッフロールを2回見せられます。……これは改善してもいいと思います……。
システム
インタフェースはややキーボード操作可。メッセージ送りや選択肢決定はキー
ボードで出来ますが、それ以外の操作はほとんどできないようです。
既読スキップ、強制スキップ、バックログ、オートモード搭載。
バックログはマウスのホイール機能に対応しており、音声の再生も可能です。
通常のメッセージ送りもホイールで可能、音声のリピート再生も可能です。

描画はWindow・フルスクリーン両対応。画面サイズは800x600です。
動作はやや重め。描画やテキストの切り替えでもちょっと待たされる感じです。
スキップ動作はそこそこ高速です。
設定画面はかなり見づらいです。赤背景に赤の透過文字なんて、もうちょっと
考えて欲しいところです。

セーブ箇所は100箇所+クイックセーブ1箇所。セーブ/ロードは随時可能です。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシーンタイトル、メッセージの
一部が保存されます。
数としては、選択は片手で数えられる程度ですので、これだけあれば充分です。
使い切ることはないでしょう。

システムはオーソドックスな選択肢決定型のアドベンチャー。
シナリオをクリアすると、ショートストーリーがプレイ出来るようになる、
シナリオ追加型のシステムになっています。

本作はAlpha-ROMによるプロテクトが施されており、初回起動時のみディスク
チェックが入ります。それ以降はディスクレス起動可。
バックグラウンドでの動作は可能です。
主人公の名前は「泉戸裕理(みとゆうり)」固定です。
シナリオ・プレイ感
ゲームは前作のその後の話から始まります。夏休みの間も慌ただしい毎日を
送っていた主人公は、息抜きのため、彼女に温泉旅行に行くことになる。
その中で、過去を振り返ったり、今抱えている問題と向き合ったりしつつ、
より絆を深めて行く……という感じ。

前作のその後の話ですので、設定の説明やキャラクターの紹介的なものは
ほとんどなく、時折前作の話も絡めつつ進んでいきます。
前作の結末を知っていることが前提で話が進むため、未プレイだったり、
どんな結末だったか忘れていたりすると、疑問に思うこともあるかも。
私も、一部イベントを忘れていたので、理解するのに時間がかかりました。

展開はシナリオによってかなり違いますが、基本的に過去を振り返り、今ある
問題と向き合っていくという感じ。それを経て、繋がりを深めて行きます。
前作で各ヒロインが取った嫌な言動について、これでもかとフォローが入って
いたのが涙ぐましかったです(笑)

ラストはシナリオによってかなり差がありますが、一部、あんまりハッピー
エンドと思えないようなものもありました。
サブタイトルが「It's happy days」なんですけどねー。アメリシナリオなんて、
ほぼ最後までひたすら鬱展開なんですがっ。

前作をやっていた時も思いましたけど、なんでみんな一言多いというか、嫌な
キャラばっかりなんでしょうか……。
特に主人公は、前作の時より嫌なキャラになってる気がするんですけど。
「手間がかかって面倒くさい女の子が好き」とか、普通言わないような気が。
手間がかかって面倒くさいって認めてるじゃないですか。

ただ、ヒロイン達は、前作の時ほどは刺々しくないように思いました。
みんな、主人公と結ばれて、事件なんかも一段落して、落ち着いたのでしょうか。
まあ、その分、主人公がアレに見えるんですけど。

H度は高め。本編では各ヒロイン1〜2回ですが、クリア後に見られるショート
ストーリーにもHシーンが有りますので、トータルでは4〜5回になります。
尺の方はそこそこ長め。描写は比較的濃厚です。
前作で結ばれているため、内容的には気持ちを確かめ合うようなものになり
ます。前作のラストから数ヶ月経っており、キャラによってはご無沙汰なので、
より一層濃厚になっているような感じです。
本編は純愛ラブラブ系のHですが、ショートストーリーの方では様々なシチュ
エーションを楽しむことが出来ます。まあ、基本は純愛系ですが。

テキストは誤字等はさほど気にならず、テンポも良く読みやすいテキストだと
思います。まあ、多少キャラクターの言動はアレですが。
プレイ時間・難易度
ゲーム期間は基本的に3日。2泊3日の温泉旅行がメインになります。
まあ、旅行に行く前の話の方が長かったりすることもありますが。

ワンプレイは2〜3時間。テンポ良く進むこともあって、サクッと終わります。
ただ、共通部分は非常に少なく、クリア後にショートストーリーが増えるため、
トータルではそこそこ時間がかかります。

難易度は低め。最初の数個の選択肢によってシナリオが決定し、その後は
選択肢なしで個別ルートが進みます。
総評
お奨め度ですが、前作が好きな人にお奨め。その後の話を楽しむことが出来、
各ヒロインは毒も抜けてプレイしやすくなっていて、魅力もたっぷりです。
シナリオによって展開も様々で、短めながらも読み応えのあるシナリオで、
かなり楽しめるかと思います。シナリオの内容だけで言えば、私は前作より
こっちの方が好きかも、というぐらい。
クリア後にプレイ出来るショートストーリーも数が多く、様々なシチュエー
ションを楽しむことが出来て面白かったです。

ただ、その後の話が描かれているため、前作をプレイしてることが前提で、
最低でも大筋のストーリーとエンディングの内容ぐらいは覚えていないと、
話が繋がらない部分があるかと思います。
また、ファンディスクでありながらフルプライスなのは、ちょっと微妙な
気もします。
でも、本編はほとんど個別ルートで、ショートストーリもあわせれば、
ボリュームもそれなりにあって、その後の話をたっぷり楽しめますし、
H度も高めでストーリーも面白く、内容的には充分満足出来るかと思います。
また、付属のビジュアルファンブックも読み応えたっぷりで、これだけでも
かなり価値があるかと思います。

前作が気に入っている人は是非どうぞ。前作未プレイの方は、まず前作を
プレイしてからプレイすることをお奨めします。

最後に。重っ。パッケージ重っ。ビジュアルファンブックがゴツすぎる(^^;
# むしろ、ビジュアルファンブックがメインなんじゃ……。
##しかも、蘭ちゃん先生の本名が判明!?


アメリシナリオ、どれだけ鬱展開なんですか(^^;
前作でもかなりアレでしたけど、ファンディスクまでこれやる必要はあったの
でしょうか……。いや、お話的にはかなり好きですけどっ。
むしろ、前作よりこっちの方が面白かったような気がします。
美冬シナリオなんて、だくだく泣きながらプレイしてました。私、前作プレイ
した時、泣いたことなんて無いですよっ(笑)
とりあえず、鵺が可愛すぎます。鵺エンドきぼー。
あと、ましろシナリオで、主人公は人間辞めすぎだと思います(^^;

しかし、前作よりファンディスクの方がお奨め度高いって、どーなんだろう(^^;



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